GUINES「少女A」

少女A

これは昨年秋に頒布された「プロローグ」版で、先日の春M3では本編となるフルアルバムが出てたのは知ってたんですけど…そっちは買わなかったんですよね。ちょっと迷ったんですけど、サンホラのアルバムと日程も近かったし物語音楽系は避けようと思って。

かつてはこのブログでも物語音楽系のサークルけっこう扱ってたんですけど、最近ではその系統のサークルはほとんど聞かなくなりました。まあ自分も同人音楽を聞き始めた頃は「おおサンホラっぽいサークルいっぱいあるんだぁ、同人音楽おもしれえー」って無邪気に(?)色々漁ってたんですけど、段々とですね、サンホラから影響を受けた音楽が沢山あるのにも関わらず現在の本家サンホラをNeinするという捻れた風潮に違和感を感じるようになってきまして、今は物語音楽系はあんまり聞きたくないというか基本的に避けてるというのが実情です。あくまで自分が好きなのは本家のサンホラですからね。

でも物語要素とか抜きにしても純粋に音楽的に優れたサークルさんが多く存在するのはもちろん自分も分かってますし、このGUINESも素晴らしいメロディセンスを持ったサークルだと思いますね。

このサークルはドラマパートと楽曲パートをトラック分けする配慮がなされているのでサンホラ系が苦手なリスナーでも聞きやすそうですね。
特に気に入ってる曲は、1曲目のドラマパートを経て2曲目の「私の宝物~少女Aの日記より~」ですね。8分近くある長尺曲で、二期サンホラ的に目まぐるしく転調を繰り返す複雑な曲展開が聞けます。二期サンホラ形式の曲展開ってメロディ弱いとグダグダになりやすいんですが、この曲は優れたキャッチーなメロディばかりで全く退屈しませんね。素晴らしいメロディセンスだと思います。あとは細かい部分ですけど、パートの繋ぎ目にシンバルロールっぽい効果音(サンホラでお馴染みのアレ)が聞けるのがなんとなく本家リスペクト感じられて良いなぁと。

ストーリー的には難解なところはなくスッと理解できるし分かりやすくていいです。イジメがテーマの作品みたいだし全体的に鬱系の雰囲気なんですが2曲目の後半だけは明るい雰囲気なのでやっぱりそこが好きかなぁ。「今度は嘘じゃないよー」の辺りが滲みますよねえ…。サンホラ好きなリスナーがみんな鬱展開が好きだと思ったら大間違いなんですよ(?)

アルバムのほうには疾走曲もあるみたいだからちょっと気になるけど…でも買うかどうか分からないですね。気が向いたら買うこともあるかもしれない…(適当)
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shaky ART's「NATURAL BORN BITCH FES.」

NATURAL BORN BITCH FES

ここもずいぶん後回しにしてしまいましたが、その理由は悶絶メタルさんで高評価(昨今のオリジナル同人音楽勢では最高級の評価かも?)が続いてたから安心して放置してたってのもあるんですけど、それ以上に毎回ド安定すぎて外す心配がないからってのもありますよね。「今回の出来はどうかな?」って期待半分不安半分なサークルだったら早めに開封しますけどこのshaky ART'sは全く不安ないですからね。

その安定感の源はやはりますます冴え渡るあべさんの変幻自在なボーカルでしょうか。もちろん前回に引き続きサウンド面を支えるやんねさんの貢献も非常に大きいと思うのですが、やっぱりあべさんの変態ボイスとエモいクリーンボイスを見事に使い分けるボーカルこそが主役であると思いますし、サウンド面が変化してもそれは変わらないと思います。
それにしても、これだけの実力を持ったボーカリストが東方をやらずにオリジナルだけで活動してるってのが改めて凄いというか、同人音楽の流れの変化を示してるのかなぁとも思ったりします。個性という面でも申し分ないですし、オリジナル同人メタルの行く末の鍵を握るサークルの1つでしょう。

今回はまたジャケが美少女イラストに戻りましたね。またしても素晴らしいジャケ詐欺っぷり。めっちゃ可愛らしい感じの絵柄なんですけど、タイトル見れば分かる通りこの娘達はBITCHなんだそうで…まあでも可愛ければいいんじゃないですかね。同人音楽のジャケなんてそんなもんでしょう(?)

そして内容的にも今回は分かりやすさが全体的に増していて、実はshaky ART's入門用にも最適な1枚になってる気がします。
1曲目とかキラキラしたトランス系シンセ多用によってキャッチーな印象が強いですし(歌詞はアレですけどね)、2曲目はいつものようにSystem of a Down風味の変態ボイスが乱舞するカオス曲なんですが、歌詞の「じゃがりこポリポリ」連呼のおかげで電波ソング的な親しみやすさを演出してますし、この手の音楽を普段聞かない層でも興味を持ちやすいかもしれない? 収録曲は2曲だけしかないとはいえ、2曲ともshaky ART'sのリスナー層をより拡大できそうな間口の広い楽曲だと感じますね。
ポップス畑のやんねさんの持つキャッチーさと、あべさんの持ち味であるカオティックさが上手く組み合わさった作品と言えるかもしれない。前作よりも今作のほうがお互いの得意分野を活かせてる感じあって個人的には今回のほうが好きかなぁ。

そして秋にはいよいよフルアルバムを発表するとのことですが、どうやらやんねさんも続投みたいですね。メンバー流動的だったshaky ART'sもようやく落ち着いたのかな、このお二人のコンビは安定感あると思いますし今後もこのまま続けて欲しい気がします。
なおフルアルバムはどうやらリメイクが中心の作品になるらしく、初期の楽曲を現在のクオリティで録り直して収録するようです。初期の楽曲は何気に名曲多いですからねえ、メロディ面ではむしろ最近の曲より初期曲のほうが良いですよね、特に3rdの「Fireworks of Winter」とかメロディアスすぎて最強。あと壮大でプログレ感ある1stの3曲目とかね、あの辺りの曲をリメイクしてくれるというのなら個人的にも歓迎ですね。期待して秋を待ちましょう。

