Pratanallis「Mystic Night」

http://www.pratanallis.com/

新規サークルなのにめらみぽっぷさんと片霧烈火さんがゲストボーカル??? しかも7曲入りで500円?? いやこれ絶対に超赤字だろ! 大丈夫なのか…?

…という訳でこのサークル「初っ端から赤字必至なサークル」っていう失礼な第一印象だったんですが、蓋を開けてみればこれが予想をはるかに上回る充実しまくりの内容で驚きましたよまじで。まさに今回のM3のダークホース、現状の同人ゴシック系では最も期待できるサークルなんじゃないでしょうか? これまた凄いサークルが出て来たもんですねえ…。

まあこんだけの凄い内容なんだったら赤字覚悟で500円という破格の頒布価格にするのも頷けるかもなぁ。最初のCDということで、とりあえず多くの人に聞いてもらうこと優先で価格設定したんでしょう。プロモーション盤みたいな感じ? きっと自らの音楽に自信があるからこそ初っ端から冒険したんでしょうね。
実際、そのプロモーションは成功したんじゃないでしょうか。同人ゴシック系あんまり積極的に買わない自分ですら購入したんですから。この手の同人音楽好きなリスナーはきっとほぼ全員が買ったに違いない。

無名サークルにも関わらず、いきなり同人音楽界でも屈指の有名ボーカリストを起用しているということで、ボーカルの豪華さに食われて肝心のサークル本体の存在感が薄いんじゃないの? と思う人もいるかもしれないですが、むしろ逆なんですよ。ボーカルパートよりも演奏パートのほうが確実に存在感あります。
とにかく演奏パートが強力なんですよね。試聴には入ってない間奏部分とかにテクニカルでクサいフレーズがぎっしり詰まってるんでフルで聞くとかなり印象変わりますよ。
これほどに演奏パートに力を入れてる同人ゴシック系って他にはあんまり居ないだろうなぁ。まあ同人ゴシックというよりはほとんど同人メタルの領域なんですけどね。雰囲気がゴシック系っていうだけで。
演奏パートの充実度に比べると、むしろボーカルパートの方が物足りないように感じなくもない。こんだけ豪華なボーカリスト揃えてるにも関わらず。こういうこと言うのは失礼かもしれないですが有名ボーカリストの方々も無名サークルからの依頼で本気の歌唱はしないよなぁきっと…。まあでも結果としてこのサークル自前の演奏パートが目立ってるからそれは良い方向に働いてると思うんですが。

基本的な音楽性としては他のゴシック系サークル同様にV系からの影響が根底にありそうなんですが、ギターの奏でるフレーズがテクニカルでクサクサなのでどちらかと言うとジャパニーズクサメタル寄りな印象が強いですね。具体的にはMinstreliXとかX辺りを想起させます。あとなんとなく雰囲気的にTears of Tragedyっぽさを感じる。
演奏重視な作風とはいえ歌メロは当然ながらキャッチーなので、同人ゴシック系リスナーもクサメタル系リスナーも両方満足できる音楽性になってるのではないでしょうか。

1曲目のシンフォニックな序曲を経て、めらみぽっぷさん歌唱の2曲目「Dark White Town」、リードギターのフレーズとかよくV系ゴシック系にありそう感じで目新しさないんですが、オブリで入ってくるギターがやたらテクニカルで、この時点で只者ならざる雰囲気がすでにあります。めらみぽっぷさんの歌声はやっぱり素晴らしい。個人的にも同人音楽で最も好きなボーカルさんの1人ですし。でもやっぱり演奏のガチ度には押されてる感じ否めないかなぁ。あんま本気歌唱には聞こえない…。Cメロとか無闇にキー高いんで歌いづらそうな感ある。有名ボーカリストにいきなりこんな難易度のフレーズ歌わせる新規サークル…なかなかすげえなぁと。もちろん美メロなんですけどね。
ギターソロとか必ずしも超テクニカルって訳でもないと思うんですけど、音数が多いから存在感が強いんですよね。サビメロのバックでもめっちゃ自己主張してきますし。

3曲目「Moon falling in the Abyss」、これも出だしの表打ち疾走とかV系っぽいパターンだと思うんですが音にしっかりした厚みあるのでシンフォニックメタル寄りな雰囲気ですかね。というかTears of Tragedyっぽい雰囲気?
Aメロでいきなり変則的なリズム展開あってインパクトあります。eupeさんの透き通った歌声も素晴らしいんだけどやっぱり演奏の存在感には負けてるかな。まあゲストボーカルなんだから主役サークルより目立ってないというのはある意味で正しい在り方なのか。
音質とかサウンドプロダクションとかまだまだそれほど良いとは言えないレベルのはずなのに、音のメリハリの付け方等で新人離れしたアレンジセンスを見せ付けていて全くもって驚くばかりです。

繋ぎのインスト曲を経て5曲目「Midday Moon」、これはV系要素はなく、完全にジャパニーズクサメタルです。イントロからいきなりMinstreliXばりのクサクサなシンフォニックフレーズと共に疾走、ギターソロもピロピロ弾きまくりだしこりゃまじでクサメタラー殺しな曲ですわ…。めらみぽっぷさんやはりこの曲でも歌いづらそう。
3分辺りから延々と続く間奏がこれまたクサクサでテクニカルな展開の連続でやばすぎですなぁ。インギーみたいなフレーズ出てくるけどさすがにここで超速弾きピロピロは無理だったようで。いずれにせよ同人クサメタラーは絶対聞くべきキラー曲ですね。

6曲目「Autumnal Breeze」、ミドルテンポの曲だからメタラー的には微妙な曲…なんてことは全くなくて、これもめっちゃ良い曲なんですわ。16ビートのリズムに乗せた緻密なアレンジが実に素晴らしい。これもV系からの影響とクサメタルからの影響が混ざったようなハイブリッド感あるかなぁ。

7曲目「Dreaming Doll」、片霧烈火さんゲストとかこれまた不釣り合いすぎる大物の起用ですがやっぱり演奏パート全然負けてないんだよなぁ。Aメロのバスドラのパターンが複雑でけっこうプログレ感ある。テクニカルなベースラインも目立ってます。この曲も中盤の間奏は長めで実にドラマチックですね。

どの曲もメロディも演奏も共に充実しまくっていて捨て曲は全くないです。こりゃ年間ベストは確定でしょう。でもまあ今年は上位に金字塔級の傑作が並んでるから…5位か6位くらい?
以前の悶絶メタルさんだったら確実に高評価だっただろうなぁ、今は同人ゴシック飽きた飽きた言われてるから見向きもされないだろうけど…。こんなにもクサメタラー向けなサークルなのに…勿体ない。

このサークルについてはおすすめもクソもないですよね、きっと秋M3行った方で買ってない方はほとんどいないでしょう。ゲストこんだけ豪華なミニアルバムでたった500円ですからね…。
ただ、ジャケ絵についてはちょっと惜しい感じありますね。女の子の絵自体は良いと思うんだけど背景が寂しすぎて見栄えがよろしくない…。背景を描き込む時間なかったのかな。

これほどの実力持ったサークルなんですから、次の作品では身の丈に合った(?)ボーカリストさんと組んで作品作って欲しいですね。知名度が不釣り合いなボーカリストさんだとこのサークルの独自色を存分に発揮できないような気もするんで。
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AVVA「ÆXCRETÆ」



http://avvajp.blogspot.jp/
何度もしつこいようですが本当に凄いサークルです。プログレ系サークルを中心に扱ってるこのブログがこんなにもプログレッシブなセンスを持ち合わせたサークルを見落としてたとか不覚でしかない…。
知るのが遅すぎたため少し今更感あるかもしれないですが、まだご存知ない方のためにもちゃんと紹介しておこうかなと。

でもまあ、このサークルはM3参加は3年前に1回だけで、あとは無料ダウンロード作品はイベントとは関係ないタイミングでのリリース、更にはせっかく新作出した前回APOLLOは例の不具合で大騒ぎになってしまいまともに機能してなかった訳で…。結果的に自分がこのサークルを知る機会がほとんど無かったので仕方ないのかなぁとも思いますが、それにしたって惜しいことしたと思いますよ。
ちなみにこのサークルの主催の甘粕試金っていう方、どっちかというとアイカツ界隈で知名度ある方なんじゃないかと思いますね。アイカツの楽曲アレンジも出してたみたいですし。それに音屋というよりかは物書き系の方ってイメージだし、ブログとかチラッと拝見しただけでも知的オーラがやばすぎてうちらみたいな能無しは弾き飛ばされそうですよ。実をいうとそっち系統でこの方のこと少しだけ知ってたんですけどね。まさか同人音楽やってるとは全く思いもしなかったですが。

