オレオレウサギ「MIND CRAFT」

MINDCRAFT.png

Kaleidosc[A]peの第二弾はまだですか? …オレウサの話題を出す度にこれ言い続けてる気がしますけど、やはり自分的にはオレウサと言えば豪華ラインナップの無料コンピ企画を主催したサークルってイメージが未だに強いので。あのコンピで出会った素晴らしいサークルが沢山あったし、今度は無料じゃなくても1500円くらいで構わないのでまたやって欲しいと願ってるんですけどね。オレウサ主催だからこそあれだけのラインナップを揃えられたんだと思いますし。

もちろん、サークル単体としても寡作ながらも少しづつ楽曲リリースを重ねていて、昨年の春M3では速攻で新譜完売してしまったことを見ても分かる通り、もはやオリジナル同人メタルでもトップクラスの人気と存在感を誇るサークルになってる感ありますよね。
そして満を持しての今回の新作アルバムなんですが、収録曲は過去にコンピやシングル等で発表した既存の楽曲がほとんどなので、純粋な新作というよりかはベストアルバム的な位置付けでしょうか? しかしコンピの提供曲とか全部追えてるリスナーはそう多くはないと思いますしやっぱりまとめてアルバムで出してくれるのは有難いですよね。

オレウサ…というかぎゃぷいちさんの曲ってメロデスやメタルコア的な要素を下地にしながらもアグレッションがそれほど前面に出てる訳ではなくキャッチーなシンセを多用して非メタラーにも耳触りの良いサウンドに仕上げていると思うんですが、歌メロについてはアニソン系のキャッチーさよりエモいメロディを重視してる感あるし(この印象はメインボーカル朱色さんのハスキーな歌声の印象も少なからず影響してるとは思いますが)、それがキャッチーなメロディを求める自分としてはちょっと好みから外れてる感も無きにしもあらずだったんですが、今回は割とキャッチー寄りのメロディになってる気がするかな? 特に3曲目とか。
あと、1stアルバムではボーカルがバラバラで企画ユニット的な印象が強かったのに対し、今回の新作ではボーカルが全て朱色さんで、作品全体の色合いが統一されてるのも良いですね。
…というか、今さら気付いたけど1stで歌ってた夢姫さんってGILDIAの悠季さんかぁ、そりゃあ上手いはずだわ。あの曲が一番好きだったし。

演奏面ではやはりMinstrelのYutaさんのギター凄すぎますね。このテクニカルなギターは作品への貢献度めちゃくちゃ大きいと思う。やっぱり東方メタル界隈は凄いプレイヤー多いよなぁ、オリジナル界隈でここまで弾ける人はあんまりいないだろうし…。まあこれからオリジナル界隈にも凄腕プレイヤー増えることを願ってますが。
というかMinstrelのオリジナル2ndはまだなんです? オリジナル1stが最高の出来だったからずっと2nd待ち望んでるんですけどね。でも元々から寡作なサークルみたいだし東方と平行じゃ尚更ペース遅くなってしまうんだろうな…。

さて今回のアルバムで個人的に気に入ってる曲ですが、2曲目の「プラウダの遺影」と7曲目の「The Second Silence」です。理由ですか? プログレっぽい要素があるからです。
…このブログの人はプログレっぽい要素がないと評価しないと思われてるかもしれないですがそんなことは…ありまくりですね、はい。ちなみに広義のプログレ「っぽい」要素なので別に厳密にプログレから影響受けてるかどうかは関係ないです。
というか完全に偶然だとは思うんですが、プログレっぽい要素のある2曲がどちらもtac-t!sさんがデスボイスで参加してる曲っていうのがね…。うちがゴリ押しする頭文字がLとmとPの某サークルとの不思議な因縁を感じますよね…いや全くの偶然なんでしょうけども。tac-t!sさん作編曲には関わってないだろうし。

2曲目のほうはそれほどプログレって訳でもなくて、間奏の浮遊感あるシンセがちょっとプログレメタル風味って程度でしょうか。基本スロー曲で途中で疾走パートがある構成がそれっぽいとも言えなくもないですが。というか自分は前作でも「アオイトリ」でのスロー+疾走展開が好きだったんでこの曲が気に入ったのも必然でしょうか。
対して7曲目のほうは明らかにDjent系の影響ありますね。これ昨年の春の悶絶メタルさんが参加してた内輪ネタ臭いコンピの収録曲でしたっけ? あの時期になんとなく同人メタルでDjentの波が来てる?とか感じてたんですがオレウサまでこういう曲を作っていたとは意外でした。東方メタルでもDjent系が流行ってたりしたのかな、そっちはチェックしてないから分かんないですが。
この曲、Djent的なテクニカルな要素だけでなく壮大なシンフォニック要素も印象深いですよねえ。シンフォニックなメタルコアwith Djentって感じの曲でしょうか? この路線はかなり良い。オレウサとしては明らかにイレギュラーな楽曲でしょうけども。Yutaさんこういうカオティックなフレーズも見事に弾きこなしていてさすがですね。そういやMinstrelオリジナルでもカオティックな曲あったっけ。

今回はぎゃぷいちさん以外にも新規コンポーザー(?)のyuhiという方が参加してるみたいですが、このyuhiさんの手がけた曲はぎゃぷいちさんの曲とは違ってかなりキャッチーでアニソン寄りな雰囲気ですね。特に4曲目が超キャッチー。この方の曲はほとんどメタル要素がなくてメロコアとかロックンロール系の軽い感じなんでちょっと全体から浮いてる感も無きにしもあらずなんですが、まあ今回の作品はバラエティ感あるから問題ないのかな。曲としての出来はぎゃぷいちさんの曲にも劣ってないと思う。

そんな感じで聞き応えのあるハイクオリティな内容になってますし、今後の活動にも期待したいですね。そしてKaleidosc[A]peの第二弾はまだですか?(しつこい)
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lutaphampha「OYOGENA E.P.」


皆さん聞きました? 付属のCDに収録されてたサタアラことSatanic a la modeのフルアルバム先行曲ですよ。3分弱しかない曲なんだけどこれが素晴らしい。フルアルバムへの期待が否応なく高まる曲ですねえ。
スローテンポだし、いかにも疾走曲の前座といった感の曲なんですが、それでもプログレッシブで妖艶なコーラスにドラマチックでキャッチーな歌メロとサタアラ節が満載だし、バッキングのヘヴィなギターを一聴すれば分かるようにプロダクションも明らかに向上してるし、序曲ですらこの出来なら本編の疾走曲は更なるキラーチューンになってるんでしょうなぁ。凄いアルバムになってそう。こりゃあ今年の同人音楽ベストの上位に食い込むことは間違いないんじゃないでしょうかね。まだ完成してすらいないのにこんなこと書くのは尚早すぎますが…。というか本当に夏に出るのかどうかもまだ分からないし。
でも同封の紙に曲目リスト的なものが書いてあるし(具体的な曲名は伏せられてますが)、まあ夏に間に合わない可能性はあったとしても今年中には完成するんじゃないかなと予想しますが。
それにしても12曲入りかぁ、凄いボリュームだなぁ。一昨年の冬コミで頒布されたデモバージョンのプログレ組曲の完成版が収録されるんだとしたら、純粋な新曲はもうちょっと少ないかもしれないですが、それでも確実に「骨」を上回るボリュームはありますよね。
満を持してのフルアルバムということで、ゲストも豪華だと良いんだけどな。いんきょうさんのギターも良いんだけどやっぱりあの界隈の凄腕ギタリストの誰かが参加してたら更に凄いことになるんじゃないかと思うんですが。
空白期間を経てのサタアラ復活作、且つ集大成的な大作になると想像しますし、とにかく楽しみ過ぎる作品ですよ。きっと同人メタルの歴史に残る作品になることでしょう。

…というか、これlutaphamphaの新譜の記事でしたよね…。本編そっちのけでサタアラ先行曲の話題を優先してしまいましたが、まあ自分メタラーなので仕方ない。
でも本題のlutaphampha新譜もかなり良い感じなんですよね、というかlutaphampha名義では今までで一番の出来なんじゃないかなぁ。
今回メロディがいつも以上にキャッチーで凄く聞きやすいんですよ。その代わりlutaphampha特有の実験性みたいのはちょっと減退してる感はありますが。
あと、いんきょうさん自らボーカルを担当してる曲が2曲も収録されてるのも特筆すべき点でしょうか。いんきょうさんのボーカルは必ずしも上手いって訳じゃないけどやっぱり味がありますよねえ。あとファルセットは普通に上手いと思う。

1曲目は早速いんきょうさんのボーカル曲。公式サイトで今回の新譜が「凄く寒そう」と紹介されてましたが、この曲もピアノ基調で冷たい空気感が充満してる楽曲ですね。特に後半のファルセット部分。だけど歌メロはめっちゃ叙情的且つキャッチーだし以前の実験的な曲に比べれば聞きやすいと思いますね。いんきょうさんの自然体な歌い方も好感持てます。

2曲目はゲストボーカル556tさんの歌う曲。実は回路ってまだ聞いてないんですよ…東方アレンジはともかくオリジナル作品は聞きたいと前々から思ってたんですが、なかなか買う機会がなくって。なので556tさんと言えばSPARESPINEで歌ってる人というイメージが強かったりします。ご本人はメロスピとか好きじゃなさそうですけどね…。まあそれは置いといて、やはり素晴らしい歌唱力をお持ちのボーカリストさんですよね。Menoさんの歌唱に比べるとやっぱりロック的な力強さがあって聞いてて心地良いですね。というかこの曲、メタル系のドラムを入れたらまんまサタアラだよね。

3曲目、これもいんきょうさんボーカルなんですが名曲ですよねえ。今回のハイライト曲でしょう。これも1曲目と同様にピアノ基調で冷たい空気感ですがやはりメロディはキャッチー極まりない。いんきょうさんはずっとファルセットで歌ってる感じですがRadioheadとかそっち系の切ない感じの歌メロですなぁ。そしてこの曲ではサタアラでお馴染みのボーカルSayuさんがバックコーラス担当してるんですが、バックコーラスというよりほとんど主旋律だなって思えるくらいには前面に出ております、実質的にツインボーカル曲ですな。中盤でのお二人のボーカルの絡みが絶品ですよ。あとピロピロしたシンセの音色がすごく好き。後半はシューゲイザー的なノイジーなバッキングギターを背にして盛り上がりますね。非メタル曲ですが実に味わい深い曲になってると思います。今のところlutaphampha名義では一番好きな曲かもしれない。