JORMUNGAND「JORMUNGAND」

JORMUNGANDジャケ

これは昨年の夏コミの「新譜」…。さすがに1年前の作品を新譜扱いするのは厳しいですが…。
というかこのサークル、名前は違うとはいえ5150という誰もが知ってるサークルの別名義ですから、これだけタイミング遅れてるのにわざわざ取り上げる必要あるのかと疑問を持ちつつもせっかく聞いたのでいちおう書いておきます。

このCD、帯の裏に紹介文が丁寧に記されていて、「5150の代表、龍5150が率いるバンド」「ハイトーンが多用される」「シンフォニックである」「EDM要素がある」「テクニカルである」「スピードメタル」…等々。はっきり言ってこれレビューとか全く必要ないですよね。全部ここに書いてありますもん。圧倒的親切感。
新規サークルでもこれくらい丁寧に音楽的な特徴を列挙してくれてたら助かりますよねえ。まあうちらは事前にがっつりサークルチェック済ませてますけど、事前のチェックほとんど出来てないリスナーも多い訳で、そういう層向けに分かりやすいアピールは有効だと思いますし。

このJORMUNGANDは完全バンド形式みたいだから5150とは明確に区別されてるんだろうけど、でも実質的に5150の別名義だと考えて構わないですよね。曲も全て5150さんが手がけていて、ボーカルもお馴染みのみーやさんなので。

5150といえば、東方メタル系サークルの中では数少ないオリジナルとの両立を成功させてるサークルっていうイメージだったりするんですが…もちろん他にもオリジナルやってる東方サークルいるんですけど、必ずしもアレンジ作品に匹敵する内容をオリジナルで作れていない気がしますし。
その点で5150は、四季楽典シリーズを始めとして非常にクオリティの高いオリジナル作品を生み出していますし、高い演奏技術とアレンジ能力と共に優れたメロディセンスもしっかり備わっている稀有なアレンジ系サークルだと言えるのではないでしょうか。

そしてこの新名義JORMUNGANDでもそのメロディセンスは遺憾なく発揮されていて、完成度の高いキャッチーなメロディで満載なアルバムになっています。捨て曲なしでどの曲も耳に残るメロディばかりです。ただ、ちょっと四季楽典の収録曲に似通ったメロディが多いので新鮮味という点では微妙かもしれないけど…まあそれは仕方ないか。
このJORMUNGANDはバンド形式であるということを意識してなのか、四季楽典みたいなバラエティ感は控え目で、一貫した「ロックバンド」的な雰囲気を演出してる感じですね。ボーカルも基本みーやさん1人で、5150さんはバックコーラスに徹してる感じですし。いつも通りのメロスピ、クサメタル的な曲調も勿論あるんだけど基本は普遍的な歌謡ロックサウンドを目指してる感じか。

帯に「テクニカル」と書かれているようにどのメンバーの演奏も達者ですし、割とFukiさんに似てる声質のみーやさんが歌ってることもあって曲によってはLIGHT BRINGER感も多少あるかもしれないですね。もうちょっとベースとドラムのミックスが大きかったら更にテクニカル感あったかも。…やはり個人的にはどうしてもそっち系の音を期待してしまうんですよねえ。
あと、間奏でサンホラ…というかリンホラっぽいフレーズが時折出てくるのが面白いですよね。サンホラから影響受けてる同人音楽サークルなんて山ほどいる訳ですけど、サンホラのメタル的、プログレ的な側面から影響受けてるのって珍しいと思うんですよ。7曲目で「地平線」って歌詞が出てきてちょっとニヤリとしたり。いや全く関係ないかもしれないけど…。

そんな感じで安定感抜群の作品になってますし、今後もアレンジ系サークルのオリジナル進出の道標となる存在として更なる活躍を期待したいですね。夏コミで新作出るのかな?

Siltone「幻影のKilcmylo」

幻影のKilcmylo

えーと、これは昨年の秋M3の「新譜」ですね…。またしても時間経ちすぎ。お気付きかと思いますがこれから夏コミまでの期間はギリギリで「新譜」な作品を中心に取り上げて参りますのでよろしくお願いします(?)

このサークルの場合は悶絶メタルさんで高評価されてたからそれで満足しちゃって後回しにした感じなんですが、まあ悶絶メタルさんも最近では同人音楽へのNein具合が更に加速してますし今後も高評価が継続されるかは怪しいところだと思いますが…。それどころか(有名サークル以外の)同人音楽のレビュー自体が廃止になりそうな気もする…。まあ否定的に評価されるくらいならレビューされない方がマシか…(本音)。

その話題は置いといて、このSiltone、とにかく高評価されていただけあって素晴らしいサークルなんですよ、はい。個人的にも同人ゴシックでは一二を争うくらい好きなサークルですかね。ちなみに一位は…Hollow Mellowかな? Ariabl'eyeSは…ゴシック系ではない気がする。けっこう明るめだし。まあ順位とかどうでも良いんですけども。

このサークルの音楽性、基本的にシンフォニックメタルと呼べる方向性で、もちろん同人ゴシック的な雰囲気も濃いんですが、他のメタル寄りの同人ゴシック系サークルに比べるとV系由来のノリが割と控え目で、代わりにアリプロっぽい壮麗なシンフォニックサウンドが目立っているのが個性になってる感じですかね。特にリズム面に工夫が凝らしてあるのが良いというか、単調な疾走オンリーじゃないのがプログレ好き的にも好印象な感じです。悶絶メタルさんではCROSS VEINに似てると評されてましたが…すみませんCROSS VEINまともに聞いてません。そのうち聞きます。

今作でも音楽的な特徴は健在なんですが、ただちょっと残念というか、この作品、前作「風来のViodle」に比べると音が悪くなってますよね…。最初に聞いた時、あれ、こんなに音軽かったっけ?って思って前作を聞き直したらやっぱり音が若干劣化していることに気付いたという(ミックスのバランスが変わってるのかもしれないけど)。
もし今作を聞いて微妙に感じた人がいたら是非とも前作2ndを聞いて頂きたい。前作のほうが音も良いし曲自体も粒揃いなんで。
もちろん今作が出来が悪いって意味じゃなくて、あくまで入門用としては前作のほうが最適かなぁって感じなんですが、でも今作は葉月ゆらさんとみーやさん、お二人の有名ボーカリストがゲスト参加していることもありますし、今作で初めて聞いた人も多いんだろうなと想像しますね。

