SilencePhobia「Liberation of Anguish」

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http://silencephobia.com/

メタルコア系サークルSilencePhobiaが春M3で頒布した2曲入りシングル。
…なんですけど少し変則的な内容になっていまして、2曲のうち1曲は昨年秋に無料配布した楽曲の再収録でして、つまり純粋な新曲は1曲のみってことですね。
とはいえ実は昨年秋の無料配布のほうはまだ感想を書いてなかったんで今回まとめて2曲を紹介しちゃいます。

SilencePhobiaがM3デビューしてから早2年…。初参加時からクオリティかなり高めで「東方アレンジを経ていないオリジナルサークルがいきなりこんなハイクオリティな音源を出すとは!」って感じでけっこう衝撃的だったんですよね。きっとこれからのオリジナル同人メタルシーンを担う重要サークルの1つになるだろうと期待していたのですが…。

それから2年経過。残念ながらいまだにアルバムを出すような気配は無く…。
最初のシングルが3曲で、次のM3が無料配布1曲、次が2曲、次がまた無料配布1曲、そして先日のM3が実質1曲…。いちおう毎回新曲を出すことは欠かしてないんだけど曲数が少ないのでやっぱり寡作なサークルの部類に入ってしまいますかね。しかし曲数は少ないとはいえ常に強力な楽曲を作り続けてるのは事実なのでポテンシャルの高さは保証されていると言えるでしょう。

で、今回の新作についてですが、相変わらずのハイクオリティな内容。
新曲である1曲目「Liberation of Anguish」はSilencePhobiaらしさが詰まったキラーチューンに仕上がってると言えそう。昨年春のシングル1曲目「Obsession」と同路線で、アグレッシブなメタルコアサウンドを軸にしながらもV系っぽいスタイリッシュなリズムを巧みに取り入れた国産ならではのテイストがあふれるサウンドになってます。この曲はクリーンボーカル無しなんですけどリフがキャッチーだから取っ付きにくさは全く無し。アレンジの緩急の付け方も相変わらず見事で、単調さとは無縁の刺激的なサウンドを実現してますね。至る所からセンスの良さが滲み出てますよ。
SilencePhobiaの「売り」っていうと、やっぱりこのラウドロック然とした音圧の高さと圧倒的な疾走感にあると思うんですが、音圧についてはこの2年の間に同人メタルシーンも着実に進歩していて音圧高めなオリジナル系サークルもけっこう増えたような気がしますが、でも埋もれてしまった訳ではなく依然としてSilencePhobiaは上位をキープしてると思いますし、疾走感についてはここまで愚直なまでに速さにこだわったメタルコア系サークルは珍しい気がしますし十分に個性として確立されてると思いますね。ほんと、SilencePhobiaって速い曲しかないですからね。中途半端なテンポの曲は皆無。実に清々しい。アルバムを制作する際も是非とも全曲疾走を実現して欲しい。

2曲目「Hindrance to Hope」は昨年秋の無料配布曲で、初の女性ボーカルをフィーチャーした曲ってことになるのでしょうか。以前無料配布されたまどマギイメージソングも女性ボーカルだったけどあれは多分カウント外でしょうからね。
女性ボーカル曲っていうことでキャッチーなメロディに主眼が置かれてる感じですが、でも総合的にはクリーン無しの1曲目のほうがキャッチーに聞こえるという不思議。というのはこの女性ボーカルさん割と控え目な歌唱だからメロディの主張が少ないんですよね。別に下手って訳じゃないんだけど…。サウンドについては1曲目と同様に隙のない出来栄え。疾走感も抜群で言うことなし。
SilencePhobiaは今後は女性ボーカル曲もちょくちょくやっていくつもりなのかな。まあどっちかというと1曲目とか「Obsession」の路線のほうが好きなんだけど、同人音楽の需要的にはやっぱり女性ボーカルのほうが良いのか。

今回もジャケ画は秀逸ですね。これもSilencePhobiaの武器の1つ。やっぱりのなじろうさんのイラスト素晴らしい。今までの禍々しい骸骨モンスターな作風とは一味違うSFっぽいイラストでプログレメタル感もある。

