VRAIN「Vaptism Of Mars」

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http://vrain.jp/top.html

新ルール「リンク召喚」の導入によって物議を醸している遊戯王の新シリーズ「VRAINS」。
そのタイトルの元ネタとなったのが何を隠そうこのVRAINというメタルバンド

…な訳ないですよね…。遊戯王スタッフの中にこんなマニアックなバンド知ってる人間がいるとは到底思えない。どう考えても偶然ですな。
しかしながら、この遊戯王のタイトルがきっかけで「そういやそんな名前のバンドあったよな…」とふと思い出して試聴を聞きCDを買ったという人間が存在したりする訳ですよ。ここに。

というか名前だけなら以前から知ってたんですけどね、でもこのバンドはジャケがね…見ての通りB級の極みって感じですからね。それで敬遠してまともに聞いてなかったってのが正直なところです。
しかし改めて聞いてみると、実は演奏力はかなり高めだし楽曲の完成度も高く、そして何よりも同人メタルに通ずるアニソンメタル感が強いのが決め手ですね。同人メタルを聞く者としては避けちゃいけないバンドだったんだなぁと今更ながら。

このバンドの音楽性ですが、一言で言うとXJAPANフォロワー。かなり分かりやすい形でXを元ネタとするフレーズが多用されてます。Xのコピーバンドすれすれな展開もけっこう聞ける。
ていうか更に言うならSilent Jealousyフォロワー…そこまで限定しちゃっても過言じゃないかも。Xの代表曲の中でもSilent Jealousyに特化してオマージュ楽曲を作るバンドみたいなイメージ。Silent Jealousyリスペクトバンド。少なくともこのアルバムだけ聞いた感じでは。

こんな風に書くとオリジナリティが無くてどの曲も似たり寄ったりのつまんないバンドみたいに思えるでしょうが、実際はそうじゃないんですよね。確かにギターフレーズや楽曲展開にはSilent Jealousyオマージュが至る所に散りばめられてるんですが、しかし歌メロにこのバンドならではのオリジナリティがある。アニソン風のサビメロでしっかりXと差別化できてるし、各楽曲の個性も確立できているので似たり寄ったりな楽曲の寄せ集めになっていないんですよ。どの楽曲のメロディも秀逸な出来栄えで捨て曲はほとんど無いってくらいのクオリティ。
ボーカルは女性ボーカルなんですが、声質はCROSS VEINのボーカルから発狂ハイトーンを抜き去ってB級臭と昭和臭を付け加えたような感じ(?)。 まあ要はちょっと古めのB級アニソン的な雰囲気。キーボード兼任のボーカルみたいですが歌唱力は十分だと感じます。ていうかこの女性ボーカルさん残念ながらもう脱退しちゃったらしいですね…。

あと本家Xに無い要素としてはシンセサウンドの多用ですね。公式のプロフィール欄には「ネオドラマチックサイバーハード」なんて書いてあって、サイバーっていうキーワードからプログレメタル的な雰囲気を連想しちゃいますが実際のところは(少なくともこのアルバムでは)SFっぽい雰囲気とかは無くてあくまでシンフォニックメタルのイメージの範疇でシンセが使われてる感じ。このシンセの与えるB級クサメタル的な芋臭さがV系寄りな洗練した雰囲気を持つXJAPANとはまるで異なる印象をもたらしてます。
あとはバックコーラスですね。これもB級クサメタルな雰囲気を助長してますが、クレジットを見るとCROSS VEINのメンバーがコーラスで参加してるんですよ。言われてみればCROSS VEINっぽさがある。このバックコーラスが何気に重要な役回りを演じていて、ともすると薄っぺらくなりがちなクサメタルサウンドに厚みとスケール感を付与しています。

2曲目、3曲目、及び7曲目はどれもSilent Jealousyをベースにしつつそこにキャッチーなアニソンメロディを乗せたドラマチックな構成と爽快感ある疾走を聞かせる楽曲が並んでます。もちろん単にSilent Jealousyをコピーしてるだけではなくオリジナル要素もあるし各メロディも秀逸なので全く退屈はしません。前述のようにバックコーラスも重要な要素。

4曲目、7曲目はかなりテンポ速めで、特に7曲目「Niagara」はブラストビートに近い爆走を聞かせるアグレッシブなナンバー。どうでもいい事ですがこの曲の「ナイッ!ナイッ!アガラッ!」ってコーラス聞いてると某杉浦綾乃を思い出す…。

5曲目は「バラエティ担当」のシャッフルビートジャズ風で…毎度毎度のように言ってますが個人的にあんまり好きでない曲調ですがツインリードの間奏の浮遊感が気に入ってますね。

6曲目「Vampire Kiss」は今作最長の7分越えの長尺曲だけあって曲展開も割と複雑でプログレメタル感あり。Xで言えば「Rose Of Pain」ポジションの曲か。中間部でシューベルトの魔王を引用した展開も出てきます。
9曲目も徐々にテンポ上がっていくドラマチックな構成ですな。

ラスト10曲目もXのバラードをリスペクトしまくりな展開。オリジナリティは無いけどやっぱりこのハモり倒すツインギターの間奏はたまらん。

こういうXリスペクトなメタルを聞いてると改めてXの圧倒的な偉大さを思い知らされますが、でも本家Xって実はけっこうバラエティに富んでるし、YOSHIKI曲以外はあんまりクサメタラー向けな曲調じゃなかったりするんで、このVRAINみたいにXのクサメタル的に美味しい部分だけを抽出した純度の高い音楽性っていうのは案外メタラーにとって重宝するものなのかもしれませんね。

いずれにせよ、演奏クオリティも楽曲クオリティも共に高く、Xフォロワーとしてもアニソンメタルとしても非常に良質な内容の作品になっていますのでおすすめしたいです。名前は知ってるけどジャケで敬遠してスルーしてたっていうリスナーは他にもいそうな気がしますし。
ていうか遊戯王VRAINSでこのバンドを主題歌にして欲しいなぁ…無理ですね…はい。
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Author:同人音楽初心者

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