このサークル、音楽性は基本的にプログレメタルと呼べるものですが、他にも様々な要素が取り入れられてるのでやはり一筋縄ではいかない方向性という感じです。同人音楽で言うとあくたむしに近いとか先日書きましたけど、やっぱり近いのはSatanic a la modeのほうですね。女性ボーカルによるキャッチーな歌メロとプログレッシブな要素を組み合わせた点が共通してるんですが、雰囲気がそもそも似てるんですよね。デスボイス無いから間口が広いってのも共通項か。
もちろん相違点も多いですがまずメロスピ要素はほぼ皆無です。クサメタラー向けではない…とまでは言わないですが分かりやすい即効性はないかも。あと歌メロ中心のサタアラと違ってこのAVVAはギターリフを中心に楽曲構成がなされてるのが特徴的ですね。ギターリフを積み重ねて組み立てた楽曲に女性ボーカルが添え物的に乗っかってる感じの曲とかけっこうありますし。でも歌メロ軽視ということは全くなく、キャッチーな曲はめちゃくちゃキャッチーです。
いずれにせよ、サタアラ好きなリスナーなら絶対に聞いておくべきサークルだと思いますね。

さて今回紹介する「ÆXCRETÆ」(読み方わからん)という作品ですが、これは昨年のAPOLLO初出の有料ダウンロード作品ですね。昨年のAPOLLOのゴタゴタの中で果たしてどれくらいダウンロードした人がいたのか。見事このサークルを見つけ出してダウンロードした人はGJすぎますね。うちは失敗した訳ですが今回のAPOLLOで聞くことが出来たのでとりあえず良しとしましょう。出来ればもっと早く知っておくべきでしたけどね。
収録曲は3曲ですが、7分越えの曲が2曲もあるのでボリューム的にはミニアルバムに匹敵する感覚あります。

1曲目「貪瞋痴 (The Third Configuration)」、この曲は試聴で部分的に聞いただけだと少しばかり変則的リズム入った歌謡ロック程度にしか感じないと思いますが、フルで聞くと実にカオスですよ。まず出だし、スローで重々しく引きずるようなドゥームメタル的なリフで開始し試聴版でのイメージを崩されます。その後にアップテンポになるんですが、やっぱりこのメインパートのリフはメタルというよりかは歌謡ロックの範疇ですよね。この辺はプログレとか興味ない一般的な同人音楽リスナーでも非常に聞きやすいのではないかと。ちょっとレトロ風味ありますけど、それは公式サイトに書かれたコンセプトである「70年代を活かし、80年代と和解し、90年代を殺す」に依るものなんでしょうか。詳しいことは分かんないですが要するに時代を問わず幅広い音楽性を取り入れてるってことですよね。まさに音楽マニアにしか出来ない所業ですな。
歌謡ロックパートが一段落すると静かなアコースティックなパートに切り替わり雰囲気も一変します。ピンクフロイドの曲に出て来そうなレトロなシンセの音色がプログレ感ありますね。女性ボーカルが多重録音で折り重なる部分とかやっぱりサタアラに近い雰囲気あるなぁ。
そして再びアップテンポになりますがここからは歌謡ロック感は薄らいでプログレメタル感が濃くなりますね。メインリフの頭だけを繋げて繰り返すフレーズが特に良い。

2曲目「見出された茎 (Phallucifer Rising)」は他の2曲に比べるとコンパクトな曲ですがAメロの変拍子がインパクト大でやはり一筋縄にはいかない曲ですね。この曲も歌謡ロック的な雰囲気はあるんですけど歌メロよりもリフのほうがメインになってるかな。Cメロで女性ボーカルが朗々と歌い上げるパートはかなり雰囲気変わります。

3曲目「黄金 (MÆKÆBÆ)」、これは歌謡曲っぽい要素は控え目でプログレ要素が最も濃い曲でしょうか。序盤はレトロなシンセの浮遊感ある音色に叙情的な女性ボーカルの歌メロが乗ってプログレっぽい雰囲気満点です。中盤はアップテンポになり変則的リズムのギターリフがいくつも複雑に連なるスリリングな展開に。しかし歌メロもキャッチーさあるので難解さは無いです。そして5分40秒あたりからのリフがクソカッコ良いんですよね。ここが一番の聞き所でしょう。
8分近くの長尺にも関わらず退屈する部分の全くない高密度な楽曲になってますね。ギターソロも無いのに物足りなさも感じないし恐るべき完成度です。

この「ÆXCRETÆ」は割と歌謡曲っぽい要素が多めで一般向けに作ってある感あるので、プログレ系が好きな人なら無料ダウンロードの「ÆNATOMY」「ÆNALOGY」のほうが気に入るかもなぁ。自分もどっちかというと無料ダウンロード作品のほうが好きですし。まあ当然ながら全部聞くのがおすすめですけどね。この完成度でたったの200円ですからね、聞かない理由が見つからない。プログレとか興味ないリスナーも是非聞きましょう。

ただ、「囲 (EXOBOXE)」ってアルバムだけはダウンロード販売がなくて自家通販のみだから自分もまだ聞いてないんですけどね…。自家通販ってのはちょっと気が引けちゃいまして…。次のM3に参加してくれないかなぁ…。出来れば新作と共に。この作品以来1年も沈黙してる訳ですから新作アルバムとか現在制作しててもおかしくないと思ってしまうんですが。これほどに優れたセンス持ったサークルが新作出してくれれば同人プログレ界(?)にとって非常に心強い。

Apollo無事に終了

とりあえず目立った不具合もなく無事に終了したみたいで良かったですよ。具体的にどれくらい来場者数(アクセス数)あったのかとか分かんないですけどツイッターとか検索してみた限りではそれなりに盛り上がってたのかな? 前回あれだけ大きなトラブルあったことを考えれば十分な盛況でしょうけどね。でも本格的に盛り上がっていくのは次回以降でしょうねやっぱり。今回は様子見してたサークル多いはずだし。
次回は半年後の春M3後にやるのかな。この調子で是非とも定着して欲しいものです。M3と完全に並ぶイベントになるのは難しいかもしれないですがM3を補完するイベントとして非常に有益だと思うので。特に北海道や九州など遠方にお住まいのサークルさん及びリスナーさんにとっては価値高いものでしょう。


でもまあ個人的には今回のApolloはこのサークルとの出会いが全てだった感じですかね。
http://avvajp.blogspot.jp/
こんな凄いサークルを見落としていたとか本当に不覚すぎる…。なんかito projectの時も同じようなこと言ってた気がするけど…実際ほんと不覚だらけですよ。きっとまだ不覚は残ってるでしょう、把握していない未知の素晴らしいサークルがあるに違いない。
前回のApolloでこの作品ダウンロードした人どれくらい居たんだろうなぁ。もしダウンロードした人がそれなりにいたとしてもプログレ系が好きなリスナーじゃないと評価できない音楽だと思うしな…。果たして同人音楽界隈でどれくらい認知されてるサークルなのか…。どっちかというとアイカツ同人界隈で知名度あるサークルなんじゃないかな、アイカツのアレンジ作品出してたみたいだから。

https://avva.booth.pm/items/61627
とりあえずこのサークルを初めて知ったという方はこの無料ダウンロード作品だけでも聞いてみてください。ぶっちゃけ有料作品よりこの無料ダウンロード作品のほうが凄い内容かもしれない。10分越えの大作も収録されてますし、捨て曲もなく充実しまくりです。
プログレ要素を抜きにしても女性ボーカルの歌メロがめちゃくちゃ良いのでこれはメタラー以外のリスナーにも是非とも聞いて頂きたいですよ。特にサタアラやリリハル好きな方なら必聴です。
もちろん感想記事も近々書くつもりですので。