そんな感じで、改めていんきょうさんの作る音楽の奥深さを再確認できる内容だと言えるでしょうか。Satanic a la modeフルアルバムにも大いに期待したいです。

エレミシャ アウト

いや自分はストコン行ってないんですけどね…。でもローランの方々の感想や考察は割と毎日チェックしてた感じなんですが、「エレミシャ」で検索かけようとしたら「アウト」ってサジェスト出て来たから笑ってしまいましたよ。
ほんとアウトだったらしいですな…。子供できちゃったかぁ…。やばい完全にエロ同人やエロゲの域に入っとる…。愛咎はエロゲソング(意味不明)。
さすがにそこまで公式でやっちゃうのはどうなの?って感じで賛否両論っぽいですが、でも個人的には愛咎のキーワードは「背徳」だと思ってるんでそういう行き過ぎなルートもありかと思いますが。でも、生まれてきた子がタナトスっぽいとか、破滅的な未来しか見えない感じがやっぱりサンホラらしいなぁと。そのルートの結末も見てみたい。
憎束のほうも何やらレズ度が増した展開があったようで気になりますなぁ。というか憎束はレズがどうこうよりもFukiさんがかっこいい&可愛すぎるのでね…。

ストコン開催中はローランめっちゃ活性化してたから考察やらイラストやら何気なく眺めてるだけでも楽しい日々だったんですが、これから徐々に沈静化していって刀剣乱舞とかの話題が中心になってしまうのかなぁ、ちょっと寂しいですが。まあガチ勢は一年中サンホラの話題してるみたいですけどね。イベント時しか盛り上がらない同人音楽界隈も見習いたい(?)
というかストコン全公演に参加したとかいうガチすぎるローランの方々もいらっしゃるみたいですね。凄すぎる…。やっぱりそういうガチ勢は例の300万のギターも買っちゃうのかなぁ。でもさすがに300万は一般庶民にどうにか出来る買い物じゃないですよねえ…。もし自分が300万円を自由に使えるんだったらM3で売ってる同人CDを全部買い占めたいな。…いや、やっぱり勿体ないな、貯金します(現実的)。

ちなみにうちのブログ、サンホラ関連の検索で訪問してくださる方が多いんですけど、まあほとんどの方々は考察を求めて検索してらっしゃるんでしょうしこのブログに書かれてる駄文が期待に応えてるとは全く思えないんですが、しかしですよ、「あ、このブログって同人音楽を紹介してるんだ、なにか良いサークルないかな?」とか興味を持ってくれる人もごく僅かながら居るかもしれないですよね。可能性はかなり低いですけど。
しかしこのブログで推してるサークルってプログレメタルやらDjentやらニッチすぎる同人音楽ばっかりですから…残念ながらサンホラ好きな方には全く参考にならないでしょう。
いや、でもサンホラ好きなリスナーだから物語音楽をおすすめするって何か安直じゃないですか? そもそも同人音楽界隈ってサンホラ系統のサークル沢山いるのに今のサンホラに対しては否定的な空気あるとかいう捻じれ現象ありますしね。その逆もあり得るかなと。まあ自分も正直サンホラ系サークルへの興味かなり失ってる感ありますし。
だからこそ敢えて超変化球でLost my Proustや(^O^)をおすすめするというのは意義がある…? いや無いか…。やっぱりプログレメタルやDjent好きなリスナーにおすすめしないと意味ないですねはい…。でも、もし万が一サンホラ好きな人でLost my Proustが気に入ったという方がいらっしゃったらお友達になりたいですね(?)

GLUE WAVES「Embedded」

Embedded.jpg

このGLUE WAVES、前作の記事で「LIGHT BRINGERに似てる」って書きましたけどまあLIGHT BRINGERを比較対象にするのはさすがに少し大袈裟かなぁとは思いつつも、しかし本家(?)が活動休止で不在の今、それに近い音楽性のアーティストを求めてる気持ちってのは正直ありますね。先日話題にしたOctaviagraceとか後継になり得る音楽性だと思いますが、意外に同人音楽からはこういう系統のサークル出て来ないんだよなぁ。Roman so Wordsの前作が近かったけど(というかLIGHT BRINGERのhibikiさん参加してたしね)。
まあ、キャッチーなメロディセンスだけでなく高度な演奏技術を求められる音楽性だから同人音楽とは必ずしも相性が良いとは言えないのかもしれないですが、それでも同人クオリティの範囲内でLIGHT BRINGER的な音楽性を表現するとなるとこのGLUE WAVESのメタル曲みたいな感じになるんじゃないかなぁという気はしてます。まあこのサークルがLIGHT BRINGERを意識して曲を作ってるかは定かではないですが…。というかたぶん意識してないだろうな、偶然似てるだけで。

さてこのGLUE WAVES、1stの時点での音楽性は完全にポップスの範疇で、アップテンポな曲もあることにはあったけどあくまでロック止まりという感じでメタル的な雰囲気はほぼ皆無だったんですが、2nd「DECRYPTION」では1stの作風とは打って変わって疾走感あふれる爽快なメタルナンバーが中心になっており、アレンジ面においてもプログレッシブと言ってしまいたくなるほどの緻密なアレンジが施されていてインパクト抜群、まさに「化けた」という表現が似合う作品になっていました。

そして今回の3rdですが、2ndのメタル路線を引き継いでいる…ことは確かなんですが、残念ながらというべきか、メタル曲が1曲しか入ってないんですよね。まあでもその1曲が前作以上に疾走しまくりでドラマチックな曲だからインパクトがそれほど劣る訳でもないんですけども。
1曲目の「Immediate Operand」、これが今回唯一のメタル曲ですが、疾走感が実に心地良い楽曲になってます。しかし疾走感だけで押す単調な曲ではなく細部に至るまでアレンジが緻密に詰まってるのが相変わらず素晴らしいですねえ。イントロのシンセのキラキラしたフレーズもクサすぎ。サビメロはかなりの高音になりドラマチックに盛り上がります。これはボーカル担当の本木咲黒さんの力強いハイトーンの貢献度が非常に高いと思いますね。この方かなりの逸材だと思うんですよ、サイト見た感じではどうやらアレンジ系を中心で歌ってるボーカルさんみたいで、オリジナルはあんまりやってないご様子ですが。
Fukiさんと比較するのはさすがに分が悪いかもしれないですが、みーやさん辺りのパワー系の女性ボーカルと比べても全く遜色のないレベルの歌唱力なんじゃないでしょうか。同人音楽界隈ってほんとプロ並みに上手すぎなボーカルさんいっぱい居ますよね…。
あとギターソロ後のCメロが何気に必聴の聞き所なんですよね、このパートでのベースのうねりとフュージョン的な雰囲気、単なる疾走メタル風アニソンではないことをしっかり感じさせます。この1曲だけでも買う価値あるって言えるくらい完成度高い曲ですね。

2曲目はジャズ系のお洒落感あるポップス曲。まあ個人的にあんまりジャズ系アニソン好きじゃないので実はほとんど聞いてないんですが曲自体は普通に良いと思います。
3曲目もファンク系のリズムとジャズっぽい陽気なブラスセクションが目立った非メタル曲なんですが、これはめちゃくちゃ気に入ってます。というのはサビメロが良すぎなんですよね。こういう系のサビメロに弱いんですよ…たまんないっす。ボーカルさんの透き通った歌声も曲調にぴったり合ってる。名曲ですな。

これだけクオリティ高い音楽を作ってるサークルなのに、ラスエフのリスナー数も相変わらずめちゃくちゃ少ないしほとんど話題になってない感あるのは気のせいですかね…。達者な女性ボーカル揃いだしメロディも超キャッチーだしサウンドのクオリティも相当に高いし特に奇をてらったような要素もなく同人音楽的な需要にも完全に沿ってるし、何にも足りないものなんて無い気がするんですが…。
しかしまあ、もし音楽の良さに見合った評価されてないんだとしてもサークル側が素晴らしい音楽を作ってるという事実さえあればそれだけで良いんだと思いたいところです。ただサークルさんが創作のモチベーション保てるのかという点だけが心配だけど…。
メタラーにアピールするのかポップス系リスナーにアピールするのか、どっち付かずな方向性なのがいかんのかなぁ。個人的にはメタル路線でいって欲しいんですが…でも1stの作風を聞く限りではやはりポップス系のコンポーザーさんなのかもしれないが。

SilencePhobia「The discarded sensibility」

The discarded sensibility

新規サークルですけど、さすがに今回ここをノーマークだったメタラーはほとんどいないんじゃないでしょうか。試聴の段階で明らかに突出したクオリティを見せ付けてましたからね。よっぽどメタルコア系が苦手とかいうリスナーでない限りは皆んな買っていたに違いない。
まあ自分も同人メタラーの動向をいちいちチェックしてる訳じゃないからどれくらい事前に話題になってたのかは分かんないですが、完売したってことは皆さん注目していたってことでしょう。

改めてこの演奏クオリティとプロダクション、新規サークルとは思えないレベルですよね。まあ東方メタル界隈だったらこのレベルも珍しくないのかもしれないですが、やはりアレンジを経由することなく最初からオリジナルでやっているサークルでこのレベルのが登場したってのが最も注目すべきポイントなのではないかと思う訳ですよ。
ちょっと前まではこの手のメタルコアとかスクリーモで同人音楽やるんなら東方アレンジしか選択肢が無いみたいな感じだったんではないかと想像するんですが…。いや自分も東方界隈は全く詳しくないんですがあくまでイメージで。
しかし、いよいよ同人メタルの時流が変わってきたということなんでしょうね、ついにオリジナル同人メタルシーンにこれだけハイレベルな新規サークルが参戦してきたという訳です。オリジナル中心で聞く者としては実に頼もしい限り。

まあ自分もアレンジ音楽を否定するつもりはないんですが、以前も述べた通り、アレンジ作品だとそのサークルのメロディセンスを伺い知ることが出来ないし、そして何よりも、いざアレンジ脱却してオリジナルに移行っていう段階になって「オリジナルになったらメロディつまんなくなった…」とか言われてしまうのはアレじゃないですか。だから最初からオリジナルで攻めるのは有意義なのではないかと思ってるんですよね。