まあとにかくアルバムですよね。アルバム出さなければこのサークルの存在が広く認知されるのは難しそうですし…。もし楽曲を量産するのが厳しそうならば過去曲をまとめてベスト盤的なアルバムを出しちゃうという最終手段もある…?
ほんと、これだけ実力あるサークルが埋もれてるのは悲しいですからね。

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SilencePhobia「Residue of Memories」

http://silencephobia.com/

現状でオリジナル同人メタルシーンには優れた音楽性や尖ったセンスを持つサークルが多く存在することは言うまでもない事なのですけども、その中でも特にこの界隈の行く末を占う上で重要な鍵を握るサークルの1つがこのSilencePhobiaなんじゃないかと思ったりする訳です。

このサークルのM3初参加は1年前でしたが、その時に頒布された1stシングル「The discarded sensibility」が初作品にしていきなりハイクオリティなサウンドを披露していたことには衝撃を受けましたね。ご存知のように同人音楽においてはこの手のメタルコア系サウンドって主流が完全に東方アレンジのほうにあるイメージですから、オリジナルでもついにこれだけのクオリティの新規サークルが出て来たのか!というある意味で同人メタルの新たな流れが起こりつつあることを予感させる作品でした。

そしてその半年後の2015秋M3、残念ながらその時には完全新作は発表されなかったのですが、このサークルのメンバーが以前にコンピレーション作品に提供した楽曲が無料配布されまして、その曲がこれまた強力なインパクトのある代物だったんですよね。可愛らしい女性ボーカルが歌う電波ソング的なノリのパワーメタル曲で、SilencePhobia本来の音楽性とはまるで別物なんですがこれはこれで素晴らしい曲でした。このサークルが潜在的に持つ音楽的センスの幅広さが顕著に現れた曲だったと言えるでしょう。

そして今作。秋の無料配布が「番外編」的な曲だったので完全新作としては1年ぶり。
この1年の間に作り貯めた曲があるだろうから5曲くらい入ったミニアルバムになるかな?とか漠然と想像してたんですが…実際のところ1stよりも曲数の少ない2曲入りシングルとなっているのでボリューム的にちょっと物足りないのは否めないですかね。
それと試聴の段階では1stにあったDjent的な要素が削減されてるような印象もあったんで、必ずしも事前の期待度が高かった訳ではないんですが、しかし蓋を開けてみれば今回もやはり凄い内容でしたよ。このサークルのポテンシャルの高さを改めて思い知らされる内容だと言わざるを得ないです。個人的な再生回数も前作よりも今作のほうが上回ってますしヘビロテを誘発する中毒性も強力ですね。そして収録曲は2曲しかないとはいえ各曲のキラー度は高いので満足感は十分に高いです。
一聴しただけだとテクニカル要素が減退したように聞こえたりもするんですが、よくよく聞けばテクニカルなフレーズは楽曲に自然に溶け込んでいるのでむしろ洗練された結果というべきでしょうか。

1曲目「Obsession」、疾走感抜群なメタルコア曲。というか現状でSilencePhobiaの楽曲って疾走曲しかないんですよね。中途半端なテンポの曲など無し。潔すぎる。きっとフルアルバム作っても全曲疾走してるに違いない。
しかし、単に脳筋な発想で疾走オンリーな訳じゃないんですよねこのサークルは。緩急の付け方が絶妙だし、随所にテクニカルなフレーズが仕込まれてるから単調さとも無縁。この曲も典型的なメタルコアかと思いきや、シンコペーションを活かしたリフがハイセンスなノリを生み出してますね。ちょっとV系風味なスタイリッシュ感もあるかもしれない。ハイクオリティな演奏に比べるとボーカルはちょっと埋もれ気味な印象もあるんだけど、でもこういう感じの歌声は嫌いじゃないです。まあボーカルはゲスト扱いみたいだし自己主張が強すぎないくらいで丁度いい気もしますね。歌メロ自体はキャッチーで最高の出来だと思います。
あとギターソロがめっちゃドラマチックなメロを奏でててクサクサな感じなのが良いですよね。もっとギターソロ多めに聞きたいですよ。