そういや秋M3からもう1ヶ月経つんですね…早いな…。開封率はまだ半分程度ですが、まあそれはいつもの事ですかね。
まだ記事は書いてないけど新規サークルのPratanallisが今回のダークホース枠でしたね。試聴を聞いた段階ではありがちな同人ゴシック系かなぁと舐めてたんですがフルで聞いたら演奏パート凄すぎてたまげましたよ。こりゃあ同人ゴシック系で最強の有望株なんじゃないですかね? こんな凄い新規サークル出てくるのに同人音楽界が衰退なんてあり得ないっすね。でもAVVAの記事を先に書きたいしその次に書くつもりですのでお待ちを。

http://www.octaviagrace.net/
Octaviagraceの新作のクロスフェードも公開されてましたけど、おお!これは良いですなぁ。前作も良かったんだけど今回のほうが更に好みに近づいた感じだわ。具体的に言うとLIGHT BRINGER感が強まった。もちろんLIGHT BRINGERそのまんまではなくオリジナリティもしっかりありますし、これは来るべきアルバムへの期待がますます高まりますねえ。
先日のRoman so Words新作も大傑作でしたしアニソン系メタル界隈はもはや己稀さん無双な感じありますよ。

http://lostmyproust.jimdo.com/
Lost my Proust来月もライブやるみたいですが、同人メタルサークルでこんなに頻繁にライブやってるのって珍しいんじゃないのかな? モチベーション高すぎ。実はすでに音源制作もこっそり進めてるんじゃないかと疑いたくなるほどですよ。
それにしても25日って凄い日程だ、何故その日程にしたのか。Lost my Proustのメンバーにリア充はいないってこと…? いやリア充の日って24日のほうだから関係ないか。

そういや新興宗教楽団Sound Horizonのマスコットキャラクター、バニオンくんのゆるキャラグランプリでの最終順位は27位だったそうで。ローランの組織票をもってしても全国の強豪ゆるキャラには勝てなかったか…。

第二回Apollo開催

今のところApollo特に不具合もなく順調な感じなんでしょうか? 盛り上がってるのかそうでないのかいまいち分かんないですが…。
まあ今回は何事もなく無事に終了すればそれで十分に成功なんじゃないですかね。今回は前回の不具合の汚名返上して信頼回復するのが1番重要だと思うんで。参加サークルが充実するのはきっと次回以降でしょう。果たしてM3と肩を並べる定例イベントになり得るのか。

それはそうと、凄いサークル見つかりましたよ…。

https://booth.pm/apollo/a02/item?id=57893
ジャケのプログレ感に釣られて聞いてみたら凄かった…。なにこれやばくね??アナトミックゴシックメタル??ジャンル名はよく分からんがとにかくやばい。カオティックだけど女性ボーカルの歌謡曲的なキャッチーさも際立ってるし、同人音楽でいうとあくたむしに近い?でもあくたむしとはまた別系統の魅力ありますねえ。
ここ新規サークルなのか?と思ったらどうやら全然新規じゃなかったらしく、前作が出たのはどうやら3年前、つまり自分が同人音楽を聞き始めたばっかりの頃ですね、さすがにその頃はサークルチェック甘かったから見逃しても仕方ないか…。こんなプログレッシブなサークルが居たのかぁ…悶絶メタルさんにもレビュー無かったし、こんな凄いサークルが大して話題にならず埋もれてたんだとしたら勿体ないにも程があるな…。
新作音源はどうやらApollo限定っぽいですが、というか初出は昨年のApollo? まあ前回Apolloはゴタゴタしてたから全部チェック出来なかったしな…まさかこんなやばめなサークル見逃してたとはね…。
あと他の過去作は無料ダウンロード出来るんでこれは絶対にチェックしておくべきですよ!!! 自分も無料ダウンロードのほうは既に聞いてみたんですがほんとやばいですからこれ。というか無料ダウンロード作品のほうが凄いかも…。
メタラーとプログレ系リスナーはもちろんのこと、女性ボーカルゴシック系が好きなリスナーも絶対聞いておくべき。
今回のApollo、このサークルを知ることが出来ただけでも大収穫ですわ…。


https://booth.pm/apollo/a02/item?id=166824
ShoeDjenter…??安易にジャンル名くっつけただけなタイトルだけど分かりやすくて良い。でもあんまDjentって感じではないかな…ちょっと捻りあるオルタナロック程度か。でもメロディとか普通に良いですね。次のイベントで買おうかな。

https://booth.pm/apollo/a02/item?id=162970
ここも秋M3出てたっけ? 男性ボーカルだけどV系みたいな癖が無くて聞きやすいし、なかなか良いかな。ここも次のイベントでチェックしようかと。

https://booth.pm/apollo/a02/item?id=164203
美少女ジャケがやたら気合入ってるから気になったけどもしかして新規の女性ボーカルゴシック系サークル? ゴシック系好きな方は気に入りそうかな。個人的には決め手に欠けるけど疾走曲はクサメタラー向けな感じですかね。

https://booth.pm/apollo/a02/item?id=167719
ジャケが地味だからいまいち目立ってない感あるけど音のほうは恐ろしくカッコ良いito projectも絶対にチェックですよ!!秋M3で買ってないメタラーの方は是非!!

プログレアイドル…?

BABYMETALの大成功以降メタル要素を前面に掲げたアイドルグループが増加する中で、ついにプログレアイドルなるものまで出現したとなればそりゃあチェックせざるをえないですよね。
しかもそのプログレアイドルが1組だけでなく2組も存在してるんだとか…びっくりですよほんと。アイドル業界も生存競争が激しくなる中で、よりマニアックな要素で客を惹き付ける必要があったりするんでしょうな。

同人音楽を中心に扱うこのブログ的にはアイドルグループは範囲外ではあるんですが、でもアイドル音楽と同人音楽って共通点もあるというかですね、同人メタルサークルの方々ってアイドルアニメ好きな人が多いイメージあるじゃないですか? …いやそれは同人メタルサークルに限ったことじゃないか、アイドルアニメ全盛の時代ですからね。オタクならば誰しもが何らかのアイドルアニメを嗜む時代? でもまあアイドルアニメとリアルアイドルでは客層が全く違うから一緒くたにするのもアレなのかもしれないですが。
あと、オリジナル同人メタルにおいてプログレ要素を含むサークルが徐々に増えてきた中で、アイドルのほうにもプログレの波が来てるんだとしたら興味深いですしね。その辺りも含めてちょっと記事を書いてみたいと思います。

https://rgx.jp/
さてそのプログレアイドルのうち「夢幻レジーナ」ってグループの1stアルバムが先日出たとのことで早速買ってみた訳ですが、実際に聞いてみたところ…うーん…なんでしょうねこれ…期待してたのと大分違う感じ。プログレ…なのか?
確かに変拍子は多用されてるんだけど、自然過ぎるんだよな変拍子フレーズが。いや変拍子を楽曲に溶け込ませているのはむしろ高度な事なのかもしれませんが、でもプログレという売り文句に釣られて買った者としては、この「引っ掛かり」がない自然な曲展開は物足りないとしか言えない。

もちろん、プログレって一言にいっても多種多様なサブジャンルが存在する訳ですが、自分が求めてるプログレっていうのはあくまでドリームシアタータイプのテクニカル感が満載なやつですからね。でも玄人のプログレッシャーな方々ならその手のテクニカル志向だったり変拍子の変態性を押し出した音楽とかそんなのプログレじゃないって言われそうですし、そういう意味ではこの夢幻レジーナの掲げるプログレが自分の好きなプログレとは異なるってだけで、これはこれで歴としたプログレなのかもしれません。そもそもプログレって定義自体が難しいジャンルですしね…。それこそ定義の仕方によっては何でもアリになり得るジャンルだと思いますし。
それでも、Amazonのアーティスト紹介の欄に「終始4拍子の曲は1曲も無し」とか変拍子を前面に出してアピールするような書き方してるからやっぱりそっち系の音を想像しちゃいますよねえ。

言うまでもないことですが、アイドルソングってあくまで「ステージで歌って踊る」ことが大前提なんですよね。だから余りに複雑な楽曲を作っちゃたら踊りを合わせることが不可能になるし、そこがアイドルソングとしての限界点なのかなぁと。例えば同人音楽ならばステージでの再現とか度外視して生演奏不可能な超複雑な楽曲を作ることも出来る訳だけども。