各収録曲ですが、まず1曲目、前作の延長線上のシンフォニックな楽曲で、基本的な部分に変わりはないんだけどやっぱり音が軽くなってしまってるのが勿体ない。アレンジもメロディも十分に高品質なんですけどね。
2曲目はゲスト参加のみーやさんがボーカル担当で、さすが同人メタルで屈指のパワフルな歌声を持つ女性ボーカルさんだけあって存在感も抜群なんですが、ボーカルの存在感が強すぎて主役となるべきSiltoneのサウンドが影薄くなってるかもしれないですね…。というかみーやさんが歌ってるとどれもドラガ(桜牙)に聞こえてしまうのも仕方ない。この曲は間奏に僅かながらプログレ風味あるのがいいですよね。

3曲目もゲスト参加の葉月ゆらさん。こちらもボーカルの存在感が強すぎてSiltoneサウンドがほとんど耳に残らない…。よく聞けばアレンジ緻密に作り込まれてることに気付くんですけどね。メロディも素晴らしいしこれがハイライト曲かなぁ。というかやっぱり葉月ゆらさん凄えわ…。何を歌っても自分色に染め上げてしまう圧倒的な存在感。葉月ゆらさんのアルバム毎回コンポーザー変わるのにそれでも葉月ゆらブランドが完全に保たれてるのって凄いことだと思うんです。もちろん、曲が良いからボーカルが映えるというのも確かなんですけどね。
4曲目はメタル要素の控え目な三拍子系のミドルテンポ曲。クラシカルで雰囲気は良さげなんだけどちょっと地味かもなぁ。
5曲目は毎回定番になってる和風の疾走曲ですが、この曲でもSiltone独特のアレンジセンスの妙を感じ取ることが出来ると思いますね。和風な琴の音色と歪んだギターの絡みがかっこいい。

専任ボーカルSynatiQさんは残念ながら既に脱退してしまってるようですね、Siltoneの音楽性とSynatiQさんの歌声はよく合っていたと思うので惜しまれますが…。
次のボーカルが見つかるまで活動が滞るということもあり得ると思いますが、素晴らしいセンスを持ったサークルだと思うので是非ともまた新作を発表して欲しいですよね。音質さえ良くなれば知名度もグンと上がりそうな気もしますし。

GILDIA「命ノ刻」

命ノ刻

サークルの自己紹介コメントがいつもすべっ…じゃなくていつも面白いことでお馴染みのGILDIAの冬の新作です。…これも例によって新作と呼ぶのはギリギリかもしれませんが。
まあ知名度の高いサークルはうちみたいな辺境のブログでわざわざ紹介してもあんまり意味ないと思うんでいつも後回し後回しにしてる感じなんですよ。でもさすがに次の新作が出てしまったら本気で書く意味なくなりそうなんでギリギリのタイミングで投下してる感じです、はい。

GILDIAは同人音楽を聞き始めた頃に1枚だけ聞いて、それ以来あんまり関心なかったんですが、再び注目するきっかけになったのは昨年の世の漆黒とのコラボCDですね。以前の記事にも書いた通り、このサークルは確かにメロディは素晴らしいんだけど、輪郭のぼやけた音作りがどうも微妙に感じていて(意図的にこういう音作りにしてるんでしょうけど)それが惜しいと思ってたんですが、しかし世の漆黒とのコラボではまるで霧が晴れたかのようなクリアなサウンドによってメロディの素晴らしさも際立っていて、それによって個人的にも再び関心が湧いたという次第です。
で、何気なく買ってみたもののほとんど聞かずに放置していたシングル「Forget me nots」も改めて聞き直してみたらメロディの良さを再確認したという感じで。

そしてこの冬コミ新作ですが、その流れに加え、メタル度が増しているという事前の情報にも後押しされて購入してみた訳です。
でも、結論からいうとメタル度が高いのは2曲目だけで、あとの曲はいつものGILDIA流のV系ロックサウンドですね…世の漆黒コラボみたいなサウンドを期待すると肩透かしかもしれない。いやそんな期待してたの自分だけか。
でもメタル度がさほど高くないとしてもメロディが良いことには変わりないし、ほぼ捨て曲も無いしメロディセンス以前より更に洗練された感ある?
特に3曲目が良いですよね、このピコピコしたシンセのリフ。チップチューンって言うほどピコピコしてる訳じゃないけどゲーム音楽的な楽しさがあるかもしれない。
それとラスト8曲目、GILDIAにしては珍しく明るい曲調なんだけどこれも気に入ってますね。

ボーカルの悠季さんについては、他サークルにも数多くゲスト参加していてその度に実力の高さを思い知るのですが、イメージ的には「ザ・同人音楽シンガー」って感じの素晴らしい歌声だと思いますね。(というかぶっちゃけ個人的にはGILDIA以外で歌声を聞く機会のほうが多いかもしれない…)
前任シンガーの真崎エリカさんもかなりの実力派で、今や同人音楽の域を越えて幅広く活躍してらっしゃいますが、やはり個人的には悠季さんの声のほうが好きかな。
そういや、春M3で悠季さんソロのMilerious Worldもいちおう買ってたんですよね、でも開封するのはいつになることやら…下手したら来年になるかも…。

こんな記事を書いておきながら今後GILDIAの新作を買うことはほとんど無いかもしれませんが、でも同人音楽シーンを支える人気サークルの1つとしてこれからも頑張って頂きたいものです(他人事感)

夏コミまであと1ヶ月

…というかもう1ヶ月切ってるんですよね。早いもので。
M3だったら1ヶ月前から準備始めるんだけど、コミケはまあ2週間前くらいから始めりゃ十分ですかね。
昨年の夏は不作気味だったからわざわざ灼熱のビッグサイトに足を運ぶべきかちょっと迷うレベルだったけど、今回はSatanic a la modeの満を持してのフルアルバムがある訳ですからね、これは行かざるを得ないですよ。いちおう特設サイトも既に出来てるみたいだし(まだ真っ白だけど)、これならきっと夏コミまでに完成するに違いない?