あ、でもこのサークルもサウンドクラウドにはアレンジ曲が上がってますけどね、あくまでサークルとして売る作品が最初からオリジナルの方が良いんじゃないかなぁって話なので誤解しないでください、はい。
というか中心のメンバー(?)ののなじろうさんのサウンドクラウドに上がってるエロゲ音声が入ってるエクストリームメタルな曲やばいですなぁ、あと伯方の塩で笑ってしまうww
1484さんはリードギター担当? こちらのサウンドクラウドにはドリームシアターのカバーがいくつも上がっとる…。なんというかですね…同人メタルでドリームシアター好きな人を見るとすごく親近感が湧くんですよねえ。たぶんドリームシアター好きじゃない人とは音楽の趣味の根底の部分で繋がり薄い気がする…。まあ別にいいんだけど。

…なんかまた余談的な話題から先に書いてしまいましたが作品について書いていきましょうか。
まず音楽性ですが、公式サイトに書かれてるように「メタルコアっぽいようなジェント風味だったり」な音ですね。まあメタルコア的な音楽性のサークルは沢山あるし、Djent的な方向性のサークルも昨今増えてきているのですが、このサークルは他サークルと比較してバランス感覚が優れてる気がしますね。メタルコア、ポストハードコア的な音ではあるけど没個性的にはなっておらず、リフがしっかり耳に残るしキャッチーな感じなんですよ。そしてDjent的なテクニカル要素も随所に入ってるけどあまりマニアックな雰囲気はなく丁度いい塩梅で聞きやすいというか。この聞きやすさは同人音楽ならではという感じしますね。
そして全曲BPM250越えとのことですが、これも重要ですね。早いのは正義…という訳でないんですけどやっぱりテンポ早いと分かりやすいし印象も自ずと派手になりますからね。早さによってDjent的な小難しさも中和されてますし、やはり全曲疾走という潔さは英断だったのではないでしょうか。
ただ、どの曲も2分半程度の尺しかなくてちょっと物足りない感は正直あるんですけど、でも勢いで押す作風だからこれでもいいのかな。

あと、最初に公開されてたデモバージョンには無かったピロピロなリードギターが素晴らしいですなぁ。これのおかげでテクニカルメタル感が大きく増してる。1曲目の流麗なギターソロも最高なんだけど、3曲目のピロピロがツボですねえ。メタルコア系だとまともなギターソロないこと多いからやっぱりこのテクニカルなギターは強みだと思う。
ギターも凄いんだけど、このサークルにおいて他と差別化する要素として最も決定的なのはドラムですかね。なんとこの手数の多い高速ドラム、打ち込みではなく生で叩いてるみたいなんですよね。これは驚異的ですよ。ドラムが生っていうのはオリジナル同人メタルではほんと希少だと思いますからね。しかも打ち込みと聞き間違えるほどのドラミングだし凄すぎる。まさに本格的なバンドって感じがしますよ。ドラムについては公式サイトに貼ってあるアルプスの少女ハイジを叩いてみたの動画が面白すぎるんで是非とも見て頂きたいです。
(追記:どうやらCDではドラム打ち込みらしいです。生ドラムはライブに期待?)

ボーカルについては、デスボイスは安定感あるんだけどクリーンボーカルはちょっと拙い感じが無きにしもあらずでしょうか。でも個人的にはこういう飾り気のないボーカルのほうが同人音楽感があって好きなんですけどね。でも売れ線を目指すのならゲストで上手い女性ボーカルとか入れればより完璧に近づくのかなぁと思わなくもないですが。まあオリジナル同人音楽の需要に媚びる必要もないとは思うんですけどね。せっかくジャケも硬派なんだし。いや硬派すぎてかなり怖いジャケだから敷居が高い感はありますけどね。

そういや、デモバージョンの段階ではかなりふざけた曲名だったのが、完成版では普通にかっこいい英語タイトルになってますよね。もしあの面白いタイトルのままだったらどうしようかと思ってたけど。さすがに「お○ん○んランド」とかいう曲をラスエフにScrobbleするのは抵抗ありますから…。

MOON RACE「DEMO」

https://twitter.com/moonrace_jp
春M3でガロンダイトのスペースで無料配布されてた新規サークル(バンド?)のデモCDです。別に事前に注目していた訳でもなかったんですが、何気なく聞いてみたらこれが思いの外に面白い感じだったんで紹介しておこうと思います。

今のところ公式サイトは無くてツイッターアカウントしかないようですが、自己紹介の欄に「industrial doom/gothic metal project」って書かれてますね。ジャンル的にはまさにそんな感じで、Black Sabbathや人間椅子を想起させるハードロック的な重厚なリフを主体として、そこにデスボイスが乗っかりバックにはインダストリアル的なデジタルなビートが鳴ってる感じですね。

1曲目がいきなり8分越えの長尺曲で、この時点で只者ではない雰囲気を感じます。いかにもBlack Sabbathって感じの重たいリフなんだけどオジー時代のドロッとした雰囲気じゃなくてHeaven and Hellの頃みたいなドラマチックでメタリックなリフですね。この壮大感がいいですなぁ。途中で転調してアップテンポになるところもBlack Sabbathまんまな感じですがこれもプログレ感あって良い。随所に入る神秘的な雰囲気のシンセも良い演出になってる。そして、6分半あたりから唐突にトランスシンセの鳴り響くダンサブルなノリになって意表を突かれますが、まあ単なる懐古主義にしないためにこういうノリを導入してるんだろうな、ちょっと唐突すぎる気もしますが。
2曲目も7分越えで大作感ありますねえ。これはドゥームメタルって感じではないか…スラッシュ時代のMETALLICAのスローテンポの曲みたいな感じ? AメロとかRAMMSTEINみたいだけど。サビ部分のリフの急き立てるようなリズムがかっこいい。ラスト付近で入るシンセとかキャッチーでピコリーモっぽいな。ピコリーモ度をもうちょっと上げれば人気出そうな気もする?
3曲目はデジタル風味が強くて気怠い感じでメタラー的にはちょっと退屈かもしれない。でも1曲目と2曲目がインパクト十分だから別にいいんですけどね。

そんな感じでなかなか面白い感じのサークル(バンド)だと思います。疾走が無くても構わないというタイプのメロデス好きなリスナーなら楽しめそう。
M3に直接参加してる訳じゃないので今後また参加するのかどうかは分かんないですけど秋に出るようなことがあれば注目したいですね。
そういや、委託元のガロンダイトのスペース、新作がなかったとはいえCDよりも某アイドルアニメのグッズが目立ってたような気も…。もしかして次回作のジャケ絵、女児アイドルアニメ風になってたりして。あのクサメタルサークルのように。…まあジャケは何でもいいや、中身の音楽がオリジナルのメタルならそれで…。

SPARESPINE「楽園の残響(下)」

楽園の残響(下)

恒例のペーパーのほうに岩下タミさん自らが書き記したセルフライナーノーツありますし、わざわざレビュー紛いの文章を書く意味あるのかなぁと思いつつも、まあ自分なりの感想を書いておきたいと思います。

というか毎度のことながら凄い情報量ですよねこのペーパー。字がめちゃくちゃ細かいですもん。しかも岩下さん自らが描いた漫画まで入ってますからね。同人誌も出せそうなくらいイラストも達者でいらっしゃいますし色々凄すぎますよ、マルチクリエイターすぎる。…とか言っておきながら全部読んでな(ry
物語音楽系サークルだと小冊子が付属してたりすることありますけど、あれに匹敵する物と言えなくもない? ストーリー付きの音楽と言えば同人音楽において大きな需要を誇るジャンルなんですけど、しかし需要あるのはあくまでサンホラ系の厨二ファンタジーなストーリーであって、残念ながらこういうスペースオペラ的な世界観はあんまり受けなさそうですが…。まあ需要に沿ってストーリー物にしてる訳でもないだろうし、SPARESPINEが厨二ファンタジーやっても全く合わないと思うので今のままのSF路線でいって欲しいと思いますけども。

ちなみに肝心の音楽のほうも同人音楽的な需要から微妙にズレてる感はあるんですよね…。前作の(上)とかあれだけ完成度の高い内容でメロディもめっちゃキャッチーでしかも実力派の女性ボーカルさん達が歌っていたんだし、普通に人気が出ても不思議じゃないと思うんですが、でもこのSPARESPINEは基本部分がオールドスクールなヘヴィメタルだからやっぱりアニソン系リスナーからは敷居が高い感じあったりするんかなぁ。せっかくこれだけ圧倒的な作り込みをされてる作品なんだからメタラー以外にも聞いて欲しい気はするんですが…。

…いきなり余談的な話題から書き始めてしまいましたが、本題の新作アルバムについて語っていきましょうか。
今回の新作、なんと14曲収録ですよ。しかもインストは2曲だけで、ほとんどの曲はぎっしり展開が詰まった聞き応えある曲ばかりでしかも終盤には7分やら8分の大作が待ち構えてるという、ほんとボリュームありすぎな作品です。これほどの大ボリュームな作品はオリジナル同人メタルじゃ滅多にお目にかかれないんじゃないかなぁ。まさに渾身の1作という形容が似合いそうです。いや上下あるから渾身の2作か。

前作「楽園の残響(上)」では、その更に前のアルバム「燃えるからだとひきかえに」とは打って変わって、キャッチーでコンパクトな楽曲が揃っていて非常に聞きやすい内容だったと思うんですが、今回の(下)ではそのキャッチーさが若干減退していて正統派メタルに戻ってる感ありますかね。そして「燃えるからだ」のような大作主義も復活してます。これは昨年秋の先行シングルを聞いた時点での予想がほぼ当たったかな?
キャッチーさが少し減退したとはいっても、どの曲にも耳に残るメロディがちゃんと備わってますし、そして大作主義が戻ったとはいっても「燃えるからだ」ほどに冗長で聞き疲れを誘発する作りではなく、今回のは曲構成がしっかりしていて展開にメリハリあるからそれほど長く感じなかったりするんですよね。それでいて長尺曲ならではの壮大感はちゃんと演出されてるから素晴らしい。なんせ終盤の長尺曲を一番ヘビロテしてますからね。

しかしまあ、冗長さが全くないという訳ではなく、やっぱり中盤あたりはちょっとダレるかなぁ。さすがに今回は曲数が多いから仕方ないとは思うんですけどね…メロディやアレンジが濃い目な曲も多いですし。あと、前作は曲調がバラエティに富んでいてしかも「歌声は銀河を超えて」や「空を突き抜けて」みたいな鬼キャッチーな曲が強力な聞き所になってたんだけど今回はそこまでキャッチーな曲がないから寂しい感はあるかなぁ。まあ今回はその代わりに終盤の盛り上がりが強烈だから、どっちが良いとも言い切れないんですけどね。聞きやすさなら(上)、大作的なカタルシスを求めるなら(下)って感じか。