あとは、プログレメタルのアイドルということで、プログレメタル女児アニメソングの「硝子ドール」みたいなのを想像しちゃったこともガッカリ感の要因かな。硝子ドールはほんとやばいですよね、女児アニメソングなのに間奏でギターソロとキーボードソロが延々と続くという。曲展開も非常にドラマチックですしメタラー必聴の女児アニメ曲ですよ。
それに比べたらこの夢幻レジーナは演奏面が物足りないかな。クレジットを見た限りでは音楽制作担当の人物が1人しか記載されてないので(1曲だけゲストギター参加してるみたいだけど)、つまり1人の方が作編曲も演奏もバッキングの打ち込みも全てやってることになるし、それじゃ演奏面の充実はちょっと難しいか。同人音楽と大差なさそうですね。アイカツの場合はかなり本格的な布陣で音楽作ってたらしいですからね。まあこっちはマイナーアイドルだし比べるのはフェアじゃないか…。

否定的なことばかり列挙してしまいましたが、でも曲の出来はかなり良いんですよ。アイドルソングらしいキャッチーなメロディ満載で、ほぼ捨て曲はないと言えるほどに良曲が揃ってます。だから、プログレがどうのこうのっていうのを抜きにすれば普通に良質の歌謡ロック系アイドルソングなんですよね。うちみたいにプログレっていう売り文句に釣られて買ったんでなければ満足度は十分に高いんじゃないかな。

ただ、ラストを飾る11分にも及ぶ大作曲「地獄より」、さすが長尺だけあってこれだけは非常に分かりやすいプログレメタルやってますね。変拍子を駆使したヘヴィなリフが満載だし複雑で刺激的な展開がしっかり用意されてます。でも長尺曲なのにギターソロとかほとんど無いし、クライマックスの盛り上げ方もいまいちでちょっと不満はあるんですが、まあアイドルソングであることを考慮すればとんでもない異色曲であることは間違いないですね。
最初と最後に文学っぽい雰囲気を漂わせた語りが入るんですが、おそらくこの昭和レトロ的な雰囲気を「プログレらしさ」だと考えてるんじゃないかな、この音楽を作った人は。他の収録曲でも共通のレトロっぽい雰囲気ありますから。自分は古い邦楽プログレとかあんま詳しくないんで具体的にどの辺りのバンドに近いとかは分かんないんですが…こういう感じのジャパニーズプログレありそうな気はする。

他の収録曲も変拍子はしっかり入ってるんだけど、プログレっていうよりかは…変拍子入りのV系みたいな雰囲気? やっぱりプログレよりV系からの影響が根底にありそうな音楽ですね。
歌メロに関しては本当どれも良いです。特に3曲目の「デジャヴの残響」とか素晴らしいですな。アイドルソング好きな方なら買って全く損はない作品であると思います。


http://natalie.mu/music/news/165022
もう1組のプログレアイドルも今月末にシングル出るらしいんでそちらもチェックしておきたいですね。1曲入りみたいだけどその1曲がきっと10分越えなんだろうなぁ。

リリックビデオ

https://www.youtube.com/watch?v=V4F-U5hV_UQ&feature=youtu.be
おー、リリックビデオかっこええ…。本格的っすなぁ。散々ヘビロテしまくった曲ですけど映像とセットで聞くとまた新たな魅力を感じますねえ。この素敵なリリックビデオによって更に幅広くこのサークルが認知されることを願うばかりです。
そして、何気にLost my Proustの楽曲でこれが歌詞初公開ということなんですが、でも英語苦手マンだからせっかく歌詞判明したというのにあんま意味分かってないというね…。
「B.I.S.」が「BLESS IN SHOWER」の略だと分かっただけでも収穫ですかね。でも「TRANCE IN SCARLET」って歌詞のほうが何度も出てくるからこっちのほうが曲名っぽい感じする? でも「T.I.S.」だとあんまりカッコ良くないか…。
英語詞の意味は分かってなくとも単語だけなら分かるから、これで歌詞覚えてカラオケでも歌えますよ!やったね!
…まあカラオケで配信されてないんですけどね…。

公式ツイッターのほうのプロフィールいつの間にか新しくなってたけど、よく見たら、ジャンル名が列挙されてる最後に「Posahardcore」って書かれてて「未知のジャンル…??」って一瞬思ったけど…ポストハードコアの打ち間違いですよねきっと…。
フォロワー数も以前よりずいぶん増えてるし、やはり着実に知名度は上がってきてるのを感じますね。ラスエフのリスナー数もじわじわ増えてますしね。
まあラスエフについてはUI変わってからオワコン化してる感じ否めないですが…。


https://twitter.com/Relehallu_info/status/665892794645348353
そういやリリハルの公式アカウントが面白い企画やってましたね。ボーカルと演奏どちらを重視するか…。これは難しいですねえ。勿論そのアーティストの音楽性に依るんですけど、同人メタルの場合はやっぱりボーカルに比重が置かれることが多いんじゃないかなぁ。でもこの結果だと僅差でギターが勝ってるのか、ちょっと意外かも?
ちなみに自分もどちらかと言うとギター重視で聞いてるつもりだったんですが、でも夏に出たサタアラのフルアルバムのemiさんゲスト参加の曲を聞いたらですね、作曲も演奏も全てサタアラサイドで作られてるはずなのに、emiさんが歌ってるだけでまるでリリハルの曲その物のように聞こえたんで改めてボーカルの占める割合が大きいんだなと再確認した次第です。emiさんの歌声って必ずしも自己主張が強いタイプじゃないんだけど確固たる存在感があるんですよね。

3周年

まさか3年も続くとはね…自分も含めて誰も予想してなかったでしょう…。なんか毎年同じこと言ってるような気もしますが。
まあこんな無知なリスナーが運営するブログがひっそりと長く続いたところでこの界隈においてほとんど意味を持たないことは分かってますが。
自分でもこのブログの存在意義ってLost my Proustと(^O^)を応援するくらいの意味合いしかないと思ってますからね。この2つのサークルに関してはもう、地球上でこの音楽の価値を一番理解してるのは自分だっていうくらいの自負はありますけどね。ええ。
宣伝効果については全く自信がないですが…。

でも、もし客観的に見てこのブログに存在意義があるとすれば、それは「継続していること」、ただそれだけでしょうね。まともな文章なんか書けてる気がしないし、扱ってるサークルだってこの界隈の需要から外れまくってるんだけど、それでも、他に継続して更新してる同人音楽系のレビューサイトって悶絶メタルさんくらいしかないですから、更新頻度が高いことだけがこのブログの存在意義なのかなぁと。更新頻度が減ったらまじでLost my Proustと(^O^)を応援するだけの意味しかないブログになると思いますよ…。
しかしその悶絶メタルさんも、最近では同人音楽への批判的な言葉がますます強くなってきてますからねえ…。悶絶メタルさんがきっかけで同人メタルにハマった者としては正直辛いものがあります。他の古参リスナーの方々も今の同人音楽は衰退の一途を辿ってるとか思ってるのかなぁ。

もちろん、自分は今の同人音楽が衰退してるなんて微塵も思ってません。
むしろ、Lost my Proustの2ndアルバム、サタアラのフルアルバム、Roman so Wordsの(実質的)フルアルバム、これら同人メタルにおける「金字塔」と言っても過言ではないような傑作が立て続けに世に出たこの1年間は同人メタルの全盛期だと思ってるくらいです。
とか言っても自分は昔の同人メタルシーンをリアルタイムで体験してないから比較しようがないんですけどね…でも昔の同人メタルってサタアラもリリハルもLost my Proustも居なかった訳ですから…うーん…やっぱり今の同人音楽のほうが絶対良いと思うわ…。
思うに今の同人メタルって以前よりマニアックな方向性に進化していて、その結果として売り上げ枚数とか話題性とかそういう分かりやすい指標が低下していてそれによって一見すると衰退してるように見えるだけなんじゃないかと。そう思ってるんですが。

それに、M3の参加サークルが年々増加してることを鑑みても今の同人音楽が衰退ってことはあり得ないんじゃないかと。メタル系に限って言えば(あくまで表面的な)勢いを失ってるってことならあるかもしれないが、全体的に見ればむしろ盛り上がってるとしか思えないですよね。今の人気の中心って音ゲー系とかニコ動系なのかなぁ、そっちはさっぱり分からないのでアレですが。
これ以上同人音楽を盛り上げようとするならば、やっぱり流通センターに収まる程度じゃダメですよね、ビッグサイトで開催するくらいの大規模にならないとね。それくらいの大規模にならないとジャンルの多様性も生まれないでしょう。でもビッグサイトってオリンピックで使えなくなるんだっけ…そりゃ困るな…。コミケは無くても構わないけどM3無いのは困る…。まあそんな決まってもいないこと心配しても無意味ですが。