Roman so Wordsのほうはどうなのかな、ツイッターとかほとんど確認してないからどの程度完成してるのかよく分からないけど。まあ出ればラッキーくらいに考えておきましょう。
しかし今回の夏コミ、直前に少女病のメジャー2ndが出たり、直後に六弦アリスのメジャーデビューアルバムが出たりと話題作が同時期に一気に押し寄せる感ありますよね。まあ自分はどちらも買わないと思いますが…(小声)
そういやドラゴンガーディアンのほうも、本隊の新作とドラゴンアイズの新作とサウザンドアイズの新作が同時に出るらしいじゃないですか、さすがに一気に出しすぎじゃないですかね…。3つとも夏コミ先行販売するのかな。まとめ買いするとちょっと割引あるとか?いやそれはないか、特典ならありそうだけど。
新規サークルのほうは…あんまり期待できなさそうかな。秋M3に期待ですかね。

あ、それと話は変わりますが感想記事のほうですね、夏コミまでにキリの良いところまで書いておきたいところなんですが…たぶん中途半端なところで止まってしまうでしょう。とりあえず、夏コミで新作出そうなサークル優先でいっときますかね…。

Octaviagrace「RESONANT CINEMA」

RESONANT CINEMA

ほんとはロマソ新譜の記事に続けて書くつもりだったんですけど…だいぶ遅くなってしまいました。すでにネット上にいくつもレビュー上がってますしわざわざ書く意味あんまりないかもしれないですが、まあうちなりの感想を書き留めておこうかと。

それにしても、他所様のレビューを参照できるっていうのは良いことですよねえ。それによって「一般的な評判」みたいのを把握できるから助かります。うちが主に扱ってるような知名度低めの同人サークルだと基本的にネット上のレビューは皆無、あったとしても悶絶メタルさんのレビューくらいしかないですから。(その悶絶メタルさんも最近では同人音楽に否定的を通り越して攻撃的になってる感すらありますし、まあアレなんですが…それは置いといて)

さてこのOctaviagrace、同人音楽的にはRoman so Wordsのボーカル己稀さんの参加してるバンドという点で話題になってたんでしょうけど、プログレ好きなメタラー的には何と言ってもLIGHT BRINGERを想起させるテクニカルな演奏とキャッチーな歌メロ、ここが注目ポイントですよね。実際のところ、CROSS VEINの元メンバーが立ち上げたバンドっていう情報だけでは興味が湧かなかったですし、LIGHT BRINGERに似てるって評判が無かったら自分も買ってなかったと思うので。
否応なくLIGHT BRINGERの後継候補という観点から注目せざるを得ないバンドですね。

テクニカルな印象を主に担ってるのはやはり元CROSS VEINのメンバー2人が担当するリズムパートでしょうか。自己主張の強いベースラインと安定感ある正確なドラミング、このリズムパートが織りなすタイトな演奏が中核となっていてLIGHT BRINGER的な雰囲気を生み出してると言えるんじゃないでしょうか。
とはいえCROSS VEINはシングルしか聞いてないんで詳しくは把握してないんですが(ボーカルがあんまり好きじゃなくて聞く気になれなかった…)、CROSS VEINもこのOctaviagraceみたいにテクニカル志向な音楽性なんですかね、ちょっと意外な感じありましたが。
キーボードはArt Of Gradationの人らしい、これもLIGHT BRINGERっぽい音色を奏でていてプログレ感あって良いです。Maoさんみたいに変態感(?)あるフレーズはないけど、その分だけ一般向けになってる感じか。

で、ギターは嬢メタルバンドALBION出身の女性の方みたいですが、写真とか見ても綺麗な方だなぁとは思うんですが演奏のほうはというと…なんか地味というか、全編を通してあんまりギターが耳に残らない。メロディほとんどをキーボードが担ってるイメージ。下手ってことはないと思うんだけど…でもギターの存在感が希薄っていうのも主要メンバー脱退後のLIGHT BRINGERとイメージ共通してるから別にいいのか(?)

そしてボーカルは同人音楽と縁の深い、ご存知Roman so Wordsの己稀さん(このOctaviagraceでは実稀という名義になってるようですが)。
各所のレビューでも指摘されてる通り、音程の不安定感というのは否定しがたいところではあるんですが、でもRoman so Wordsの旧作から比べたら見違えるようにスキルアップしてますよね。やはりその影には努力があったんだろうなと想像します。
それでも、タイトな演奏パートと釣り合ってるとは必ずしも言えないですし、ましてや日本最強と言っても過言ではない実力を持つFukiさんと比べるのはさすがに酷ですが…というか比較対象にする必要なんて全く無いんですけどね。
あとArt Of Gradationのボーカルは上手くはあるんだけど声質が無難すぎて面白みがなかったからあっちに比べれば全然良いと思う…ってこれも比較対象にするのおかしいかもしれないですが。
己稀さんの独特の声質はやはり大きな武器ですよね。この栗林みな実さん系統と言える透き通った甘い歌声、これに魅了されている同人音楽リスナーも多いんでしょう。

収録曲で一番気に入ってるのは5曲目「ロストモラトリアム」かな。このイントロから見事なまでのLIGHT BRINGER感。ドラマチックな疾走パートからテンポダウンして優雅なピアノが入りテクニカルなドラムフレーズが絡むメリハリの効いた展開。やっぱりここまで整ったアンサンブルは同人音楽のレベルだと難しいだろうなぁ。そしてベースラインのうねり具合が物凄い。ほとんどベースが主役の曲。歌メロも完璧だし己稀さんの歌唱も絶妙にハマってるし非の打ち所のない出来の1曲ですね。
4曲目「ラストノスタルジア」も良いですね。これ己稀さん作曲らしい? これだけ良い曲作れるってのは凄いなぁ、Roman so Wordsのほうで己稀さん作曲の曲ってあるのかな?

