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Risingfall「Cry For The Steel」

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https://risingfall.bandcamp.com/album/cry-for-the-steel

なんとなくこのブログの方針としてインターネット上にすでにレビュー的なものや一定以上の感想ツイートが存在してるサークルは後回しっていう傾向はぶっちゃけあるんですけど、それはですね、例えば良さげなサークル見つけて他の人の感想が見たくてGoogleやらTwitterで検索したら1件も引っかからなかったら「は???なんで???」ってなるじゃないですか、虚無じゃないですか。だからその1件を早めに残しておきたいって気持ちもあるんですよね。
もちろん「覇権」サークルの場合は別枠なんですけど覇権サークルの感想って自ずと長々しくなってしまうし書くのにエネルギーと時間が必要だから後回しってのも無いとは言えない…。

でこの「Risingfall」っていうサークルっていうかインディーバンドはレビューが普通に存在する側なんで後回しにしてたんですけど、まあ前回の記事で名前を出しちゃったのに単独記事が無いのもアレだし、何より「BURRN!読者に通用する」の話題にもちょうどいいのでこの機会に書いとこうと思い立った次第です。なんていうか同人音楽っぽい要素なんて最初から皆無だし断然BURRN!層向けな音楽性ですからね、このRisingfallは。

かなり前からCrimdollのスペースを間借りしてM3に間接的参加してたからずっと存在は認識してたけど果たして同人メタル扱いしていいのかは決めかねていたものの最近は自前でスペース取るようになってきたからもはや同人メタルのカテゴリに入れても全く問題はないでしょうかね。もちろん相変わらず同人音楽らしさは無いけど。

このバンドの音楽性は一言でいえば80年代メタルってことになるでしょうけど、3rd EPである今作は同じ80年代とは言っても80年代後半な感じ? 1st EPの「Prologue」のときは音質も演奏も80年代初期のNWOBHM的な恐ろしくマニアックすぎる音だったのが今作では割と一般メタラーも楽しめそうな洗練された王道パワーメタルになってる。かなり聞きやすくなったけど筋金入りのマニアだったら1st EPのほうが良かったって言うのかなぁ。分からんけど。まあ洗練されたって言っても今作も古いタイプのメタルであることに変わりはないですけどね。
演奏もボーカルも共にBURRN!層に通用するレベルになってる気がする。サウンドプロダクションはまだ多少B級っぽさが残ってる感じだけど。
特にボーカルのハイトーンはかなりパワフルで熱量高いし、よっぽど洋楽至上主義なメタラーでもない限りはBURRN!読者でも納得しそう?
英語詞だから海外メタル志向なのは違いないけど初期ANTHEMとか初期Xっぽさも感じるかなぁ。

あとこのサークルはやたらジャケが気合入ってるんですよね。EPなのにいつも中世の絵画のような美麗ジャケを用意していて凄い。

それとこのCDは洋楽メタルのディスクガイドが付属してまして、メンバーの方々による作品レビューがけっこう細かくびっしり書かれてる。マニアックなバンド多めで半分以上分からない…。
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黒々~くろぐろ~「平成と令和の間」

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https://twitter.com/kuro_guro_961/status/1122294532798697474

こんなタイトルなんですけどこのサークルの音は平成でも令和でもなくぶっちゃけ昭和です。めっちゃ80年代スラッシュメタル~パワーメタルな音。界隈には「Risingfall」っていう同じく思いっきり80年代志向なメタルサークル(バンド)がいることを考えれば実はそれほど異色ではないのかもしれない。
こういうタイプの音がこの界隈で需要があるとは思えないけど需要など関係なしにやりたい放題やったほうが同人らしい気もするんで。

この「黒々」っていうサークル、先日のM3で初めて認識したんですけどサークルスペースには旧譜もいくつか置かれてたんで実は何度か過去に参加してたっぽい? 全然知らなかった…。申し訳ない。