さて各曲についてですが、1曲目は定番のイントロ、そして続く2曲目も定番の疾走曲なんですが、セルフライナーに「イントロから続く曲はスピードナンバーでなければならぬ」って書かれてるけど、それにしてはこの曲は表打ちの疾走だからいまいちスピード感がないような…とか言っちゃうのは野暮ですかねw まあ曲の出来は良いので全然問題ないんですけど…。ボーカルはにとりさん、今回が初のゲスト参加みたいですが、今までのSPARESPINEのボーカルってかなり濃い目の歌謡曲系ボイス(?)の方が多かったと思うんですけど、このにとりさんはアニソン系のあっさりした声質でなかなか新鮮味ありますね。同人音楽寄りのボーカルと言えるかな。
3曲目もアップテンポな曲だけどこれイントロのリフ良いですよね。やっぱり岩下さん良いギターフレーズ作るよなぁ。ボーカルのTOHGOさん、中性的でミステリアスな歌声の男性ヴォーカリストって紹介されてたけど、実際に聞いてみたらまじ中性的すぎる…ほんとに男性なのかって思うほど。中性的っていってもV系みたいな感じではなく宝塚系というか?
4曲目は先行シングルに収録されてた曲ですね。スロー曲だけど途中から疾走する展開が最高ですよ。
5曲目もTOHGOさんボーカル。この曲でも女性にしか聞こえないハイトーンボーカルが炸裂です。
6曲目も先行シングルの曲。SPARESPINEの魅力を最大限に感じることが出来るキラーチューンですな。

7曲目はJo’Lさんボーカル。この方はTOHGOさんとは全く別タイプのパワフルなハイトーンボーカルだけどやっぱり上手すぎますよねえ。同人メタルでここまで歌えるハイトーンボーカルってそんなにいないでしょう。ちなみにこの曲、セルフライナーによればどうやら当初は女性ボーカルに歌ってもらう予定だったらしい。でもアグレッシブなパワーメタル系の曲だしJo’Lさんボーカルにして正解だったんじゃないかな。
8曲目はトランス系のシンセが鳴り響くダンサブルな異色曲で、今回の唯一の非メタル楽曲ですかね。前作はけっこう非メタル曲が多かったけど。中盤の気分転換のための曲といった感でしょうか。というか8曲目でようやく折り返し地点って…ボリュームありすぎぃ。
9曲目は再びJo’Lさん。この曲もめっちゃパワフル。でも濃い目の楽曲が多いからこの辺でちょっと聞き疲れる感も否めないかなぁ。
10曲目はバラード系。ドラマチックな曲です。セルフライナーに「ボーカルラインが人間離れした音域」って書かれてるけどほんとサビ高音すぎる。それを歌いこなす556tさん、とんでもねえっす。途中で入るアコースティックギターのパートが好き。

11曲目は再び疾走曲。メタル演歌か…なるほど。確かにしっくり来る表現だ。
12曲目、ここから終盤の長尺曲ゾーンに入りますが、この曲と次の実質的なラスト曲が今作のハイライトでしょうねえ。どちらもめちゃくちゃドラマチックです。ストーリー的にもクライマックスっぽいけど…よく読んでない(小声)。Bメロがめっちゃ盛り上がるんですよね、SPARESPINEはBメロに盛り上がりが来るパターン多い気がする。長いギターソロの途中で転調して明るくなるパートが素晴らしい。
13曲目、イントロからして壮大すぎてラスボス戦って感じですねえ。やっぱり同人メタルのラスト曲はラスボスっぽくないとね(?)。これもBメロ盛り上がるんだよなぁ。でもBメロ1回しか出番ないから勿体ない感。ギターソロはやはりめっちゃ長い。プログレの域に達しそうな曲展開です。上下の2作に渡る壮大なコンセプト作品を締めくくるに相応しい楽曲になってますね。

上下合わせて制作に3年間も費やしたとのことで…やはりこれだけ濃密な作品を作り上げるにはそれくらいかかってしまうんでしょうね…。ほんとお疲れ様でした。
そんな訳で聞き応えありまくりな作品なんですが、非メタラーがいきなりこの大ボリュームな(下)から聞くのは敷居が高いかもしれないので、やっぱり最初に聞くのならキャッチーでコンパクトな(上)をおすすめしておきます。

この「楽園の残響」シリーズをもって一旦アルバム単位での頒布は一段落させて、次からはシングル単位での頒布に戻るんだそうです。まあシングルのほうがリリースペースも安定するだろうし同人音楽的には賢明なのかもしれないですね。

いろいろ雑記


今更ですけどApolloの第二回やるらしいですね。あれだけの大騒ぎになってもまた開催するとは…サークルさん集まるんですかね? サークルさえ集まるんであれば個人的にも期待したいところなんですが。まあさすがにシステム周りは今度こそ万全にしてあるでしょうし…。
というか、秋M3と冬コミの合間って開催時期としてはやっぱり微妙だよなぁ、イベント詰まりすぎ。どうせなら冬コミと春M3の空白期間にやって欲しいんだけども。


少女病のメジャー2ndアルバムが夏に来るらしい? 少女病は同人のアルバム何枚か聞いてみてあんまりハマれなかったんだけどメジャーの残響レギオンはけっこう聞いてたから次のは一応チェックしておくべきなのかなぁ。でも残響レギオンも世界観がちょっとね…。メロディもサンホラに比べたら…。まあ同人音楽リスナー的な需要は圧倒的に少女病なんでしょうけども。


https://soundcloud.com/forever-and-ever-1
元Kattriaのコンポーザーさんが所属する新バンドが始動するらしいですよ。サウンドクラウドでフル公開されてます。Kattriaみたいなメロスピ系…ではなくV系っぽい雰囲気のロックバンドですね。でも所々にKattriaの1stに近いフレーズが聞けるかも。男性ボーカルなんで必ずしもKattria好きだったリスナー向けではないかもしれないですがV系が好きなリスナーはチェックしてみてはいかがでしょうか。


ちなみに春M3の購入CDの開封率はどの程度かというと…もちろんまだ半分もいってません。いつも通りに楽しみは温存しております。でも特に注目してたサークルはほぼ開封し終えた感じなんですが今回はやはり素晴らしい作品が多く、充実感は今まで経験したM3でも一二を争うレベルでしょうね。
一番ヘビロテしてる作品? 当然(^O^)ですよ。やはりともろうさんのボーカルとアレンジセンス最強すぎます。スルメ作品なんで最低でも10回以上は聞くことを強くおすすめしておきます。
SPARESPINE新作も安定感ありますねえ、ボリュームも半端ないですし聞き応えありすぎ。どのタイミングで記事書こうかな…悶絶メタルさんのレビューのほうが早いかも。

黄昏の旅団「Give courage and hope to you !!」

http://tasogare-no.jimdo.com/
今回の新曲ってコンピの収録曲だった訳ですけど…なんか当日スペースにコンピCD置いてなかった気がするんですが。自分が見落としてただけ? もしかしてコンピの主催サークルのスペースに置いてあったのかもしれないですが、そっちのサークルの配置とかチェックしてなかったんでいちいち探すのも面倒くさいし結局コンピは入手しないまま帰ってきてしまいました…。
いや、だって既にサウンドクラウドにフルでアップされてた訳ですし、黄昏の旅団の新曲以外に興味ないから大量の収録曲の入ったコンピいちいち聞くのも煩わしいですしね…。
という事で、今回の感想記事はCDの音源ではなくサウンドクラウドの音源についての記事となっていますのでご了承ください。

今回の新曲、ついに疾走曲が来ましたよ。最初におじゅんさんの歌声を聞いた時以来ずっと、この小野正利的なハイトーンボーカルで疾走メタル曲も聞いてみたいなぁと思ってた訳ですが、ようやくですね。長かったですよ。
何故ずっと疾走曲やらなかったんでしょうね。色々事情があったんだと想像しますが、疾走曲やらないというポリシーがあったのか、それとも演奏上の問題(ドラム?)があったのか、分からないですけどとにかくやってくれたんだから良しとしましょう。

黄昏の旅団は個人的にはシンフォニックロック、メロハー路線の1stが一番好きだった訳ですが、その後の2ndでは民謡寄りになったり、次の秋の無料配布ではプログレメタル的な展開を大胆に導入したり、かと思えばApolloの新曲ではエレクトロニカになってたりと、とにかく1つの音楽性に捕らわれず様々なジャンルに意欲的に挑戦し続けてきたサークルである訳ですが、しかし、おじゅんさん(今はJunseiという表記に変わっていますが)の声質のポテンシャルと同人メタルシーンの需要を鑑みるに、やっぱり一度は分かりやすい疾走メタルやって欲しいなと思ってたんですよね。そしてついにそれが実現したので嬉しく感じております。
もちろん、プログレメタル路線も良かったんですけど、でも言い方はちょっと悪いですけど一度はメタラー諸氏に媚びたことやって欲しかったというか、それでどういう評価をされるか見てみたかったというかですね。だってクサメタラー系リスナーって疾走曲がないとそれだけで興味失いそうだし…。偏見かもしれないですが。
例えば同人クサメタルで最も高い人気を誇るUnlucky Morpheusとか、オリジナルやるにあたって全曲疾走させてるじゃないですか。さすがクサメタラーの需要を心得てるというか、「途中で飽きないようにアルバムにバラエティ感を持たせる」とかそんな配慮いらない訳ですよね。中途半端にミドルテンポの曲とか入れたらクサメタル的には捨て曲認定されそうですし。やはりドラフォ的な精神ですよね(?)