1曲目「Dramatic Quiet」の分かりやすい疾走展開も良いし、プログレッシブなリフ展開が刺激的な2曲目「茜」も秀逸。3曲目だけは捻りのない疾走クサメタルだからあんまり好みではないけど(歌メロは悪くないけど)、それ以外は総じてハイクオリティな出来だと思いますね。これならフルアルバムも期待大でしょう。
果たしてLIGHT BRINGERの抜けた穴を埋める存在になり得るのか…。まあ別にLIGHT BRINGERの代替物になる必要はないんですけども。独自性も十分にありますし。

当然ながら同人音楽リスナーの方々にもおすすめ…とか言うまでもなく既に皆さんM3で買ってらっしゃいますよね。
Roman so Wordsの新作のほうはどうなるのかなぁ、期待半分、不安半分って感じですが。

NeinをNein(後編)

Revo氏が今まで作り上げてきた物語を「否定」して異なる可能性を探ろうとする謎のグラサン生命体「R.E.V.O.」。
そしてそのグラサン生命体の否定行為を最後に否定するノエル。
そしてその「Nein」という9th Storyを鑑賞し、個々の物語を否定するかどうかの判断を迫られる観測者であるローラン達。
もっと外側から、この作品そのものを否定、更にはSound Horizon、Revoというアーティストそのものを否定するリスナー達。

こう考えるとまさに「否定」の折り重なった、否定の多重構造になっているのが面白いですよね。作品を否定することさえ作品のコンセプトに内包されてるとかなかなか無茶苦茶な解釈かもしれないですが、それほどに今回のコンセプトって強烈なものだと思うんですよ。

まあこんなこと書いてみたものの、自分が発売時にこの作品を否定したこともコンセプトの範疇に含まれてる現象だったんだと考えて何とか自分を納得させたいという意図もある訳ですけどね…。
実は2ヶ月前、自分が否定的な感想記事を書いたことに対して「否定への賛同」をけっこう頂いたりしてまして、それがなかなかに複雑な気分をもたらすものだったんですよ。賛同を頂けること自体は嬉しいんですが、ネガティブな内容へ賛同されるって必ずしも気分の良いものじゃないですよね。自分は当然ながらサンホラとRevoさんのファンですから、悪く言われたら嫌に決まってる。でもだからと言って、今回の作品に不満を感じたという正直な気持ちも偽りたくないというかですね…。いくら好きだと言っても無条件にベタ褒めしたくはないですからね。ほんと複雑な感じなんですが…。

とりあえずこの「Nein」という問題作について完全に結論が出た訳じゃないんですが、暫定の結論としては、今回の作品については全面的に肯定することは出来ず、半分は肯定、半分は微妙、って感じになりますかね…。煮え切らない答えになりますが。
やはり今回のコンセプト、過去の地平線を全て内包した世界観というのは余りにも壮大すぎて、さすがに生みの親のRevoさんであってもそのコンセプトに完全に見合うだけのクオリティの音楽を作り上げるのには時間が足りなかったのではないでしょうか。リンホラの活動もあって多忙を極めていたんでしょうし。というか、もし時間が十分にあったとしても、このコンセプトで誰しもが納得できる作品を作るとか恐ろしく難易度は高そうですよね。それでも、半分であっても納得できる内容になってる訳なんですから十分だと考えるべきなのかも。

それと今回、ストーリー的な魅力と音楽的な完成度が比例しているように感じるのは気のせいでしょうか。最もドラマチックに原作を改変している「愛咎」が音楽的にも一番素晴らしい出来だし、最も予想外なストーリー展開を見せる「憎束」も味わい深いメロディが満載な素晴らしい曲ですからね。
逆に、ストーリー的にちょっと分かりづらい改変具合の曲は音楽的にも煮え切らない出来のような気がしてならない…。やっぱり良いストーリーを思い付くとメロディ作りも捗るとかあるんじゃないかな…。
今回のアルバム制作にあたって一番最初に出来上がったストーリーが愛咎なのかなって想像するんですよね。だってミーシャ生存ルートとか分かりやす過ぎるじゃないですか。愛咎のコンセプトが最初にありきで、それに続いて他のコンセプトも考えていったんじゃないかとか思えて。それくらい愛咎のインパクトは頭ひとつ抜けてますよね。

ストーリーといえば、今回の収録曲って母親の出産にまつわるエピソードがしつこいほど繰り返し出てきますよね。あと歳の差の恋愛も。これにはどういう意図があるんでしょうね。10周年記念作品でここまで強調するってことはSound Horizonにおいてかなり重要なテーマである可能性が高そうですが。(もしくはRevoさんの性癖…)
でも正直いうとストーリーにバラエティ感を持たせて欲しかった気もしなくないんですけどね。特に3曲目と4曲目で似たテーマが続くのが第一印象を微妙にしてる感じ否めないんで。でも、もしかすると意図的に違和感を覚えるような構成にしている可能性もあるかな…。まあ自分は考察とか得意じゃないんで分かんないです。

そういえばリード曲の「檻の中の箱庭」、最初聞いた時はあんまり好きじゃなかったんですけど、これも結局スルメ曲認定しました。やはりメタラー的に四つ打ちの単調なビートは厳しいものあるんですが、でもこの曲も基本的にメロディは素晴らしい出来だし、あと女性ボーカルのコーラスの絡め方が良いんですよね。加工ボーカルについては最初から違和感ありませんでしたが。ピコリーモ系は好きだし。
それと黒猫四姉妹の歌うCメロ部分が気に入ってます。この部分はリズムに捻りが加えてあって単調さもないし、あと合間に挟まってくるRevoさんの叫び声(?)みたいのが中毒性あったりする。

今回Revoボーカルがメインの曲は3曲、いつも通り世界観を総括する「ブックエンド」的な重要ポジションの曲ばかりですね。近年の作品ではRevoボーカル曲の割合が増える傾向あったから(ヴァニスタなんて全部Revoボーカルだし)今回のNeinもRevoボーカルの出番多いんだろうなと事前に予想してたんですが…意外に少ない気がしますね。まあ、余りに出番が多すぎるとコンサートが大変になるからという事情もありそうですが。

今回の物語の発端を描いた「西洋骨董屋根裏堂」がちょうど真ん中に配置されてるのは珍しい構成ですよね。一期曲と二期曲を分かつ場所に配置されてる訳ですが、当然ながら一期と二期には明確な区別がなされてるということで。リスナーにとっても一期と二期の区分けは非常に重要なんだろうけど、でも一期も二期も隔てずに同じサンホラとして全部楽しむのが理想的だとは思いますよね…。
ただ、今回のNeinにおいては一期曲も二期曲も曲調としてはほとんど大差なくて、全体的にMärchenを踏襲した音楽性になっているから、前半と後半でさほど雰囲気の差はないかなぁと。むしろ曲調的には、言の葉までが前半、憎束以降が後半っていう感覚があるかも。まあ後追いリスナー的には同人時代のアルバムはよく分からないからそこで線を引きたくなるんだと思いますが。