2曲目「Relief from despair」、これはクリーンパート無くてひたすらメロデス系リフで押しまくる曲。というかこれはメロデス寄りメタルコアってよりかは完全にメロデスに聞こえますね。ハードコアなテイストがほとんど感じられないし。
3分ちょいの尺しかないのに曲構成は意外に複雑。とはいえリズム的にはずっと疾走しっぱなしなんですが、リフの種類が多いんですよね。ほとんど同じリフ繰り返してないんじゃないかってくらいに次々に新しいリフが登場する。それでいながら耳に残るメロディアスなリフが多いのだからかなり贅沢な曲だと思いますよ。1分半あたりに登場するピロピロなフレーズが特に印象に残りますよね。ここはテクデス感あると思う。いかにもサビっぽいリフが2種類出て来るからある意味でダブルサビ曲?

ジャケ絵は前作と同様にいかにもメタルって感じのクリーチャーが描かれた硬派なデザイン。メンバーの1人のなじろうさんがイラストも担当してるみたいですが、イラスト上手いメンバーがいるサークルって強みあると思いますね。やっぱりビジュアル的なイメージは重要ですからね。
というか、のなじろうさんが最近サウンドクラウドに上げたカバー曲、Animals as LeadersとかProtest The Heroとかテクデスバンドとか…分かりやすい傾向ありますよね。1484さんもドリームシアターのカバーをいくつも上げてるし…やっぱりそっち系の傾向が明らかにあるサークルなんだなと。

演奏クオリティもサウンドクオリティもアレンジセンスも全て高いレベルで備えてるサークルだと思うし、あと足りないのは固定のボーカルくらい?
人気獲得できるポテンシャルを十分に持ってるサークルだと思うんでやっぱりアルバム作って欲しいですよね。シングルばっかりだとなかなか注目を浴びるの難しそうですしね。

SilencePhobia「The discarded sensibility」

The discarded sensibility

新規サークルですけど、さすがに今回ここをノーマークだったメタラーはほとんどいないんじゃないでしょうか。試聴の段階で明らかに突出したクオリティを見せ付けてましたからね。よっぽどメタルコア系が苦手とかいうリスナーでない限りは皆んな買っていたに違いない。
まあ自分も同人メタラーの動向をいちいちチェックしてる訳じゃないからどれくらい事前に話題になってたのかは分かんないですが、完売したってことは皆さん注目していたってことでしょう。

改めてこの演奏クオリティとプロダクション、新規サークルとは思えないレベルですよね。まあ東方メタル界隈だったらこのレベルも珍しくないのかもしれないですが、やはりアレンジを経由することなく最初からオリジナルでやっているサークルでこのレベルのが登場したってのが最も注目すべきポイントなのではないかと思う訳ですよ。
ちょっと前まではこの手のメタルコアとかスクリーモで同人音楽やるんなら東方アレンジしか選択肢が無いみたいな感じだったんではないかと想像するんですが…。いや自分も東方界隈は全く詳しくないんですがあくまでイメージで。
しかし、いよいよ同人メタルの時流が変わってきたということなんでしょうね、ついにオリジナル同人メタルシーンにこれだけハイレベルな新規サークルが参戦してきたという訳です。オリジナル中心で聞く者としては実に頼もしい限り。

まあ自分もアレンジ音楽を否定するつもりはないんですが、以前も述べた通り、アレンジ作品だとそのサークルのメロディセンスを伺い知ることが出来ないし、そして何よりも、いざアレンジ脱却してオリジナルに移行っていう段階になって「オリジナルになったらメロディつまんなくなった…」とか言われてしまうのはアレじゃないですか。だから最初からオリジナルで攻めるのは有意義なのではないかと思ってるんですよね。