現状で同人音楽を盛り上げようという試みは数多く存在するんですが、その最たる物はやっぱり超まとめさんでしょうね。
その超まとめさんとpixivが主催するweb上の同人音楽即売会「Apollo」がいよいよ来週末に第二回を開催する訳ですが…。前回あれだけ致命的な不具合あって大問題になったにも関わらず結構な数のサークル集まってるのは凄いし、改めてこの企画への期待度の高さを感じるんですが、でもいまいち話題になってないような、盛り上がってるのかどうかよく分かんない感じですね…。個人的な注目サークルも今のところito projectと黄昏くらいしか参加してないみたいだしなぁ。
まあ前回あれだけやばい不具合あった訳ですから、様子見してるサークル多いのかもしれないですね。今回が成功すれば次回以降はもっとサークル数も増えて徐々に定着していくのかも。今回が正念場ですな。
昨年の第一回ApolloではNanosizeMirの廃盤1stアルバムが限定ダウンロード出来たのが個人的に大収穫だったんですが、今回もそういうレアな限定作品とかあったりするのかな。

そういやカウンターのほうもいつの間にか結構な数字になってますね。3年間でこの数字は…多いのか少ないのか。まあこのカウンターの数字の3分の1くらいはサンホラの記事への訪問者だと思うんですけどね。同人音楽の記事よりもサンホラ記事のほうが需要が高いんじゃないかと思うことも度々。
うちのサンホラ記事は考察とか全くしてないしガチなローランの方々からすれば雑魚すぎる文章だと思うんですが、でもサンホラって公式からも「解釈の自由」が推奨されてますから、どんな雑魚文章でも一読の価値があると思われてるのかもしれない? いや分からんけど。
そのサンホラ界隈も…凄いことになってましたよねえ…。箪笥…。もう冗談抜きに宗教ですよね。新興宗教Sound Horizon。教祖Revo様。もうここまで来ちゃったら界隈の外部の人達から批判されても反論する気にもなれないですよ。もうサンホラ界隈は修道院のように外界から隔絶されてる感すらある。
それでも、やっぱり売り方への批判と音楽への評価をゴチャゴチャにしたらダメだと思うんですよ。音楽は音楽として単体で評価したい。そしてその音楽は依然として素晴らしい物なのだから自分の中でのSound Horizonというアーティストへの評価も変わりません。グラサン教祖がちょっと暴走気味だったとしても。

Majestic Righteousness「2nd EP」

http://majesticrighteousness.web.fc2.com/

Majestic Righteousness、略してマジェライの1年ぶりとなる新作です。
え? 公式の略称はそうじゃないって? あ、分かってますけど…まあアレなんで…はい。

1年ぶりのM3参加ということで、2ndアルバム出るかな?と期待してたけどさすがにまだ早かったか。今回の新作は3曲入りシングルですが新規のボーカル曲は1曲だけしかないのでボリューム的には寂しいところありますが、でもその1曲がMajestic Righteousnessらしさの詰まった素晴らしい曲なんで満足度においては十分ですね。
昨年の1stアルバムのほうが悶絶メタルさんで低評価だったこともあってメンバーの方々のモチベーション折れてるんじゃないかと正直不安もあったんですが、この新曲を聞く限りでは全くの杞憂だったようです。これなら次回作も期待できそうですよ。

その新曲「Farewell to Vain」ですが、一聴すると相変わらず良い意味でのB級感に満ちた同人メロパワって印象なんですが、昨年のアルバムの収録曲と聞き比べてみると明らかに音質も良くなってるし、特にギターの音がしっかりした音になってることに気付きますね。ボーカルも安定感が増した気がする? まあ個人的にはあの素っ頓狂なハイトーンボーカルが好きだったから安定しちゃうとそれはそれで物足りない気もしますが…でも一般メタラー向けには当然安定してたほうが良いでしょうからね。
そして、単なる疾走クサメタルというだけでなく、曲構成が凝っているのもこのMajestic Righteousnessの魅力ですね。6分近い尺に見合ったドラマチックな展開が用意されています。特に終盤の5分辺りからの盛り上がり方が素晴らしい。ここのギターフレーズと鐘の音のコンビネーションのクサさと言ったら。やっぱりこのサークルはジャパニーズクサメタルのツボを押さえてるなぁと再確認しますよ。
新機軸としてデスボイスもちょこっと入ってたりするんだけど…これはあんまり効果的じゃないかなぁ…まあご愛嬌って感じで。

2曲目は1stアルバム収録のインスト曲にボーカルを乗せた新バージョンなんですが、「くるくるりくるくるり君と僕」って歌詞がやたら耳に残る。
3曲目は新規のインスト曲なんですが、クサメタル系らしからぬ明るい音色の小気味良いバッキングギターが意外性あります。次回作ではこういう路線もあったりするんですかね?

ボリューム的には足りないけど着実にクオリティ上がってきてる手応えは感じられるし、尚且つB級っぽい持ち味も失わずにしっかり保持していて好印象な作品になってると思います。やっぱりこの路線で次回作期待したいですね。
クオリティ上がってきてるとはいえ依然として万人受けする音楽とは言い難いんですが、でもわざわざ同人メタルとかいうニッチなジャンルに首突っ込んでるリスナーならばこういうマニアックな味わいのあるサークル聞かなきゃ損だと思いますよ。

ところでジャケ絵のほうですが…何なんでしょうこの白い固まりみたいな生物は。羊…にしてはクチバシみたいのがあるしな…。その謎生物が釣りをしているというシュールな絵ですがこれはこれで味があって良いですね。美少女イラストのジャケはやめた…という訳ではなく今回は絵師さんに依頼してる時間がなかったのかもしれないですが。

Crimdoll「魔術の帰着点 パート 1: 世界が無に還る場所」

http://crimdoll.tumblr.com/

70年台プログレッシブロックと物語音楽の融合を目指しているという、同人音楽界においても殊更にマニアックな趣向で活動しているサークルの新作です。

順調に行けば今回アルバムが出るはずと思って期待していたんですが…メンバー脱退などの不測の事態があって残念ながらアルバム制作のほうは中断せざるを得なくなってしまったようですね。活動開始当初は5人くらいメンバー居たみたいですがどんどん減っていって今は2人でやってるようで、まあサークル内の詳しい事情とか知る由もないんですが、方向性のマニアックさに付いていけなくなってメンバー抜けてしまうってこともあるのかもしれないですねえ…。

で、アルバムが出せなくなった代わりに今回は別路線での新曲を頒布すると事前にアナウンスされていたんですが、なんとその新曲はクラウトロック的な即興演奏とセリフパートが中心の20分越えの長尺曲とのことで…はっきり言ってこの情報が出た時点では不安しか無かったんですよね。自分はプログレ好きって言っても支離滅裂なサイケデリックな演奏とか好きじゃないし物語音楽のセリフパートも長過ぎるとひたすらダルいですからねえ…。

しかし、いざ完成品を聞いてみたところ、これが意外に悪くない。
確かに即興演奏パートとセリフパートは長すぎて一度聞いたらもう聞きたくないレベルではあるんですが、6分あたりから10分あたりまでの歌パートについては十分に完成度高いし、昨年冬コミで頒布された「妖精の踊り」と比べても遜色ない出来だと思いますね。
レトロ風味のシンセの音色も心地良いし、何より歌メロが素晴らしい。もしこのサークルがレトロなプログレを志すだけの完全マニア志向なサークルだったら自分もちょっと付いてけない感じになってたと思うんですが、実際のところこのCrimdollはメロディセンスもしっかり持ち合わせてるんですよね。さすが物語音楽との融合と言うだけあってファンタジー系同人音楽を思わせるキャッチーでツボを押さえたメロディ展開です。これは個人的に重要なポイントですね。やっぱりメロディつまんなかったら例えプログレだろうがなんだろうが聞く気にはなれないですからね。

即興演奏パートについても改めて全部聞き直す気にはなれないけど、シンセの音色が面白いから思ったほど退屈ではなかったんですよね。ゲーム音楽っぽい雰囲気も良いし。これってDTM音源じゃなくてガチなアナログシンセなんでしょうね、 ライブの告知にアナログシンセの実機を演奏とか書いてありますし…。さすが本格的プログレッシブロックとか言うだけのことはあるな。
でも正直言えばやっぱり歌パートだけトラック分けして欲しかったかな、6分から10分の間だけを何度も再生する操作が面倒くさいですし…。
あと、CDに付属してた「設計図」がでかすぎて持ち帰るのがけっこうアレでしたね…。設計図とかいうからどんな小難しい文章が書き込まれた代物なのかと思いきや…普通に可愛らしいイラストとストーリーが書かれている厚紙でした。