話が逸れました…。
そんな訳でこの「Give courage and hope to you !!」、満を持しての疾走曲なのですが、今までずっと疾走を封印(?)していたということもあり、もしかしたらいざ疾走展開やったら違和感とか出てしまうのかな?とか思いきや、そんな事は全くなかった。むしろめちゃくちゃしっくり来る。何で今まで疾走曲やらなかったのって疑問がボコボコ沸き上がってくるくらいには疾走展開がハマっています。
そして、もちろんただ疾走してるだけではなく最高にメロディアスでドラマチック。やはりこのメロディセンスとアレンジセンスの安定感は只者じゃない。それに伴いおじゅんさんのボーカルも過去最高級の力強さを発揮していますね。間奏にもいちいちクサくて熱いフレーズ挟んでくる感じなんですが、やはり一番盛り上がるのはラスト近辺のギターソロかなぁ、ここの高揚感は半端ない。疾走してるから良いというのではなくやはり曲の出来がめちゃくちゃ良いんですよねえ。
これはGalneryus好きなリスナーにも是非聞いて頂きたいですよ。

こんな素晴らしい新曲を聞かせて頂いたからにはやはり次回作もメタル系の楽曲で固めた作品を期待したくなりますよね。もしこれで次回作が非メタル系だったら肩透かし感あるかも…。いや、個人的にはそこまで疾走にこだわりがある訳じゃないんですけど、でもやっぱり一度は黄昏の旅団流のガチなメタル作品を聞きたいじゃないですか。
余談ですが、これだけクサい新曲が公開されたんだから同人メタラー諸氏もきっと反応してるだろうなと思ってツイッター検索してみたんですが、相変わらず.hackの方の黄昏の旅団ばっかりヒットしますねえ…。まあサークル名の元ネタなんだろうから当然なんだろうけど。ちなみに旅団って軍隊用語で陸軍編成上の単位のひとつ…なんだそうで。幻影旅団を旅をしてる団体だと思ってた人間は自分だけじゃないはず。え、自分だけ? ああそうですか…。

ぱっちりひつじ「ドSピエロのボブ」

ドSピエロのボブ

という訳で今回の春M3で事前の期待度ナンバーワンだったぱっちりひつじ新譜でございます。なんせ試聴ヘビロテしまくってましたからね。もちろん実際CD聞いてみてその期待感に見事に応える充実の内容であったこともご報告しておきます。

今回の新譜って入門用にも最適な内容だと思うんですよね。過去最高級のキャッチーさとテクニカルな展開を合わせ持ち現時点でぱっちりひつじのベストチューンと言っても過言ではないほどに魅力的な1曲目、同人音楽の需要に寄せてあり聞きやすい印象のある3曲目、そして過去最高級のアバンギャルドさを持ち1曲目とは対称的なインパクトを放つ4曲目、どれもぱっちりひつじの個性と魅力を感じ取るのに最適な楽曲が揃ってますからね。そしてマキシシングルということもあってお値段もお手頃ですから(アルバムの方は1500円で同人音楽の相場ではちょっとだけ高い感じありますしね…まあ10曲がっつり入った聞き応えありまくりのフルアルバムですし全く割高とは思わないですが)
前作「ぽぷぺぴぱ」もデスメタル曲あったりでバラエティ豊かな内容だったんですが、タイトル曲が童謡に傾いた曲調だったので万人向けではないかもしれないしやっぱり今回の新譜のほうがバランス良いと言えるかな。
にも関わらず、今回は買ってる人がいまいち少なめな印象があって少し残念なんですけどね。秋M3の時は旧譜完売してたみたいだし割と新規リスナー開拓に成功してた感じなんだけどなぁ…。まあ今回も自分が把握してないところでしっかり新規リスナー増えてたのかもしれないですが。
まあ何度も書いてますけどこのサークル(バンド)はプログレマニアからも認められてる程の高度な音楽性を有してるバンドですからね。悶絶メタルさんのレビューを待つまでもなくマニアからは既に知名度あった訳で、うちのブログでしか評価してないとかいうマイナーサークルって訳じゃないんですよ。だから安心して買ってください(?)

もちろん、悶絶メタルさんのレビューが来たことによってこのバンドがメタラーの鑑賞にも堪えうる音楽性だということが立証された訳ですけどね、童謡っぽい雰囲気で判断して買ってないメタラーがいたらやっぱり勿体ないなぁ。いや、でも童謡っぽい感じが好きじゃなかったらこのバンドの音楽性を100パーセント味わうのは難しいので、まあ無理にオススメするつもりはないですが。でも試聴に入ってない曲でデスメタル的な曲もいくつかあったりするので興味あったら是非聞いて欲しいという感じですよ。

あ、言うまでもなくプログレ好きのリスナーには問答無用でオススメしたいのですが、特にA.C.Tが好きなリスナーには聞いて頂きたい。キャッチーな歌メロとテクニカルなフレーズのコンビネーションがA.C.Tを想起させるのは勿論なんですが、今回の新譜の1曲目はサーカスのピエロを題材にした曲ということもあって、A.C.Tの最新作Circus Pandemoniumに通ずる雰囲気もあると思うんですよ。というか逆にぱっちりひつじが気に入ったリスナーには是非A.C.Tを聞いて欲しいとも思いますね。

で、メタラーでもプログレッシャーでもない一般同人音楽リスナーの方々についても、童謡系が好きなら高確率で楽しめるのではないかと思います。Mamyukkaとか好きならいけるんじゃないかなぁ。
あと、型にハマらない変わり種の音楽を聞きたい人にはおすすめです。同人音楽シーンって良くも悪くも型にハマっていて保守的な印象があると思いますが、たまにはこういう他と違うことやってる異端なサークルに手を出してみるのも良いんじゃないですかね?

…未聴のリスナーへのオススメの文章ばかりで埋まってしまいましたが、そろそろ今回の新作についての感想に移りましょうか。
まず1曲目のタイトル曲「ドSピエロのボブ」、これは次回作のアルバムからの先行曲ということですが、前述の通り、非常に高い完成度でぱっちりひつじ史上でも最高の出来栄えなんじゃないでしょうか。ロック的で即効性の高いアップテンポなリズムにお馴染みのキャッチーでノスタルジックな童謡メロ、そしてその合間を縫うようにうねるプログレッシブなシンセのフレーズ。こりゃA.C.T的なプログレポップが好きな者にはたまりませんなぁ。
そして1分20秒あたりから入る間奏がまた良いんですよねえ。それまでのファンタジックな雰囲気と打って変わってフュージョン系のお洒落なフレーズが展開されて意外性は抜群です。このエフェクトかかったベースの音が最高。そしてギターソロに移るんですがスタイリッシュでV系っぽい雰囲気ですねえ。この辺りまでは既に公開されてるショートPVで聞けるので是非どうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=PLXZIa7nW-E

2曲目の「にくきゅうとかいてレイコとよむ」、これは7秒しかありません。曲と呼んでいいのかどうか…。曲名も意味不明すぎますが、ブックレットのイラストがやたら凝ってるのが面白い。
3曲目「あこがれのル・ソホラ」、これは割と同人音楽寄りの作風ですね。ミュージカル系の物語音楽サークルにありそうな曲調というか。とはいえアレンジには捻りが効いてるし、やっぱりぱっちりひつじらしい曲だなと。何気にハードロック的な風味も強くて、特にラスト近辺でオネエっぽい魔女が絶叫するカオスなパートで鳴ってるリフとかハードロック感ありますねえ。

ラスト4曲目「ほんじつのニュース」、これが問題作なんですよねえ。なんと15分もある長尺曲なんですが、サンホラのInterview with Noelみたいにぎっしり曲展開が詰まってる訳じゃなくて、大半がアバンギャルドで不気味な即興演奏で埋まっているという実験的すぎる曲になってます。これはさすがに整合性が求められるアルバムには収録できないでしょうねえ…シングル向きな曲でしょう。
このKing Crimsonのアバンギャルド系の曲をリスペクトしたような曲、まあプログレらしいと言えばそうなんですが、面白いとは思うけど音楽として聞くのはきついかなぁ…展開もメロディもほとんどない支離滅裂な音がずっと続くんで。でも、これをキングクリムゾンとかピンクフロイドはジョジョでしか知らないというタイプのリスナーが聞いたらどういう反応するのかにはちょっと興味ありますよ。なんじゃこれキモいって思うんじゃないかなぁ、まあ自分もそう思いますが…。
しかしこの曲、4分あたりまではセリフ多めとはいえ割とまともな曲なんですよね、脱力系の気怠い歌メロとヘヴィでハードロック的な演奏が気に入ってます。歌パートに限ればかなり中毒性ある曲だと思いますね。これ、ここまでアバンギャルドにせずにもうちょっと展開がしっかりしてたらもっと良い曲になったんじゃないかなぁと思わなくもないんですが…まあ実験的なコンセプトなんだからこれはこれで良いのか。筋金入りのプログレマニアならアバンギャルドパートも楽しめる…のかもしれない。

という訳で、ラストの曲だけは敷居が高いかもしれないですが、それ以外は非常に完成度の高い作品になってると思います。「ぽぷぺぴぱ」よりは確実に満足度高いですね。これは次回作のアルバムへの期待は高まりますよ。1stアルバムも名作だったけどあれを越える作品になってたらほんと凄いことになりそう。

なんだかなぁ…

とっくに皆さんご存知でしょうけど、春M3で頒布された某コンピレーション作品で盗作疑惑があったとかで騒ぎになってたみたいですね…。自分は悶絶メタルさんの記事で知ったんですけど、悶絶メタルさんの耳にまで入るくらいだから同人音楽界隈では相当に話題になってたのかな。なんというか…アレですよね…。
まあ自分はそのCD買ってないし詳しい事情もよく知らないというか知りたいとも思わないので細かいことに言及するつもりはないですけど、なんだかなぁって感じですね…。音楽が素晴らしいということで話題になるのなら大いに歓迎すべきなんだけど、こういうスキャンダラスな件で話題になるとか残念ですよ…。
個人的に思うところは色々とあるんですけど、事情もよく知らないのに語るのはよろしくないと思うんで自重しときます。
そもそも自分の買ってないCDの話題なんだからスルーしても良かったんだけどなんとなく触れてしまいました。この件についてのコメント等はご遠慮ください。話を続ける気はないので。


…気を取り直して今後の更新予定について。
体調不良でブログ更新が止まってしまってたせいで少し予定が狂ってしまった感ありますが、サンホラ新譜の感想の続きも書きたいところなんですよね…。でもサンホラに傾いていたテンションを同人音楽に引き戻すのが大変だったのと同様に、今度は同人音楽からサンホラに切り替えるのも難しかったりする。
(でもまあ、サンホラに関してはローランの人達が毎日考察を交えて語り続けてるからそれ眺めてれば世界観に常に浸かってる感覚なんですけどね)
とりあえず、注目作の感想を一通り書き終えたらサンホラの続きを書こうか。でも今回は注目作がかなり多いから…。ぱっちりひつじ、SPARESPINE、Satanic a la mode(lutaphampha)、黄昏の旅団、GLUE WAVES、Ephebophilia、SilencePhobia、この辺までは全て注目作ですかね。まだまだ時間かかりそうですよ。それとOctaviagraceの感想も書くつもりだし…。そういやOctaviagraceってM3のRoman so Wordsのスペースでも売ってたんですかね?