あ、でもこのサークルもサウンドクラウドにはアレンジ曲が上がってますけどね、あくまでサークルとして売る作品が最初からオリジナルの方が良いんじゃないかなぁって話なので誤解しないでください、はい。
というか中心のメンバー(?)ののなじろうさんのサウンドクラウドに上がってるエロゲ音声が入ってるエクストリームメタルな曲やばいですなぁ、あと伯方の塩で笑ってしまうww
1484さんはリードギター担当? こちらのサウンドクラウドにはドリームシアターのカバーがいくつも上がっとる…。なんというかですね…同人メタルでドリームシアター好きな人を見るとすごく親近感が湧くんですよねえ。たぶんドリームシアター好きじゃない人とは音楽の趣味の根底の部分で繋がり薄い気がする…。まあ別にいいんだけど。

…なんかまた余談的な話題から先に書いてしまいましたが作品について書いていきましょうか。
まず音楽性ですが、公式サイトに書かれてるように「メタルコアっぽいようなジェント風味だったり」な音ですね。まあメタルコア的な音楽性のサークルは沢山あるし、Djent的な方向性のサークルも昨今増えてきているのですが、このサークルは他サークルと比較してバランス感覚が優れてる気がしますね。メタルコア、ポストハードコア的な音ではあるけど没個性的にはなっておらず、リフがしっかり耳に残るしキャッチーな感じなんですよ。そしてDjent的なテクニカル要素も随所に入ってるけどあまりマニアックな雰囲気はなく丁度いい塩梅で聞きやすいというか。この聞きやすさは同人音楽ならではという感じしますね。
そして全曲BPM250越えとのことですが、これも重要ですね。早いのは正義…という訳でないんですけどやっぱりテンポ早いと分かりやすいし印象も自ずと派手になりますからね。早さによってDjent的な小難しさも中和されてますし、やはり全曲疾走という潔さは英断だったのではないでしょうか。
ただ、どの曲も2分半程度の尺しかなくてちょっと物足りない感は正直あるんですけど、でも勢いで押す作風だからこれでもいいのかな。

あと、最初に公開されてたデモバージョンには無かったピロピロなリードギターが素晴らしいですなぁ。これのおかげでテクニカルメタル感が大きく増してる。1曲目の流麗なギターソロも最高なんだけど、3曲目のピロピロがツボですねえ。メタルコア系だとまともなギターソロないこと多いからやっぱりこのテクニカルなギターは強みだと思う。
ギターも凄いんだけど、このサークルにおいて他と差別化する要素として最も決定的なのはドラムですかね。なんとこの手数の多い高速ドラム、打ち込みではなく生で叩いてるみたいなんですよね。これは驚異的ですよ。ドラムが生っていうのはオリジナル同人メタルではほんと希少だと思いますからね。しかも打ち込みと聞き間違えるほどのドラミングだし凄すぎる。まさに本格的なバンドって感じがしますよ。ドラムについては公式サイトに貼ってあるアルプスの少女ハイジを叩いてみたの動画が面白すぎるんで是非とも見て頂きたいです。
(追記:どうやらCDではドラム打ち込みらしいです。生ドラムはライブに期待?)

ボーカルについては、デスボイスは安定感あるんだけどクリーンボーカルはちょっと拙い感じが無きにしもあらずでしょうか。でも個人的にはこういう飾り気のないボーカルのほうが同人音楽感があって好きなんですけどね。でも売れ線を目指すのならゲストで上手い女性ボーカルとか入れればより完璧に近づくのかなぁと思わなくもないですが。まあオリジナル同人音楽の需要に媚びる必要もないとは思うんですけどね。せっかくジャケも硬派なんだし。いや硬派すぎてかなり怖いジャケだから敷居が高い感はありますけどね。

そういや、デモバージョンの段階ではかなりふざけた曲名だったのが、完成版では普通にかっこいい英語タイトルになってますよね。もしあの面白いタイトルのままだったらどうしようかと思ってたけど。さすがに「お○ん○んランド」とかいう曲をラスエフにScrobbleするのは抵抗ありますから…。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

Information

↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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