それと、今回頒布したCDに不備あったそうなんですが、どうせ即興演奏ばっかりなんだろうしちょっとくらいノイズ入ってても別にええわと思ってたんですが、なんと歌パートの真っ最中に音が途切れるという…これはちょっと痛いかも。でもちょっと音が途切れるくらいなら構わないですね。CDのドライブにダメージ与えるような不具合だったらさすがにしんどいですけどね…。

今回の新曲を聞いて改めてCrimdollへの期待感が高まりましたし、やっぱりアルバム完成させて欲しいですね…。ベーシスト脱退しても打ち込みでベース入れりゃいいじゃんとか思ってしまうんですが、「本格的」だからそれじゃダメなんですかね…。
その辺りは妥協してとりあえず1枚アルバム(ミニアルバム)を完成させて、その後に「本格的」な作品を目指せばいいとか思ってしまうんですけど…どうなんでしょう。やっぱり散発的な音源だけじゃこのサークルのスタイルの全体像が見えて来ないし、知名度も上がらず埋もれたままだと思うからもどかしいんですよね…。現状でこのサークルに注目してるのって同人音楽というニッチなジャンルの更なる深みに住まう超マニアックなリスナーだけなんじゃないかと思えてならないんですが。

Liesvect「Liesvect Ⅰ」



http://liesvect.jimdo.com/

今回の秋M3のメタル系新規サークルでは1番注目していたのがこのLiesvectですね。…というか今回は他に新規サークルで目ぼしいところほとんど無かったんでこのLiesvect一択だったという説もありますが…。いや、もし他に選択肢あったとしても有望株であることに変わりはないですけどね。

もちろん、うちのブログごときが紹介するまでもなく他のメタラーの皆さんも余裕でチェックしてましたよね? え?してない? ボカロだからスルーした? そりゃ勿体ない…。
でも大丈夫です。このサークル冬コミにも受かってますからそこで買えばいいんです。それに、何とM3でデビューしたばっかりなのに冬コミでも新作出す予定なんだそうで、しかもゲストボーカルが何と元Etherの桜璃さんらしいですよ…まじか…なんちゅう気合の入りよう。こんな初っ端から勢いありまくりな新規サークルって珍しい気がしますよ。こりゃ期待せざるをえない。

このサークルの特色は何と言ってもテクニカルでプログレ感あるギターワークですね。随所で披露される技巧的なフレーズに魅了されます。でも曲調はパワーメタル系の疾走感が基本にあるので全体的に難解な雰囲気は無くて親しみやすいし、プログレメタラー以外にも幅広くおすすめ出来そうです。

歌パートは全てボカロ使ってるんですけどこのサークルの場合はギターが完全に主役だからほとんど気にならない感じですね。まあ自分はボカロ曲は積極的に聞かないってだけで別に嫌いって訳じゃないから構わないんですけど、一般的メタラーにはやっぱり人間ボーカルのほうが好まれるんでしょうな。
同人音楽リスナーって「ボカロだから買う」という層と「ボカロだから買わない」って層のどちらが多いのか分かんないしこのままボカロで行くのと人間ボーカルにするのではどちらが得策なのか判断付かないですが、ニコ動系リスナーにアピールするなら前者が良いのかな。当然メタラー向けなら後者と。
まあ次回作のゲストボーカルすでに決定してるみたいだし今更の話題かもしれないですが。

さて具体的な楽曲についてですが、1曲目は序章的なインストなんですがこの時点ですでにカオティックな曲調でプログレッシブな方向性が明確に見て取れますね。

2曲目はニコ動でフル公開されていた「Naked」、テクニカル感と疾走感を合わせ持った強力チューンで、このサークルの方向性を端的に表してる楽曲と言えそうです。パワーメタル系のリフもカッコ良いんですけどやっぱり聞き所はツインリードのドラマチックなフレーズですね、これはクサメタラーにもアピール出来そう? そしてもちろん単なる疾走だけでなくプログレッシブな展開がしっかり用意されているのがツボです。歌パートに入る前のリフ展開、中盤のギターソロで転調してベースとコンビネーションで聞かせる部分が特に気に入ってます。
ギターは十分にテクニカルに弾けてると思うんですが、ただ曲の各パーツが流麗に繋がってない部分も見受けられてそこは惜しい部分なんですが…まだ1作目ですし今後いくらでも改善されるでしょうから些細な問題でしょうね。

3曲目「密告ネットワーク」は打って変わってカオティックな要素が濃い楽曲ですね。これはさすがに変態くさくてニコ動には投稿できなさそう。当然プログレメタラー的には美味しい方向性なんですけどね。

4曲目「彗星」、これもニコ動にアップされていた楽曲ですが、こちらも即効性あるパワーメタル展開にテクニカル要素が散りばめられた素晴らしい曲ですね。力強いリフも良いけどやっぱりテクニカルなピロピロフレーズがツボです。サビメロの後半のドラマチックな展開も良いですな。

5曲目「羨望」、これは本作で唯一プログレ要素が控え目でパワーメタル要素が中心になってるストレートな疾走曲ですね。でもギターソロとか長めだしテクニカル感は十分あります。プログレ要素なくともこれはこれでカッコ良い。雰囲気的に初期のサタアラを思わせるところあるかも。

まだ1stなんで音質等で至らない部分は残ってるし必ずしもハイクオリティな出来栄えであるとは言い難いんですが、初作品にして方向性が非常に明確に定まっているというのは高評価されるべきポイントだと思いますね。
はっきり言ってクオリティなんて作品重ねればいくらでも向上するものだと思いますし、やっぱり重要なのは方向性とセンスですよね。このサークルはそのどちらも持ってると思いますし期待度はかなり高いです。是非ともこの路線で突き進んで欲しいです。

あと特筆すべきなのはジャケットとロゴのセンスですよね。音楽の持つプログレッシブで知的なイメージに直結する素晴らしいデザインだと思います。きっと会場でジャケ買いしたリスナーもいたんじゃないかな。

今年のオリジナル同人メタルは新規層が弱かったんで是非ともこのLiesvectには頑張って欲しいですよ。冬コミ新作も楽しみですね。

ito project「亡失の書」



イベント前にも書いた通り、なんでこんなに素晴らしいサークルを今まで見落としてたんだろうって後悔するくらい凄い音楽なんですけど、でも本当に過去にもイベント参加してたのか…? もしかすると今回がM3初参加だったりする…? 主催の方が北海道にお住まいみたいだし東京のイベントとか来るの大変だろうからなぁ。
昨年のカタログがすでに行方不明だからM3参加してたか否か確認できなかったりするんですが。まあ、バンドキャンプでの配信が主みたいだしイベント参加の有無とかさほど関係ないんでしょうけどね、ただうちは同人音楽扱うブログだから同人音楽サークルだと定義する都合上で必要っていうだけで。

まあ同人音楽であろうがなかろうがとにかくメタラーなら必聴の素晴らしい音楽であることに変わりはないです。
というか正確にはメタルじゃないですよね…ギターの音がクリーントーン中心で全然メタリックじゃないですから。でもリフがメロデス系の叙情的なメロディを奏でているからクサさもありますしかなりメタラー向けな感じはします。

ジャンル的には激情ハードコア、もしくは激情カオティックコアという名称が相応しいのでしょうけど、一般的なハードコア系サウンドと毛色の違うV系っぽい要素がそこに加味されているのがオリジナリティでしょうか。具体的にはギターの音色やリズムパターンにV系要素が感じられます。
実を言うと個人的にV系ってそんなに好きって訳じゃなくて、過剰に敬遠してた時期もあったくらいなんですが(音楽がどうのって以前に雰囲気が苦手なんだと思う…)、でもこんだけカッコ良い音楽だったらジャンルとかどうでもよくなりますよ。
それに、このito projectの場合はV系の良い部分(と言ったら語弊あるかもだけど)を抽出して絶妙な具合でもって独自の音楽に昇華してる感があり、やっぱりセンス良すぎだと思います。具体的にはV系独特のシャキシャキしたリズムパターンをカオティックコアの展開と融合させてる感じですかね。それによってこのカオスでありながらも非常に親しみやすいリフが生まれてる感じでしょうか。
もちろん自分はプログレプログレ連呼してる人間なんで当然ながらカオティックコアとしてこの音楽を聞いてるんですが、V系要素が無かったらここまで良くなかっただろうなぁと思いますし。