http://embra.dou-jin.com/
あ、それとこのサークルがプログレだという情報を見かけたのですがまじなんでしょうか。実はチェックしてなかったんですよね…不覚。どなたか聞いた方いらっしゃいますかね。Devil Dollって聞いたことないんだけどそれの影響受けてるとかやばそうな感じですよね。
というかこのサークルさん戦利品画像を上げてらっしゃるけどぱっちりひつじ無いような…(小声)

http://scrambledsoulcircus.net/
元LIGHT BRINGERのKazuさんとSeiyaさんの新バンドScrambled Soul Circus、どうやら自家通販限定の販売らしいですね…面倒くせえ…。普通にAmazonとかで売ってくれないのか…。ショップ委託がダメならばコミケとかで売ってくれないかなぁ、無理か…。
音のほうはArt Of Gradationまんまって感じですが、ボーカルのHarukaさんはTears of Tragedyではぴったり合ってると思うんだけどこういう明るい系の曲調だとなんか違和感が…。あとドラマーの人のルックスが…ちょっとびっくりしますよね。

Tears Fall Spills「Disturbance of Sensation」

Disturbance of Sensation

イベント前には「もはやhyahyaoさんの曲だけが突出してる感じではなくなってる」とか書いてたんですけど、いざ蓋を開けてみれば結局hyahyaoさんの曲ばっかりリピートしてるという…。やっぱり自分的にはhyahyaoサウンドが聞きたくてTears Fall Spills買ってるという部分が大きいので仕方ないのですが…。
あと75さんの曲ですね、相変わらずキャッチーで素晴らしい。この方の曲だけ女性ボーカルだから目立ってるってのはあるんですが、それを差し引いてもこれは非常に魅力的な曲ですよ。

ということで依然としてこの2人のコンポーザーさんの曲が群を抜いてると言わざるを得ないんですが、しかし、もちろん他のコンポーザーさんの曲のクオリティも前作より着実にレベルアップしてるのは確かですね。前作では前述の2コンポーザーさんの曲ばかり聞いてた感じなんですが、今回は全曲を通して再生することが増えてますから、やはりこれは大きな変化だと思いますよ。コンポーザーがバラバラとはいえコンピレーション的な寄せ集め感は薄くなってると感じます。

さて各収録曲についてですが、まず今回のhyahyaoさん枠は1曲目のイントロと2曲目、6曲目ですね。1曲目のイントロは短いので実質的には2曲でしょうか。
今回の新曲2曲は共に前作に比べて更に洗練さを増していて、もはや完全にhyahyaoサウンドが確立された感ありますね。ただ、サウンドの洗練具合と引き換えに歌メロのキャッチーさが若干減退した感もあるんだけどまあそれでも十分にキャッチーなので問題なしでしょうか。
あと今回は2曲ともhyahyaoさん自らがボーカルをとっていて、1stが好きな者としてはそこも嬉しいポイントでしょうか。必ずしも上手いって訳じゃないんだけどこの飾り気のない自然体のボーカルが良いんですよねえ。でも、前作で歌ってた外人みたいな上手すぎる女性ボーカルさんも捨てがたいというか、やっぱりあのボーカルに比べたら楽曲のインパクトというかキラー度が少し落ちてる感は否めないかな。あの女性ボーカルさんにまた参加して欲しい気がするけど難しいのかなぁ。
2曲目「You Died!!」、これはDjent度は控え目ですが、hyahyaoさんお得意のシャキシャキしたリズムが心地良い1曲になってますね。DJのサンプリング音とギターリフの絡みが秀逸。やっぱりこの軽快なシンコペーション多用のリズムはV系っぽい感じするかな、リズム部分だけ影響受けてる感あるかも。ニコ動にアップされてた曲もV系っぽい感じだったし。
6曲目「Absence of Light」、こちらはより意識的にDjent系のサウンドやってる感ありますね。でもDjent特有の無機質感はなくて、あくまで軽快で聞きやすいサウンドに仕上げてあるのがさすがという感じです、これぞhyahyaoサウンド。やはり改めてこの独特なグルーヴ感がツボすぎると再確認いたしました。

そして75さんの曲は8曲目ですが、前作まではこの方の曲ってキャッチーさでは文句なしの出来栄えなんだけどちょっと曲調が明るすぎて全体からは浮いてるかなって感じだったんですが、今回はポストハードコア要素が大胆に導入されていて全体の流れにもしっかりハマってるし非の打ち所がないですね。まあ1曲だけ女性ボーカルだから浮いてるってのはあるんだけど…むしろ他にも女性ボーカル曲を何曲か入れてバランスとった方が良いような気もする。
この曲の一番の聞き所はやっぱりCメロですかね、サビメロもキャッチーで素晴らしいんですが、このCメロでの高音パートの盛り上がり方が最高なんですよね、ちょっと高音すぎてボーカルさん苦しそうですがそこは仕方ないか。
こういう感じの女性ボーカルのキャッチーなポストハードコア系の曲で固めたCD出したら売れるだろうなぁとか思ってしまう程の出来だし、それなりに知名度ある東方メタル系サークルにも比肩し得る音楽性なんじゃないでしょうか。少なくとも75さんの曲が同人音楽的に最も需要のある音であることは疑いようがないでしょう。あんまり売れ線とか気にしすぎるのはよろしくない気がしますが、それでもコンピレーション的な作品のみの収録というのはちょっと勿体ない気がする。

まあそんな感じでhyahyaoさんと75さんばかりに注目しがちですが、もちろん他のコンポーザーさんの曲もしっかり聞き所はあります。
3曲目のTack-Yaさんは新規に参加のコンポーザーさんかな?トランス要素のあるメタルコアって感じで、特に突出した個性は今のところ感じられないですがクオリティ自体は普通に高いと思います。
4曲目のピュア嶋さんは前作にも参加してたかな、今回の曲はEDM要素の入ったチャラめなミクスチャーって感じですがノリ良いし前作の曲より全然良いと思う。
5曲目のさもとらけのにけさん、この方は9曲目も担当してて、どちらもインストなんですがこれがなかなか良い感じなんですよね。アレンジも曲構成もしっかりしていてメロディも耳に残るし、インストでありながらも存在感あります。今後も要注目なコンポーザーさんなのではないでしょうか。
7曲目のraftさん、これまた個性的な感じですよねえ。ポストハードコア的な音作りもそれなりに入ってるとは思うんですが、ボーカルの歌い方がかなり独特なので歌謡曲っぽい雰囲気が強くなってる感じです。ギターよりもストリングスやピアノのほうが目立ってますし。でも曲自体は良く出来てると思うし普通に気に入ってる曲ですね。

ということで、各コンポーザーさんの楽曲の差も狭まってきており、全体的なクオリティは確実に上がってるのでこれは次回作は更に期待せざるを得ないですよね。というかそろそろhyahyaoさんや75さんのソロ作品も聞いてみたい気するけどまだ難しいのかな。もちろん沢山の収録曲が聞けるコンピレーションスタイルも捨てがたいんですけども。

Roman so Words「M3-2015春限定シングル」

M3 2015春限定シングル

今回の新曲、そもそも曲名が不明なんですよね…。今回の限定シングルは夏頒布予定の新作アルバムの先行版ということで、曲名はそれまで秘密なんだとか…。仕方ないから「トラック1」のまま再生しております。
今回のM3は期待の新譜が盛り沢山だというのに、なぜ曲名すら不明なCDを優先して取り扱うのかと言えば、それだけ事前の期待が高かったからに他ならないです(一番の期待作はぱっちりひつじだけど…それはもう少しお待ちを)

何度も書いてますけど、前作にあたるマキシシングル「Es [another]」がめちゃくちゃ素晴らしい内容だったんですよね。ぶっちゃけ、Es [another]以前のRoman so Wordsは、人気があるのは頷けるけど個人的にはそこまでハマれないかなぁって程度の存在だったんです。
しかしEs [another]で遂に「化けた」という印象を受けましたね。とにかく1曲目と3曲目が凄まじい(2曲目はほとんど聞いてないです…すみません)
1曲目「if -another end of Em-」は一聴すると普通のアニソン系ロックといった感じで派手さはないように感じるかもしれないですが、メロディが超キャッチーで随所にテクニカルで起伏に富んだドラマチックすぎる展開が仕込まれてるという、LIGHT BRINGERあたりを思わせるようなテクニカルポップでまさに超ツボでした(LIGHT BRINGERのhibikiさんもゲスト参加してますしね)。
そして3曲目「Aria -another ver-」、これが超絶キラーチューンなんですよねえ。これは以前のアルバムに収録されていた曲のアレンジバージョンなんですが、オリジナルバージョンとは完全に別物の超クサクサ疾走メタルになってます。はっきり言ってこれは自分が今まで聞いた同人メタルでも最高峰の楽曲ですし、本家MinstreliXをも凌駕するキラーチューンでしょう。凄すぎる。極端な話、Roman so Wordsはこの曲だけ聞けばいいんじゃね?とか思ってしまうくらい。いやそれは極端すぎますけどね…。
そもそも日本のクサメタル最強の呼び声も高いMinstreliXの元メンバーが立ち上げたサークルなんですから、楽曲クオリティや演奏クオリティは元から高品質だった訳ですが、このEs [another]の注目すべきポイントはやはりボーカルの強化ですね。このサークルの唯一の弱点だった(…と言うとちょっと角が立ちますけど)、強力な演奏パートに比べたら見劣りすると言わざるを得なかったボーカルパートが、この作品では明らかに安定感を増しているんですよね。それが期待感を膨らませるに至った重要な点です。

まあそんな感じでEs [another]が素晴らしすぎたので、こんなのを聞かされて次回作に期待するなって言う方が無理な話ですよね。今回の春M3の限定シングル、たった1曲だけの収録とはいえ否が応にも期待が高まっていた訳です。
しかし、イベント前にちょっと気になる情報が投下されてたんですよね。「今回の新曲は今までのRoman so Wordsに全くなかったタイプの楽曲です。メロスピ系は期待しないで」というYuiさんのお言葉。え?どういうこと? メロスピじゃないってことはメタルコア?ブラックメタル? いやいやそもそもメタルじゃないのかもしれない。ポップス系…の曲なら今までもあったよなぁ。うーん何だろう。まあ聞いてみりゃ分かることだし考えても仕方ないか。