そのブックエンドの1つである「屋根裏堂」、ほんと楽しすぎる曲ですよね。サンホラ流ミュージカル楽曲の楽しさが凝縮されてると言えるでしょう。各キャラクターが実に魅力的に描かれてます。今回の「主人公」ポジションのノエル、ミステリアスな女店主、そして冒頭で電話でしゃべるだけの「にのすけ」も存在感ありすぎる。めっちゃ女性ファン想定して作られてる感じのこのあざとさ。きっと観測(二次創作)も捗ってるんでしょう(?)
基本的に沢城みゆき無双な曲で、まさに沢城さんを前提にして作られたような曲と言えそうです。他にここまで声色を使い分けることが出来る芸達者な女性声優さんっているんだろうか? やっぱり凄い声優さんだなと。
「せいようこっとうやねうらどう!」の合唱のところで思わずシンガロングしてしまうこと必至。それに続く中間部での黒猫四姉妹によるメンバー(商品)紹介で盛り上がりが頂点ですね。最高ですよねこのパート。黒猫四姉妹は長女のFukiさん以外は誰が歌ってるのか把握してないんですが、末っ子がREVO(グラサン)を紹介する部分のやたら甲高い歌声が好きだったりする。

そして最後を締めくくるブックエンドとなる「最果てのL」、熱すぎる曲ですよねえ。ノエルというキャラクターはこの10周年企画を総括する最重要曲を歌わせるために創り出されたのは間違いないでしょうね。リスナーと同じ視点でこのNeinという否定の物語を「観測」し、それに対する答えをリスナーに代わってぶちまけてくれるという非常に重要な存在。このためにノエルが感情移入しやすい等身大のキャラクターとして作り出されたんだろうなという。
この曲はほんとに清々しいほどに青臭すぎるというか、いつものサンホラ曲とは違うベクトルで厨二全開というか、だがそれが良いんですよ。
「だからR.E.V.O.」のくだりで一斉放出されるカタルシス、これを味わえるのは特権だと思います。ここでのR.E.V.O.というのはグラサン生命体のことであって作品を作ってるRevoさんではないんですが、でも実質的に作者の名前を呼んで文句を付けてる訳ですからね、このメタさ加減がほんと凄い。しかし単にメタい展開を作ったとしても歴史の浅いアーティストだったらほとんど面白みはないんですけどね、10年以上の歳月にわたって物語音楽という独自の音楽を作り続けてフォロワー勢にも影響を与えてきたSound Horizonだからこそ意味を持つメタさだと言えるでしょう。
このカタルシスを味わえないリスナーは勿体ないと思う。サンホラをここまで否定せずに応援してきたリスナーだけが辿り着くことが出来るカタルシスなんですよね。
とはいえこの曲、必ずしも名曲にはなってないというか、Interview with Noelに比べたらちょっとメロディ弱い気がしないでもないですよね…。やはりInterview with Noelにメロディのアイディアを費やしすぎてしまったのでは…。そこだけちょっと惜しまれるかな。

…まだ書くべきことは沢山あるけどとりあえずここで止めておきますか…これ以上書いてもグダグダになりそうだし。2ヶ月以上も先延ばししたのに全然まとまってないですね。まあこのアルバムについては既に多くのローランの皆さんに語り尽くされてるだろうし中途半端でも別にいいか。同人CDだったら投げっぱなしはよろしくないんですけどね。

以前も書いた通り、今回の作品はかなり人を選ぶ内容になってると思うし、「過去作を扱ってるから」という理由で既にサンホラに対する関心を失ったリスナーが無理して聞いたりしないほうが無難な作品だとは思います。生半可な興味で手を出したら地雷になりかねないですし。
ただ、この過去を総括する否定の物語を受け入れ、それに対する答えを見つけることが出来たリスナーは間違いなく貴重な経験を得たのだろうと思います。聞かないと損をするとは言い切れないが、聞いて自分なりの答えが見付けられればきっと得をする。そんな作品でしょうか。
新規リスナーについてはどうなんですかね…もしこのNeinから入門したいうファンがいたら相当な強者だと思うんですが…。Revoさんはいちおう新規ファンも想定してるみたいですけど。
それにしても、公式で二次創作を推奨しまくりとかまるで東方projectみたいなノリですがサンホラはファン層がかなり限られてるし原作の癖が強いのでフリーダムすぎる二次創作であらぬ方向に行っちゃうようなことはないんでしょうけどね。むしろ公式が一番やらかしてる感があるというか…。エレミシャのアレとかね…。

「Nein」をNeinするということ


「Nein」発売から既に2ヶ月以上経過していますが、保留にしてたこの作品への評価、結局まだ自分の中でも結論は出ていないです。でも、さすがにこれ以上先延ばしにしたら感想を書き記すタイミングを失ってしまいそうなんで現時点で思ってることだけでも書いておこうかと思います。ちょうどRevoさんのインタビュー後編も公開されたのでこの機会を逃すとグダグダになっちゃうかなぁと。
まあストコン開催中のローランが熱狂してる最中に便乗して書けば最良だったんですけどね…。2ヶ月以上も経ってるから既にローランの皆様に語り尽くされてる頃合いでしょうけど個人的に考えをまとめる感じなんでまあ別にいいかなと。


やはりサンホラの歴史は「否定」され続けてきた歴史だったのかなと思ったりします。
まあ自分は新参者なんで昔の状況とか詳しくは知らないんですが、ナレーションやセリフ入りの音楽という明らかに普通と異なる表現手法を選んでいるサンホラですから、当然ながら多くの人達からその特異な作風を否定されてきたのだろうし、更には、二期になってから複雑な構成を多用するようになったことで、一期からのファンすらも失い「否定」されてきたという訳で、まさに否定の折り重なった歴史という感がありますよね。
よく考えなくても、せっかくの10周年記念作品が「否定」とかいう超ネガティブなネーミングって時点でアレですよね。単に過去作品のストーリーを否定して別の可能性を探るというコンセプト以上の意味が込められてるんじゃないかって勘ぐってしまいますよね。Interview with Noelにおいてもノエルはその外見の特異さゆえに周囲から「否定」されてきたという経緯があって、それがサンホラが否定されてきた歴史とイメージかぶるというのもありましたし。

