Release hallucination「Chronostasis」

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http://releasehallucination.com/

という訳であえて後回しにしておいた(?)同人メタル界の真打ち、オリジナル同人メタルの「頂点」、リリハルことRelease hallucinationの秋新作ですね。
もはや今のリリハルは凄すぎて、「頂点」とか「神」みたいな行き過ぎな言葉を安直に使ってしまいたくなるんですが実際のところ過剰表現でも何でもないと思うんですよ。ほんとに凄いんですから。

ご存知のように同人メタル界にはアマチュアレベルを越える超クオリティのサークルがいくつも存在するんですが、そういうサークルって大抵の場合プロの領域のアーティストが副業のように同人活動してるってパターンだと思うんですよね。同人出身のプロが同人のほうも継続してるってイメージ。
対してリリハルは今に至るまでずっと同人イベントを中心にして活動してる訳で、同人サークル以外の何者でもない。その同人純度(?)の高いサークルがここまで圧倒的ハイレベルな音楽を生み出しているというのは驚愕に値しますよね。加えて、アレンジ音楽を通過していない最初からオリジナルで出発したサークルであることも箔を付ける。
更に、同人音楽という限定的な界隈に軸を置いたサークルでありながらもデジタル配信を充実させまくってワールドワイドな領域に進出しようとしてるんですから凄まじい。まるで同人音楽というジャンルの限界に挑戦してるかのようにさえ感じる。

もちろん、これだけの実力を持ってるにも関わらず同人音楽の領域に留まり続けることについては必ずしも良いことばかりではないだろうし、ファンの中にはリリハルにもガチなバンドのようにライブ活動やって欲しいと願ってる人もいるでしょうから難しいところではあるんですが、でも個人的には「同人サークルとしてのリリハル」がどこまで行けるかを見てみたい気もするんですよね。

さて、この新作シングルの内容についてですが…まあはっきり言って「最高傑作」ですよね。リリハル史上最高クラスのキラーチューンが2曲も入っており絶大なインパクトを内包してます。この充実度は過去最高であるのは間違いない。
3曲マキシシングルを最高傑作扱いにするってのはどうかなと思いつつも、でもこのシングルの収録曲って全て7分前後の大作なんで実質的にミニアルバムみたいなもんだと思うんですよ。1曲あたりの情報量もいつも通り半端ないので満腹感も相当ありますしね。

1曲目のタイトル曲「Chronostasis」から圧倒されまくります。エフェクトかかったemiさんの歌唱による静かな出だし、ここでうっかり音量を上げてしまうとその後に洪水のように押し寄せる重低音リフの荒波に押し潰されることになります。この音圧やばすぎでしょ…これが同人音楽???ってなるレベル。いやはや本当に凄まじいインパクト。前作で音圧が上がった印象あったけど更なる進化を遂げてる気がする。
Aメロに入ってもゴリッゴリな重低音リフは続き、これはプログレメタル系リスナーだけでなく音圧を重視するメタルコア系リスナーも魅了しそうなほどの迫力。実はドラムはそんなに疾走してる訳じゃないのにギターリフの生み出す尋常でないグルーヴによってめっちゃ速く聞こえるという。
その分厚いギターサウンドと対になるのがemiさんのボーカル。前作の「Keep the Memories Brilliant」でエモーショナルな歌唱スタイルを開花させた感あったemiさんですけど今回は更なる安定感を獲得してる。emiさんは前身のPHANTAS-MAGORIA及びリリハル初期の頃は良くも悪くもクールで淡々とした歌唱スタイルを持ち味にしていたと思うんですが、現在は楽曲に応じてクールな歌唱と感情的な歌唱を使い分けられるスキルを確立した感ありますよね。
そしてリリハルサウンドの醍醐味と言えばもちろんkaorinさんの超絶テクニカルなギターワーク。今回も長めの間奏パートを使ってドラマチックな展開美を聞かせてくれます。複雑でありながらも退屈さとは無縁のスリリングな展開が続く。
エクストリームメタルに通ずる激しさと重さ、プログレメタル的な緻密に計算された展開、そして同人音楽的なキャッチーで親しみやすいメロディ、その全てを完璧に備えた無敵の楽曲でございます。これは新たなリリハルの代表曲っていうだけでなく、現在の同人メタルシーンを象徴する楽曲になり得るってくらいの堂々たる風格があると思う。きっとこれ聞いたらこのサークルが同人メタルの頂点って感じる人多いでしょう。

2曲目「醜い嘘と僕」はリリハルの標準的バラード曲と言えそう。1曲目と3曲目が強烈すぎるんでちょっと地味な印象もありますがリリハルらしい魅力が聞ける曲ですね。

3曲目「Cure」、これもまた半端ないキラーチューン。1曲目のほうが速さと重さ及びキャッチーさにおいて過去最高を示した楽曲だったのに対してこの3曲目はテクニカルな演奏とプログレメタル的な構築美においてリリハル過去最高を達成したと言えそう。
リリハルは作品を重ねる毎に着実にファン層を拡大させてると思うんですが、そのファンの中には「ドリームシアターって何? プリパラ? 東山奈央のラジオ?」ってくらいメタルに疎いリスナーも居ると思うんですよ。更に言えばメタラーであっても速さと重さとメロディさえあればいいっていう非プログレ系リスナーも多いでしょうから、リリハルにプログレメタル性を強く求めてる自分みたいなリスナーってひょっとすると少数派かもしれないって思うんですよね。にも関わらず、リリハルはニッチなリスナーしか求めてないようなプログレメタル性を捨てるどころか過去最高にまで高めて来たという事実、この全くブレないスタンス、これは大きな称賛に値すると思うんですよね。
この曲のテクニカルでカオティックでありながらもドラマチックさを兼ね備えた楽曲展開って「Dystopia」の2曲目「Dysmnesia」を想起させるところはあるんですが、あの頃に比べるとサウンドプロダクションもemiさんの歌唱も段違いに進歩してるから完成度では圧倒的に勝っていますが、でも楽曲自体は甲乙付けがたいかな…Dysmnesiaは未だにリリハルで一二を争う名曲だと思ってるんで。
タッピングを多用した浮遊感あるテクニカルフレーズを基軸としながら進行していきますが、四つ打ち系グルーヴも一部で取り入れられていて単なるプログレメタルの枠に収まらない音楽性を聞くことが出来ます。
やはり聞き所は後半、テクニカルな展開がぎっしり詰め込まれた間奏→カオティックなリフとBメロの絡み→エフェクトかかったサビ→エモーショナルなギターソロ→転調したサビの流れは至高。リリハル史上最高にドラマチックな展開と言って過言でないかと。

そんな訳で、同人メタルの頂点を極めるような超キラーチューンが2曲も入っているこのシングルはリリハル入門用にも打って付けだと思うし、さらに言えば同人音楽をよく知らない一般メタラーの同人メタル入門用にも最適かもしれない。是非ともこの圧倒的クオリティを聞いて衝撃を受けて欲しい。同人メタル=東方アレンジという未だに残ってそうな偏った認識を葬り去るだけの力を備えた作品だと思う。あんきもやドラガだけじゃないんすよ今の同人メタルは。

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Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

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↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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