しかしながらこのサークルの1番すごいのって、作曲もギターもボーカルもミックスマスタリングも何もかも主催のDIAさんが1人で手がけてるって点ですよね。それでこれほど完成度が高くオリジナリティも備えた音楽を作ってるんだから天才的としか言いようがない。どうやら今回の新作は海外のインディーズレーベルで発売されるみたいですが、まあこれだけ凄い音楽なら海外で認められても全く不思議じゃないですな。
サークル名は某SF作家さんほぼそのまんまのネーミングですが…きっとお好きなんでしょうね。

さて今回の新作についてですが…。というか自分はこのito projectをまともに聞き始めたのがたった1ヶ月前でそれからバンドキャンプの音源を聞き漁った感じなんであんまり新作という感慨がないんですがまあそれは仕方ない。
事前にはカセットテープ(!?)でリリースされるとアナウンスされていて驚いたんですが結局普通にCDで出すことになったようです。というかカセットテープとかあっても再生する装置ないしどうすりゃいいんだ…。アナログレコードみたいにコレクションアイテム的なもの想定してたのかな。

基本的な方向性は1stミニアルバム「遠方より終着」とほぼ同じ路線ですね。目新しい要素はあんまりないけど、まあそれは1stの時点でクオリティ的にもオリジナリティ的にも完成の域に入っていたということだからあれ以上の進化は難しかったんだと思いますが、もちろん安定感は抜群なのでさすがという感じです。これだけオリジナリティある音楽なら大きな変化は必要ないのかもしれませんね。
ただ、V系要素が更に色濃くなったのは多少変化したポイントですかね。4曲目とかクリーンボーカルがメインになってるからV系ソングの趣きが強いですし。

1曲目はボソボソした語りとギターノイズによる不気味な序曲。
2曲目はこれぞito project節と言えそうなカオティックでテクニカルでメロディアスさも兼ね備えた楽曲で、相変わらずほんとに聞いてて心地良いサウンドですよねえ。歯切れの良いリズムが最高。DIAさんのデスボイス(スクリーム)ってブラックメタル的な甲高い声でかなり禍々しい雰囲気ですし、最初はちょっと怖く感じましたが今は慣れました。
3曲目は木琴の不穏な音色が印象的なスロー曲。「喚起 / 契約」の3曲目と同路線だけどなかなかのホラー風味ですな。

4曲目はブラストビートで爆走しまくりな曲でまさにメタラー向けですね。もちろんito projectならではの凝ったリズム展開もあるから単調さは全くないです。
5曲目はPVにもなっていた曲で、クリーンボーカルを前面に出した新機軸ですね。やはりこの曲はかなりV系寄りな方向性ですな。DIAさんのクリーンボーカルけっこう好きな感じです、こういうタイプのハイトーンボーカル良い。あんまりクリーンパート増やすと軟弱な雰囲気になってしまうから最低限に抑えてるのかもしれないけど。
6曲目もクリーンボーカル入ってて割とV系寄りな作風かな。

全体的には僅差で1stの方が好きかもなぁって感じも無きにしもあらずなんですが今回も安定しまくりな内容であることは間違いないです。V系が好きなリスナーなら今回のほうが気に入りそうですね。

遠方にお住まいということもあり頻繁にイベント参加とか難しいんでしょうけど…今後も注目していきたいサークルですね。これだけのセンスとクオリティを持った同人メタルって稀有だと思いますから。

Roman so Words「Es」

http://roman-so-words.com/

疾風迅雷テレポーテーション!!!
…今回の新作で一番印象に残った歌詞なのですが、ついつい文字に書き起こしたくなるほどの強力なインパクトの歌詞ですね。他にもインパクトある歌詞が満載のアルバムなんですが…まあそれは置いといて。

多くの同人メタラーが待ちに待ったRoman so Wordsの新作アルバムですよ。延期を重ねて結果的に前作から約2年も経ってしまい同人音楽としてはかなり長めのインターバルでしたが、しかしそれだけ長く時間かけただけの甲斐のある最高の作品になっていると思います。

6曲入りということになってるんですがそのうち1曲は複数パートに分かれた長尺の組曲で、しかもパート毎にトラック分けされているので、実質的に12曲入りのフルアルバムだと捉えて差し支えないと思います。ボリュームもクオリティも何もかも過去最高クラスの圧倒的な内容になってますね。

イベント前にも書いたように、今回のRoman so Words新作への個人的な期待感というのは「最高傑作になることが前提」というやたらハードルの高いものでした。それは前作のシングル「Es [another]」が非常に素晴らしい内容だったから期待感が膨らんだというのも勿論大きな理由の1つなんですが、それだけではないんです。
実を言うと自分はEs [another]以前のRoman so Wordsってあんまり好きじゃなかったんですよ。そりゃ日本最高の呼び声も高いクサメタルバンドMinstreliXの元メンバーYuiさんが主導するサークルなんですから、メロディは異常なまでにクサいし曲展開も超ドラマチックで確かな演奏テクニックもあり、多くのクサメタラーから絶賛されるのも大いに頷けたんですが、しかしながらその一方で何とも言えないもどかしさを多々感じざるを得ない音楽でもあった訳です。それは具体的にはプロダクションの軽さであったりボーカルの不安定さであったり。
一般的な同人音楽サークルならばそれらの不満点は「同人だから仕方ない」と言うべき部分なんですが、しかしこのRoman so Wordsはゲストの豪華さも含めてプロフェッショナルな領域のプロジェクトだと思うんでやっぱりその辺りの不満点が仕方ないとは片付けづらく、もどかしさを感じてしまったんですよね。

それが、前作のEs [another]において、アマチュア臭い部分が払拭され始めてようやく本来のプロフェッショナルな部分が活きて来たなと感じ、個人的にもやっと納得できる内容になってたんですが、そして今回の新作アルバムに至っては更に完成度が増し、圧倒的なスケール感とボリュームも伴ってもはや完全にRoman so Wordsの持つ実力が100%発揮された作品になっていると思いますね。
イベント直後に「同人音楽越え」の作品と書きましたが、そもそも元から同人音楽越えの実力を持ったサークルだったと思う訳ですよ。だから、進化を重ねてついにこのクオリティにまで達してくれたという感慨はそれほど無くて、むしろ、ようやく実力に見合ったクオリティになってくれたなという感覚のほうが強いかもしれない。その辺が他の同人音楽サークルとの決定的な違いかなぁ。

今回の新作は本気で凄いとは思うんですけど、でも実際のところ、新作の曲と過去作の曲と聴き比べてみてもメロディや曲展開ってそれほど大差ないんですよね。元からRoman so Wordsは激クサメロディ満載でしたから。でも、サウンドプロダクションや己稀さんのボーカルスキルが段違いに向上したおかげで、激クサメロディ達が本来のクサさをフル発揮することが可能になり、それによって全体的な印象も桁違いに良くなった感じでしょうか。
あと、同人音楽越えの印象の決定打となるのはやっぱりhibikiさんの超絶テクニカルベースでしょうな。前作Es [another]からゲスト参加し始めたhibikiさんですが、やっぱりこのベースラインがあるか無いかでは圧倒的な差が出ると思いますよ。音の印象が全然違う。テクニカル感、プログレ感という意味での貢献度も高いんですが、単純に音の厚みや安定感において欠かせないんじゃないかと。
ドラムが打ち込みなのが唯一同人音楽越えしてない部分であると言えるかもしれないですが、別に打ち込みだからクオリティ低い訳でもないし、十分に緻密に作り上げられたドラム音源だと思うんで不満はないですね。

さて各楽曲について書いていきますが、まず1曲目「Belcerious」、いきなり8分越えの大作チューンで今回の本気度を伺わせてくれます。長尺だけあって起伏の富んだ展開があり本作で最もプログレ寄りな作風と言えるかもしれない。ただ、3曲目以降の疾走クサメタルチューンに比べると必殺の激クサメロフレーズが少なく、クサメタラー的には若干地味な印象を持たれるかも。でも中盤のギターソロ&キーボードソロは短めながらもクラシカルで激クサですけどね。欲を言えばもうちょっとソロが長めに聞きたかったけど。プログレ的な聞き所は、1コーラス目のサビ後の七拍子リフとhibikiさんのベースソロ、そしてラストのシンセによる叙情的なコーダ部分、ここもhibikiさんのベース無双ですな。