もちろん、否定されてきた数と同じかそれ以上に熱心なファンを今も多数抱えていることも事実なんですけど、でもRevoさんはその否定されてきた過去からも目を背けず、というかその否定さえも作品のコンセプトに内包させてしまったのがこの「Nein」なのかなぁとか思ったりします。今回繰り返し強調されてる「解釈の自由」には作品の解釈にとどまらず、作品自体を否定する自由、アーティストとしてのサンホラを否定する自由さえも含まれてるんじゃないかとか。全てを飲み込むようなとんでもなく懐の深い作品コンセプトなんじゃないかって。…まあさすがにこれは拡大解釈すぎるかもしれませんが、今回のコンセプトの壮大さにはそんな無茶苦茶さえもあり得ると思わせるだけの凄さあると思います。

こんなメタ視点を持ち出したくなるのは、自分が首突っ込んでる同人音楽界隈では現状のサンホラを否定する意見を見かける機会が多いってことも大きな理由であることは否めないんですけどね。やはりサンホラとじっくり向き合うことは同人音楽というジャンルと向き合うことに繋がるし、その逆も然りかなと。もしサンホラがいなかったら今の同人音楽界ってどうなってたんでしょうね。アレンジ音楽しかない界隈になってたかもしれないですよね。
今のサンホラを否定してみたところで、同人音楽がサンホラから大きな影響を受けている事実には変わりがない訳だし、サンホラの偉業が揺らぐことはないと思うんですが、でも否定するのも各リスナーの自由な訳で。
基本的にRevoさんって「去る者追わず」っていうか、かつての音楽性を求めてるリスナーに媚びるってことあんまりないように感じますよね。常に前進、やりたい放題っていうか。ヴァニシングスターライトの「よだかの星」は割とシンプルな構成の楽曲でしたがあれはかつてのファンにアピールするような曲調ではなかったし、あくまで新規ファンに向けた曲調でしたからね。
ツイッターのローランを監視してるとかいう噂が出るくらいだからネットでの「元」ファンの評判も把握してると思うんですけどね。やっぱり、新作の発売日をM3に度々かぶせてきたのは、自らの古巣でありフォロワー勢が多く存在する同人音楽界を意識してのことだと思えてならないんですが…どうなんでしょう。真相が明らかにされることは無いでしょうけども。


そして実を言うとこのブログ書いてる人も、発売直後にはこの新作を「否定」した者の1人だった訳です。あの時点ではまだ聞き込み足りてないし最終的な結論は保留とか言って先延ばしにしたんですけど、2ヶ月以上経った今、その結論は出たのかというと…ちょっと微妙なところですね…。やはり難しいです今回の新作の壮大なコンセプトとがっつり向き合うのは。…まあこの2ヶ月間ずっとサンホラと向き合って来た訳じゃなくてM3新譜を聞いてる時間のほうが長かったからアレなんですけども…。
それに加え、ご存知の通りこの作品は後追いリスナーが入手することがほぼ不可能な超プレミアの同人時代のCDを題材にした曲も収録されているので、要するに全て理解するのが最初から無理な作品なんですよね。昔からサンホラをずっと追ってきたファンだけしかこのアルバム全てを語る権利を持ってないということですね。
でも、せっかくこうやって同人時代の作品にも再び脚光を当てる機会を設けたんだから再発売とかしてくれないんですかね…。やっぱり難しいか…インタビューでも昔の作品はクオリティ低いって否定的に語ってますもんね。あらまりさんとの諸事情もありそうだし…。リメイクとか更にあり得ないな。というかそもそも今回のNeinがリメイクに相当するのか…?

しかし、その同人時代のアルバムを題材にした楽曲なんですが、総じて地味な印象だったりするんですよね…音楽的にも。もちろん自分が元作品に思い入れがないことも影響してるとは思いますが、でも新規曲として聞いてみてもやっぱり派手なメロディは無いよなぁ…。1stアルバム題材の「名もなき女の詩」は「パンでパンパン!!」のパートが楽しくてインパクト十分だけど、2nd題材の「食物の連なる世界」、3rd題材の「言えなかった言の葉」は基本地味かな…。それでも食物はサビメロ(ひかりのなかーでー)の部分が感動的なんだけど、言の葉のほうは「アスピリン…YES!!!!!!」のインパクトしかない曲と言っても過言ではない。この曲好きな方がいたら申し訳ないですけど…。というか何でアスピリンYESにあんなに力を入れてるのか…Revoさんの考えてること謎すぎる…。

まあ、同人時代のアルバムの改変曲は元ネタ分かんないって理由で脇に置いといても良いんですが、それ以外でもう1曲、このNeinで地味な曲があります。それはRoman改変曲「涙では消せない焔」です。はっきり言って、この涙焔がもうちょっと音楽的にインパクトある曲だったら自分がこのNeinに否定的なイメージを持つことはなかったんじゃないかと、そう思えるほど。
その他の曲はというと、「憎束」はレズFukiさん最高すぎるし「屋根裏堂」はサンホラ流ミュージカルの真髄が味わえる楽しすぎる曲だし「愛咎」は言うまでもなく今回のハイライトの最強曲だし「忘れな」もMärchen本編のクオリティと雰囲気を見事に再現した名曲だし「最果て」はノエルぅぅぅ!!!うおおおおお!!!!ってなる熱いトドメの1曲だし、うん、やっぱり涙焔だけ弱い…。涙焔は原曲の「焔」のサビではめっちゃ盛り上がるんだけど、そこに至るまでの新規メロディがちょっと退屈なのが否めないんだよなぁ。RevoさんRomanへの思い入れが他のアルバムに比べて弱いとか…?そういう訳じゃないか…。原作のRomanは名曲満載の超名作なんだしもうちょっと新規メロディ頑張って欲しかった感じありますよね…。