そんな訳で、M3から帰宅後に早速リッピングして聞いてみました。曲名は分かんないからトラック1のままで。
まずイントロ、幻想的で浮遊感のあるシンセによる導入。そしてオペラティックな女性ボーカルによるコーラス。この時点で「あ、確かに今までない曲だな」って感じましたけど、このままアンビエントっぽい曲調になるのか?それとも途中からバンドサウンド入るのか?まだまだ分からない。己稀さんのボーカルが入り、いよいよ曲が本格的に始まったなと感じます。
そして、1分が過ぎた頃に鳴り始めるアップテンポな四つ打ちデジタルビート。ここで悟ります。あ、ああそういうことかぁ…。もうこの時点でメタラー的に絶望するのは致し方ないことでしょう。なるほどね…四つ打ち系ね…確かに今までになかった曲だ…。はぁ…。
四つ打ちが入った時点で脱力してしまってあんまり聞く気力がなくなってしまったんですけども、でもよく聞けば随所に入るシンセのクサいフレーズとかRoman so Wordsそのものですし、これデジタルビートの代わりにバンドサウンド入れれば普通にいつものRoman so Words流メロスピになりますよね? そしてサビメロとかめっちゃ良いメロディだし己稀さんのボーカルの安定感もEs [another]で得たものを確実に自らの物にしているなと感じたので、やはり前作で感じた「化けた」という印象は間違いじゃなかったんだなと再確認しました。

次のアルバムの収録曲、この曲だけが異色の曲調であって、他の曲はEs [another]を継承する内容であって欲しいなと願わざるを得ないんですが、でも必ずしもその保証はないかな…。
というのは、そもそもRoman so Wordsのファン層の大半って女性ボーカルアニソン系が好きな層だと思いますし、その層にとってはバックの演奏がメタルだろうか四つ打ちだろうがあんまり大差はないでしょうからね。うちらメタラーにとってはそれは死活問題なんですけどね…。
Roman so Wordsがメタラーを切り捨てた、とかそういう事ではないと思うんですが、でも現状でメタラーに媚び売ってもあんまり見返りはないのかもしれないな。悶絶メタルさんとかもはや同人メタルに見切りを付け始めてる感ありますし、そもそも本質的にオタクイベントであるM3やコミケにおいて硬派なメタラーを意識した作風で売ることの意味が薄れてきているのかもしれないですからね。

とはいえ、まだ本編であるアルバム聞いてない訳ですから、色々ごちゃごちゃ考えたところで全くの無駄ですよね。早く新作アルバム聞きたいですよ。夏頒布…と思わせといて延期というパターンも大いに有り得ると思いますが、完成度を高めるための延期だったらいくらでも待ちますとも。
というか欲を言えば、延期しても構わないから今回の新曲のメタルバージョンを是非聞きたいところですよねえ…この曲せっかく良いメロディですし、こんな淡々としたアレンジでは勿体ない(このアレンジ気に入ってる方がいたら申し訳ないですが)。今回のは限定バージョンってことで、本編に入れるのはバンドサウンドのバージョンだったら良いなぁ…。可能性は低いかもしれないけど。

(^0^)「flavor has no taste vol​.​1 (demo)」

flavor has no taste vol​1

とにかくですね、ともろうさんの歌声が素晴らしすぎるんですよ…。ほんと今回の新作の感想はそれに尽きます。
うちがどんだけともろうさんの歌声好きかというとですね、同人メタルで一番好きとかそんな生半可なレベルじゃないですからね、メジャーの音楽もひっくるめて上位に入るってくらいには好きですからね(大事なことなので二度)

改めて言うまでもないくらい当然のことかもしれないですが、やはり音楽において歌声の魅力というのは特別なものだと思います。
楽器の演奏技術ならば練習を重ねれば上達していくだろうし、DTMの音作りの技術ならば尚の事ですよね。メロディやアレンジのセンスだって経験によって鍛えあげることは可能でしょう。でも、ボーカルだけは生まれついての部分が非常に大きいと思うんです。もちろん訓練で歌唱力を向上させることは出来るでしょうけどやはり楽器類に比べたら限界があるでしょうし…。
それに加え、楽器類とは違って人間の体から直接音を出すのがボーカルですから、殊更に人の心に訴えかける特別な力が備わっていることも確かでしょう。だから、同人やメジャーを問わず、音楽アーティストにとって固定の優秀なボーカリストを確保していることは非常に大きなアドバンテージだと思う訳ですね。
(この考えでいくとインストバンドがボーカル入りバンドより格下ってことになってしまいそうですがそういうこと言いたい訳ではないんですよね…まあいちいち言及するまでもないですが)

ごちゃごちゃ書きましたが要するにですね、今回の(^O^)の新作、ボーカル曲は1曲だけかなと思ってたら2曲あったので凄く嬉しかったと、ざっくりまとめるとつまりそういう話です(?)
自分はもともとハイトーンボーカル好きなメタラーで、メロスピ系のハイトーンボーカルとか大好物だった訳ですけど、邦楽メタル系でここまでツボるハイトーンボーカルって滅多にない感じですよ…。ただのスクリーモ系ハイトーンボーカルという訳でもなく、邦楽ロック的なキャッチーさも心得てる感じだし、それにプログレ時代のゲディ・リーっぽい(こじつけ臭いですが)雰囲気もあって何もかもツボって感じなんですよ。
勿論、ともろうさんの作り上げるインスト曲も素晴らしいですし、プログレ好きとしてはそのDjent的、カオティックコア的な独特のアレンジセンスに強く惹かれているというのもあるんですけど、でもやっぱりこの音楽の「オンリーワン」な魅力に最も貢献しているのはボーカルパートだなと、改めて再認識したという感じです。極端な話、ともろうさん歌ってるんだっだらDjentじゃなくても、何の変哲もない邦楽ロックでもエモコアでもヒップホップでもメロスピでも何でもいいやって思えるくらい。…いやヒップホップとメロスピはさすがに無いなとは思いますが…。

そして、ただ歌声が素晴らしいというだけではなく、もちろん歌メロ自体が非常に魅力的であります。今回の1曲目の「muted」とか、もともとインスト曲にするつもりだった物に後から歌メロを無理矢理くっつけたんじゃないかとすら思える不安定感あるんですけど、それでも歌メロがめちゃくちゃ魅力あるんですよ。これは類まれなる歌声の説得力があるからこそ成し得る技だと思うんですが、これがともろうマジック(誰にも通じない造語)かぁ…。
今回は全部のボーカルパートにボカロみたいなエフェクトかかってて不明瞭な感じになってるのにそれでも声の説得力は健在な訳ですから、やっぱり凄いですよね。というか、何で一部だけじゃなくて全ボーカルにエフェクトかかってるんだろうって疑問だったけど、あれかな、やっぱりコンプレックス的なものなのかな…。いや、確かに前作でちょっと音を外してる部分もあったけど、あんなの愛嬌のうちでしょ。もっと致命的に外してるボーカルだって他にいくらでも(ry
…まあともかく、エフェクト介さない自然な声が聞けないのはちょっと残念なので、次回作ではエフェクトは一部に留めて欲しいかなと思ったり。

2曲目「wet」も素晴らしい。Djent歌謡ロックとでもいうべきか(?)、ともろう節が存分に堪能できる超キャッチーで切なさをそそるような美しい歌メロ。たまらんです。歌詞も前作とはちょっと雰囲気の違う青春っぽい感じ?が味わい深いんですよ(前作はけっこう生々しい歌詞ありましたからねえ)。歌メロだけでいうなら前作のキラーチューンに匹敵するくらい気に入ってます。まさに心に訴えかけてくるメロディですよ。

そんな訳で、歌メロに関しては最高なんですが、インスト部分はというと…圧倒的な完成度だった前作「てぐせ壱」に比べたら未完成だと言わざるを得ないか。
「てぐせ壱」って一般的なリスナーが聞いたらノイズが酷くて聞くに堪えないってレベルなのかもしれないですが、でもはっきり言ってノイズ以外では非の打ち所のない完璧な作品だったと思ってるんですよね。普通、同人音楽サークルの1作目って荒削りなことがほとんどだし、アレンジ面やサウンド面でも発展途上で「光るものはあるけど、これからのクオリティアップに期待」みたいな作品であることが一般的だと思うのですが、この「てぐせ壱」に関しては特殊で、サウンド面を除けばどの要素も完璧な出来でオリジナリティも十分、1st作品にして早くも「ともろう流」のサウンドが完成の域に達してしまっていたという稀有な作品だと思うんです。これ以上の発展が見込めないってくらいのレベルで。

それほどの作品と比較したら今回の新作が見劣りするのは仕方がない。というか、ほら見てください、今回の新作タイトルに(demo)って書いてあるじゃないですか。そもそもまだ完成品じゃないんですよ。つまり前作と比較する段階までまだ来てない訳ですね。
なんせdemoですから、当然ながら所々でグダグダになってる部分とか冗長になってる部分とか残ってる訳ですけど、それでも随所でハッとさせられるような鋭いアレンジや心を鷲づかみにするような美メロが潜んでることについてはさすがとしか言いようがないです。
てぐせ壱で一旦完成してしまった音楽性を、更に発展させるにあたって一度リセットをかけた、その後に試行錯誤を積み重ねた結果が詰まっているのが今回の新作だと捉えることも可能かもしれません。てぐせ壱と違って発展途上が故の魅力があると言えるかも。

次回の新作は1年後か、はたまた秋M3なのか。シングルなのかアルバムなのか。まだ全くの不明ですけど期待するしかありませんね。「てぐせ弐」とLost my Proustの復活まではこのブログなんとか継続させたいところです…(使命感)
というか次はちゃんとジャケが付いてるといいなぁ。いや個人的にはジャケとか無くても構わないと思ってるけど…やっぱりジャケないと多くのリスナーに興味持ってもらえないだろうし…。

Release hallucination「Nightmare Outbreak」

Nightmare Outbreak

リリハル待望の1stアルバムが遂に来ました! 無料配布を除けば「Ariadne」から1年半ぶりの新作ですからね、しかもRelease hallucination名義としては満を持しての1stアルバムだし、まさにファンにとっては待ちに待った作品と言うべきでしょう。

もちろん個人的にも期待の作品であったことには間違いないのですが、期待と同時に不安が大きかった作品であることも述べておかねばならないでしょう。
というのは、イベント直前になっても未完成のままで、かなりギリギリの作業で制作されていたということが繰り返し公式からアナウンスされていたからです。
何故そこまでギリギリの修羅場を繰り広げてまで今回のM3に無理矢理に新作を間に合わせようとしているのか、その辺に色々と釈然としないものを感じていて、それが「不安」に繋がっていた訳です。