2曲目「Celestie」、これは春M3で先行配布された楽曲ですね。春にこれ聞いた時には四つ打ちリズムにガッカリしたものですけど…しかしアルバムの流れの中で聞いてみると、クサクサ疾走チューンがメインの本作においてこのデジタルな爽やかポップチューンは絶妙な清涼剤と言える役割になってるし、それに改めて聞くとメロディもめっちゃ良いし素晴らしい曲じゃないですか。むしろこれ先行配布で独立して聞くべきじゃなかったんじゃ…。何故これをあえて先行配布したのか…? あれか?期待感を落としてから上げるという戦略だったのか? さすがYuiさん策士すぎるぜ…(絶対違うと思うけど)

3曲目「Falco」、はい来ました。クサメタラーを殺す、まさにキラーチューン。出だしのギターからいきなり激クサ、そしてサビ後のギター&シンセもクサすぎてまさにクサメロ天国な楽曲なんですが、本番は中盤のギターソロ以降。ギターだけでもドラマチックに盛り上げまくりなのにそこにキーボードソロが追い打ちかけて、そこで終わりかと思ったら更にギターとキーボードのコンビネーションで天井知らずに盛り上げて、おいおいどこまで盛り上げりゃ気が済むんだよ!!とツッコミ必至な危険な曲ですね。
己稀さんの歌唱も力強くて素晴らしい。以前とは段違いにスキルアップしてるとはいえ、さすがにテクニカルな演奏陣と対等なレベルになってるとまでは言い切れないかもしれないですがそれでも楽曲の魅力は十分に引き出してるしこれに不満を感じるリスナーはほとんどいないでしょう。

4曲目「Mia」はバラード系というか民謡系のまったりソング。ロック要素が無いゆえにボーカリスト己稀さんの力量が最も試されている楽曲と言えるでしょうか。以前のRoman so Wordsってバラード系の楽曲は少なかった気がするんですが、今の己稀さんの歌唱力ならば楽器隊の力を借りずとも歌の力だけで1曲しっかり盛り上げられるということを証明してる曲ですかね。Octaviagraceを経たことで更に表現力が向上してる感もありますね。あとは生バイオリンの哀愁な響きがたまりませんなぁ。

5曲目「Claude」、これも相当やばめなクサメタラー殺しの曲ですなぁ。以前のRoman so Wordsでもこれくらいクサい曲はあったと思うんですけど、サウンドプロダクション向上したおかげで必殺のクサメロが直接突き刺さる感覚になってるというか、やっぱり総合的なクサメロ攻撃力はめちゃくちゃ上がってますな。あと生バイオリンの音色もクサさにかなり貢献してる。
冒頭に唐突に書いた「疾風迅雷テレポーテーション」はこの曲の歌詞なんですが、なんか今回のアルバムは意図的にそういうRPG風味のワードをぶっ込んでる感じありますよね。2曲目とかポップス系なのに「そこは貴様の場所じゃない!!」とかいう歌詞あって驚きましたし。歌詞も音楽性も含めて、RPGメタルを掲げるDragon Guardian全盛期のアルバム「ドラゴンヴァリウス」を想起させる部分があると思うんですが、ドラガが割と素で(?)稚拙な歌詞を入れてる感あるのに対し、ロマソのほうは意図的に「メロスピといえばRPGのバトルのイメージでしょ?」とでも言わんばかりにあえて違和感あるRPG風ワード入れてる感も無きにしもあらずか。まあ、己稀さんの声質がポップス寄りだから勇壮な歌詞に違和感あるってのも勿論あるんだけど。
でも、同人音楽界隈ってサンホラ直系の厨二ファンタジー系がほとんどを占める中で、ドラガ寄りなRPG世界観(?)を感じさせるこのロマソ新作はけっこう好感持てるんですよね。もちろん、謎解き要素もあったりで幻想音楽系リスナーの鑑賞にも耐える世界観だと思うしバランス感覚すごい上手いと思う。

6曲目「Sophia Rose」、ここから組曲開始です。まあ組曲とは言ってもトラック分けされてるし、それにプログレ系の大作みたいにがっつり曲が続いてる訳でもなく、短い曲を繋ぎ合わせた感じなんで敷居は高くないし聞きやすいんですけどね。ちなみにこのトラックは序章的なパートなんで盛り上がりはそれほどないですが壮大なシンフォニックサウンドと己稀さんの堅実な歌唱により次トラック以降への期待感を膨らませてくれます。

7曲目「Fallen Angels」、この曲は事前のYouTubeのPVで部分的に公開されていた曲ですが、この曲は他のクサメロチューンに比べると疾走してる訳でもないしソロで泣きまくる訳でもないので若干地味かもしれないですが、しかし歌メロの良さにおいては今作随一なのでは。「名曲」感が強く感じられる曲です。やっぱり以前の己稀さんだったらここまでサビメロで劇的に盛り上げられなかっただろうなぁとか思いつつ聞いてしまいます。不満点があるとすれば、中盤のソロ後にシンセのリフ繰り返す部分ですかね、ここにちょっと変化が欲しかったかも。

8曲目はシンフォニックな繋ぎ曲。組曲ならではのスケール感を演出します。
9曲目「Overlord」、こっから最後まで怒涛の展開続き。RPG的に例えるならボス戦連続→ラスボス戦みたいな展開。この曲のメインリフはDjentとか意識していそうなカオティック感のある意外性あふれるリフなんですが、そこに乗るシンセのフレーズは叙情的だから組曲の流れから浮いてるとか無くむしろ絶妙なアクセントになってますね。Roman so Wordsの持つプログレメタルな側面が色濃く出た曲。

10曲目「Demons Hunting」これもボス戦。めっちゃ強敵なボス戦って感じ。冒頭のギターからしてドラマチックすぎるんですが、歌メロも実に素晴らしく名曲感あります。3分未満の短い曲なのに密度はかなり濃い。
そこから間髪入れずにラスボス戦にあたる11曲目「Es」になだれ込みます。緊張感あるメインリフのラスボス戦たるや。もうこの辺りになるとクサメロの嵐すぎて「クサメタラー諸氏~、生きてるか~?」と生存確認したくなるほどのやばさ。AメロもBメロもサビも間奏も全部クサいからね。ラスト、ツインリードギターが歌メロに絡むところで盛り上がりが頂点へ。

11曲目「Em」、感動的フィナーレ。前作収録の「if -another end of Em-」のフレーズが再演されて涙腺を刺激しまくりです。「if -another end of Em-」ってタイトル通りにアナザーエンド、つまり今回の新作のパラレルなストーリーなんですかね。2番で突如不穏な雰囲気になって疾走するパートでは主人公(?)の本来のファンタジー世界の記憶が蘇ってるとかそんなところか。まあストーリーの考察とかアレなんで他の方にお任せします…。


そんな訳で圧倒的な完成度の作品になっている訳ですが、同人メタルの歴史に残る名盤であるということは言うまでもないとして、先日の記事で書いたようにMinstreliXを越えているのかどうかは…まあ厳密に比較分析したとしても不毛だし、個人的にはRoman so Wordsのほうが好きっていうだけの話ですね。
Octaviagraceのほうは普通に比較対象になっちゃうかなぁ。Octaviagraceもテクニカルでキャッチーで自分の好みにストライクすぎる作風なんですが、でも現時点ではRoman so Wordsのほうに軍配上がるかもしれないなぁ。まあRoman so Wordsもゲストの力借りまくってるからやっぱり単純比較できないか。
そのOctaviagraceも12月にミニアルバム出るみたいなんで楽しみですね。己稀さん活躍しまくり。

Roman so Wordsも今作で頂点を極めちゃった感が否めないですし、これ以上の作品を果たして作ることは出来るのか?という疑問はあります。もしこれ越えるとしたら3年以上の制作期間が必要なんじゃないの…。そこまでいったらもはや完全に同人音楽の域ではないでしょうな。同人音楽ってある程度コンスタントにイベントで新作出さなきゃダメみたいな風潮ありますし。でも同人音楽って発表ペース早すぎてアレなところありますから…むしろ時間たっぷりかけてフルアルバム作る風潮にそろそろ移行するのも良いのではと思ったり。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

Information

↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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