…ちょっと中途半端ですけど残りは後日に書きます。否定的なことはほとんど書いたから残りは褒めるところばっかりですね。2ヶ月以上保留したにも関わらず結局大したこと書けなさそうですが…。
というか今回のアルバムは情報量がいつも以上に凄まじいし、本気で考察とかしたら余裕で10記事分くらい書けるのでは。愛咎だけでも3記事くらい書けそうですよね。まあうちは考察とか無理ですけど…。

六弦アリス「不思議の国の音哲樂 悪の目醒め」

不思議の国の音哲樂 悪の目醒め (サイズ修正)

六弦アリスのメジャーデビュー記念…という訳ではないんですけど冬コミで買ったこの新譜(まだギリギリ新譜扱い?)の記事を書かずに放置してたからこの機会に書いておこうかと。
というか、むしろ「え、まだメジャーデビューしてなかったの?」って感じですよね。まあメジャーだと色々と不都合が多いから敢えて避けてたんでしょうけども。なんせ同人なのにアルバム3000円以上で売ってた訳ですし…。まあそういう諸事情はどうでも良いんですけど。

さてこの六弦アリス、言わずと知れまくったオリジナル同人音楽で最高峰の知名度を誇るサークルですね。新参者の自分なんかが説明することなんて何もないでしょう。
うちとしては大手サークルは旧譜多すぎるから全て遡って買うのとか不可能だし、よっぽど興味が湧いたか予算に余裕がある時以外は基本的にスルーのスタンスでやってる感じなんですが、この六弦アリスについては悶絶メタルさんのレビューでプログレと評されていたりしたのでちょっと気になっていた訳ですよ。
で実際に何枚か聞いてみたところ、確かにプログレ的なアプローチの曲がいくつもありますね、「骨董店 『Mystique』」とかドリームシアター的なプログレメタルな曲もあったりして驚きました。プログレ以外にも様々なジャンルを意欲的に取り込んだ楽曲が幾つもあり、同人音楽界で確固たる地位を築きながらも一つの音楽性に安住せずに模索を続けてる感じがいいですよね。同じスタイルでアルバムを何枚も出し続けるのって確かに安心感はあるかもしれないけど面白みはないですからね。まあ変化することでファンを失ってしまう危険性も勿論あるだろうし、なかなかその辺りは難しいんでしょうけども。

そして今回取り上げるこの作品、現時点での最新作だと思うんですが、初期のシンフォニックメタル路線に戻ったということで悶絶メタルさんでは原点回帰の作風と評されてましたね。自分は初期の作品は「初期BEST」しか聞いてないんですけど、実を言うとあのベスト盤に入ってる曲はいまいち楽しめなかったんですよ。初期曲はあんまりキャッチーさがないですよね、自分クサメタラーじゃないんでクサメロというのがいまいち分からないんで。
それに比べるとこの新譜のほうが断然好きですね。とにかくメロディ分かりやすいし曲構成もメリハリがあって刺激的だし。

さて各楽曲についてですが、1曲目から強力なシンフォニックメタルチューンで開幕し掴みはバッチリですね。疾走一辺倒ではなく緩急に富んだ構成がスリリングです。特に中間部で転調して明るめのいわゆる「飛翔系」なメロになるパートが気に入ってます。
でもシンフォニックメタルってよりかはサンホラ+V系っていうイメージですかね、同人音楽の定番の組み合わせですが。やっぱりギターの音色がV系寄りなんだよなぁ。まあオリジナル同人音楽の有名サークルって多くがV系サウンドを基板にしてる印象ですし、改めて同人音楽ってV系の派生ジャンルなんだなと思ったりします。

というかこのサークルってギターも含めて全部が打ち込みらしいけど、普通に聞いてると自然すぎてDTMって気付かないですよね。ほんとハイレベルすぎる音ですなぁ。でも今は中堅以下のサークルでもレベル上がってきてるからさすがに打ち込みオンリーじゃ限界あるんじゃないかなぁって気もするけど、メジャーアルバムでは生演奏になるっぽいしグレードアップされてそうですね。

そして櫻井アンナさんのボーカル、ほんと圧倒的ですよね。歌唱力、表現力、雰囲気、声質の使い分け、どれにおいても同人レベルを超越してますし、きっとオリジナル同人音楽の黎明期にこれだけのボーカリストが登場したことは衝撃的だったんだろうなと想像します。今でも十分に凄いと思いますけども。

2曲目、これも間髪入れずにアグレッシブな疾走曲で攻めてきますね。ダークで不穏な雰囲気の充満したリフがかっこいい。これもやはりV系寄りなサウンドかな。途中でテンポダウンした部分で入るリフが特に好き。サンホラ的なナレーションも挿入されるんですが、村長がどうとかいう話、サンホラに比べると小難しさが控え目というか、ぶっちゃけ稚拙な雰囲気すら感じますし、公式サイトで哲学的で高尚な雰囲気を演出してるサークルだというのにミスマッチな感じありますね。まあ敢えて分かりやすいようにしてるんでしょうけど。他の歌詞も基本的に小難しさほとんど無いですよね。
3曲目、これもV系。明るめのV系?によくあるキラキラしたリズムギターが印象的ですね。これも歌詞が分かりやすい感じ。1回聞いただけで覚えられるような超キャッチーで感傷的なメロディが素晴らしい。
4曲目はシューゲイザー的な気怠く儚げな雰囲気のバラード系の楽曲ですね。これも地味ながら良い。

そんな訳で良曲が揃った聞き応えあるミニアルバムになってますね。10曲入りにして捨て曲があるよりかは4曲くらいに絞って良曲で固めたほうが印象良くなる気もする?
サウンド面も同人音楽としては完璧すぎる出来だと思うんですが、でもやはり打ち込みサウンドの限界に直面してるような感じも無きにしもあらずなんで、それでレコーディング予算をたっぷりかけて豪華サウンドを作り上げることが可能なメジャーへの移行をついに決意したんでしょうかね、いや諸事情とか全く知らないんで勝手な想像ですけども。
…まあこんなこと書いておきながらきっとメジャーアルバム買わないんですけどね…(小声)。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

Information

↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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