このRelease hallucination、一般的にも寡作なサークルっていうイメージなんじゃないかと思うんですが、なんせイベント参加していても新作のないことのほうが多かったですからね。いや、新作がないことが悪い訳じゃなくて、むしろイベント毎にバンバン新作を連発して新鮮味を失う(いわゆるマンネリ)よりかは1作1作をしっかり作りこんでいくスタイルの方が好感を持てると思ってたくらいなんですが、とはいえ、さすがに新作のない期間が長かったから、サークルのメンバーお二方にも焦りのような物が生じていたのかもしれません。それは仕方ないことでしょう。
リスナー側としても、もちろん新作を早く聞きたいという気持ちは大きいけれども、しかしそれと同時に、せっかくここまで長く待ったのだから妥協のない完璧な作品を出して欲しいという気持ちがありました。他のリスナーさんのことは分からないけど、少なくとも自分はそう感じていました。
だから、イベント直前になってサークルの公式アカウントが発し始めた焦りすぎな言葉から大きな不安を感じざるを得なかったんですよね。なぜそこまで焦るのか、次の秋M3じゃダメなんだろうか…。

しかし、結論から言って、その不安は杞憂に終わりました。
実際に完成品のCDを聞いてみて、ギリギリの作業による弊害と思われるような未完成な部分、中途半端な部分などは全く見当たらず、楽曲面もサウンド面も共に驚くほどに完成度の高い作品に仕上がっています。これだけの出来栄えならば「これは秋M3に延期すべきだった」などと苦言を述べるリスナーはいるはずないでしょう。いやはや、ギリギリの制作作業でよくここまで作りこんだなぁと、ひたすら頭の下がる思いです。ほんとうにお疲れ様でした…。

今回のアルバムのハイライトは、やはり1曲目の「fate」でしょうね。8分に及ぶ長尺で、しかも新曲の中でkaorinさん作曲の曲がこれしかないという時点で、この曲の制作に今までの空白期間の多くを注ぎ込んだのだなと容易に想像が付く感じです。
この曲はまさにリリハルの集大成、もしくは究極進化系と呼ぶに相応しいでしょうか。
このサークルの成し得ること、ファンから求められていること、その全てを注入して全身全霊を込めて作られたかのような濃厚な楽曲に仕上がっています。
もうイントロの時点でかっこ良すぎなんですが、こういう疾走に頼らないグルーヴ感を重視したリフは個人的にも好きですねえ。やっぱり、プログレメタルっていうのはこういうグルーヴ感が命だと思うんですよ、この手のテクニカルな演奏を単なるテクニックのひけらかしだとか貶めるリスナーもいるかもしれないですが、そうじゃないんだよな、このグルーヴ感を成立させるためにテクニカルな演奏が必要なんだよなぁ。
歌が入るとしっかり疾走を開始するんですが、ここでもバッキングのギターフレーズは緻密を極めていますね。音の密度がほんと凄い。歌メロも勿論最高にキャッチーです。Bメロでちょっと流れに変化を付けるのもリリハルらしいアレンジの配慮だなぁと。サビではドラマチックに盛り上がって、もうこの時点で満点の出来ですよね。しかしこっからが本番なんですよ。2番のサビの後、4分過ぎあたりから長ーい長ーい演奏パートが開始いたします。
やはりこの長ーい演奏パートを作りこむために長期間を要したのではないかと思うのですが、しかし、リリハルの購入層の大半って女性ボーカルゴシックが好きな層なのではないかと想像しますし、はっきり言って女性ボーカルゴシックが好きなリスナーがこの延々と続くプログレメタルな演奏からカタルシスを感じ取ることが出来るのか?という疑問があります。もちろん、リリハルはemiさんの歌い上げるキャッチーな歌メロだけでも十分すぎるほどに魅力的でありますし、女性ボーカルゴシックとして捉えて鑑賞することは全く間違ってはいないのでしょう。しかし、多くのリスナーにとってこの長ーい演奏パートが「長すぎて退屈なギターソロ」みたいにしか思われてなかったら個人的には寂しいかなぁと思わざるを得ませんね。
まあ、聞き方なんてリスナーの勝手ですから、例えばLIGHT BRINGERとかALHAMBRAとか、あれだけ超絶テクニックを披露していても、クサメタル系リスナーからは「余計なテクニック見せびらかしは要らん」みたいに思われてたりする訳でしょう? なんとも理不尽に感じますがまあ仕方がないことでしょう。聞き手の自由ですし。ただそういうレビューを見る度に「やっぱりクサメタラーとは相容れない部分あるなぁ…」と再確認したりするんですが…。
話が脱線してるんで戻しますと、要するに、女性ボーカルゴシックが好きでリリハルを聞いてるリスナーの方々も、ギターソロ長いからってスキップしたりせず、kaorinさんの超絶テクニックとか練り込まれた構成美に耳を傾けてみるのもいいんじゃないかな、とかそんな感じですよ、はい。
しかしながら、同人音楽的にこういう長い演奏パートが需要あんまり無いって分かっていながらも時間をかけてこれだけの密度の楽曲を作り上げるっていうのがね、需要とか知らねえ俺達の好きな物を徹底的に作り上げるぜ的な精神がやっぱりロックだなぁと。
でもリリハルのプログレメタルなところが好きっていうリスナーもいますよね? 少ないかもしれないけど同志いますよね? この素晴らしい演奏パートがちゃんと報われているのだと信じたいです。

あと、今回のアルバムは、すでに廃盤となってる無料配布の1stシングルの楽曲が再収録されているんですが、これが単なる再録ではなく、ギターやボーカル等が録り直してありアレンジも若干変わっていて、ほとんど「リメイク」となっているのが重要ですね。これがもし、ただの再収録だったら「妥協」が残っているという印象になってしまったかもしれません。
その1stシングル収録の「Dolls」、これはオリジナルバージョンより格段にクオリティアップを果たしていますね。ギターサウンドはヘヴィ且つクリアになり、ボーカルも安定感と説得力を増している感じです。
そして同じく1stシングル収録の「Despairing sigh」、これめっちゃ好きな曲なんですよねえ。1stシングル再販がなくてこのまま新規リスナーが聞くことの出来ない幻の名曲になったら勿体ないなぁと常々思っていたので今回のリメイクは大歓迎です。
素晴らしい歌メロにプログレッシブで刺激的なアレンジ、この曲はリリハルのバラード系楽曲の中で最高の曲でしょう。このリメイクバージョンではギターが前面に出ていてヘヴィ感が大きく増していますが、オリジナルのバラードっぽい雰囲気が減退してるんでそこは少し残念かもしれないけど、まあオリジナルバージョンの完全な上位互換だったらオリジナル盤を持ってるリスナーのアドバンテージが失われてしまいますしね、これは別バージョンって感じで楽しめば良いんじゃないでしょうか。

続く4曲目の「Stare」、これはちょっと異色曲というか、リリハルとしては異例の明るめの楽曲になっています。プログレ要素もほぼ皆無で非常に聞きやすいストレートな作りですね。PHANTAS-MAGORIAの1st収録曲に近い雰囲気かもしれない。アルバム中盤での雰囲気の転換に一役買っている感じですね。今後の作品にもこういう系の曲が1曲くらい入ってるといいかなと思ったり。

5曲目「Shine」は出だしはバラード系の展開ですが、途中からバンドサウンドが入るとゴシックメタル感がぐっと増しますね。このヘヴィ&キャッチー&ドラマチックな曲展開はリリハルならではでしょう。
6曲目「Still and all」はバンドサウンドほぼ皆無のバラード曲ですね。サビでのemiさんの歌唱はかなりキー高めですね、今回の新作は歌メロの印象を強めることに気を使って作られてるように感じるんですがこの曲ではそれが特に顕著かもしれない。歌の説得力をいつも以上に感じます。

7曲目「The Night Before Halation」、これは昨年の夏コミで無料配布された曲ですが、こっちはたぶん録り直しはしてないと思うんですが音質が夏コミバージョンとは段違いですよね。聞き比べたらびっくりしました。音質の向上により楽曲のプログレメタル的な魅力もはるかに増してますよ。具体的にはドリームシアター+Djentなサウンドの切れ味が最高になってます。かっこ良すぎですわ。

そんな感じで、全く妥協のない、隙の見当たらない素晴らしい作品になっております。1年半待った甲斐があった、そう心底思えるだけの内容ですねこれは。
思えば、自分が同人音楽を聞き始めた頃ってオリジナルでプログレメタルやってるサークルとかリリハルの前身のPHANTAS-MAGORIAくらいしかいなかったと思うんですよね。その後、Satanic a la modeの登場あたりからオリジナル同人メタルにもプログレッシブな感性を持つサークルが少しづつ増えていって、今ではDjent系を含めればプログレメタル系サークルってけっこうな数になってるんじゃないかと思うんですけど、しかし、今回の新作で改めて先駆者たるリリハルの偉大さを再確認したという感じでしょうか。リリハルいなかったら同人音楽にハマることも無かったかもしれないですからね。
まあ正直、今でも同人音楽シーンにおいてプログレメタルが需要あるとはあんまり思えないのですが、それでもこのサークルの存在意義の大きさに変わりはないでしょう。

ようやく

体調も持ち直して来たのでそろそろ更新も再開できそうかな。まあ大した需要がある訳でもないし急ぐ必要もないかもしれないですが、やっぱり定期的に更新するというのがこのブログの目標の1つでもあるので。
自分は健康くらいしか取り柄のない人間だと思ってたんで、その唯一の取り柄を失ったこの1週間はけっこう色んな意味できつかったです…。いつもなら多少体調を崩しても気合で乗り切れるんだけどなぁ。

まあ、うちなんて末端のリスナーだからいいけど、サークルさんでM3前のギリギリの作業で疲れが溜まって体調を崩してる方もいらっしゃるかもしれませんし、ちょっと心配ですね。この急激な気温の変化はやばいです。

連休中にまとめて更新できたらいいんですけどね。すでに4枚ほど開封してそれなりに聞き込んでいるし感想も頭の中では固まってる感じなので、あとはアウトプットするだけって感じなんですが。

ぱっちりひつじ新譜は期待通りのインパクトの内容でしたね。これは幅広い層に聞いて欲しい作品です。キャッチーさと実験性のバランスが良いし、ある意味で入門用に最適とも言えるか?
ラスト曲とか「なんじゃこれ…」って感じの異様な曲だったりするんですが、普段こういう系の曲を聞かない層が聞いたらどういう反応するか興味深いですよ。
2ndアルバムは秋頃になるのかな、この調子ならばきっと年間ベスト上位の有力候補になるでしょうなぁ
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

Information

↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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