ちなみにこのサークルけっこう「本格派」です。音質かなり悪いんで一聴した印象だと低クオリティに感じるかもしれないけど、何気にギターリフは鋭く重厚なガチサウンドだし何よりギターソロが尺長めで展開多めで速弾きしまくりのテクニカルっぷりで聞き応えありまくり。演奏力かなり高いと思う。こんな隠れた本格サークルがいたのかと驚き。
ボーカルのミックスが奥に引っ込みすぎなのが気になるけどまあスラッシュメタル的な叫びボーカル主体なんで聞こえなくても大した問題はないかな。でもボーカル全然下手じゃなくてけっこう良い味出してると思う。そして歌詞がコミカルなんでSEX MACHINEGUNSに通ずる雰囲気があるかも。

5曲入りEPなんですが1、2、4曲目がスラッシュメタルで、3、5曲目がパワーメタル寄りな楽曲。パワーメタル寄りな曲は初期ANTHEMっぽさもあるかなぁ。どの曲もギターリフ&ギターソロが充実していて聞き応えあり。特に4曲目が良い感じですね。

という訳で全く同人音楽らしい要素はないですが80年代メタルやSEX MACHINEGUNSとか好きな人なら一聴の価値のあるサークルです。もっと音質が良ければBURRN!読者にも通用する可能性も? まあ例の新人ライターさんがこういう古めかしいメタル好きとは思えないんでアレですが。

Lenoria「Unplugged」

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https://true2skr.wixsite.com/lenoria

先日「エモい」の定義論争が勃発して話題になってましたが自分も「エモい」の意味はよく分かんないですねえ…なんとなくポストハードコアとかスクリーモでありがちなメロディがエモいなのかなぁって漠然と捉えてる程度で。EMOとか分からんけどとりあえず発端の記事でも挙がってたMaeの「The Everglow」は好きです。ジャンルとか関係なく曲が良すぎるので。やっぱハードコアだろうがメタルだろうがメロディの良さが最重要なんですよねえ。

今回紹介する「Lenoria」ってサークルもいわゆる「エモい」系だと思います多分。端的に言えば女性ボーカルをフィーチャーしたラウド系サークルなんですがデスボは無いのでとても同人音楽的で聞きやすい音楽性ではないかと。
先日紹介した「WAILING ARIES」に比べると特にテクニカルな要素とかあったりする訳ではなく割とストレートなポストハードコア/スクリーモなサウンド。けど公式サイトの「影響を受けたアーティスト」の一覧にPeripheryの名があるから多少Djentも意識してるのかな? ギターサウンドの音圧はかなりいい線いってると思うし同人ラウド系リスナーなら余裕で満足できるであろうレベルのクオリティを持ち合わせてます。
女性ボーカルはアニメ声っていうほどオタク感がある訳ではなく…良くも悪くも飾り気のない素朴な歌声って感じかなぁ。派手さはないけど癖がなく手堅い感じ。アニメ声じゃないから一般リスナーも聞きやすい?

3曲入りのEPでおそらくこれが初音源だと思われ。3曲とも同人音楽らしいキャッチーなメロディを備えている爽やかでエモい佳曲揃い。キャッチーなだけでなく2曲目ではアグレッシブな疾走もあったりします。

とりあえず同人ラウド系が好きな人なら確実に楽しめるであろうクオリティはあるので一聴の価値はあると思います。ストリーミングにもあるらしいので聞いてみてください。

To-pia「夜明けのモノローグ」

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https://to-pia.booth.pm/items/963347

えーとこの作品は昨年秋に買ったものなのですが開封せずにずっと放置していて結局リッピングせずにストリーミングで聞いている次第です。これじゃCD買った意味がない気もしますがストリーミングで聞いたほうがアーティストへの還元もあるからある意味では効率いい気もする?

このトピアってサークル、「バンドサウンドを中心にファンタジックなボーカル楽曲を制作しています」という公式の文言の通り確かにギターを基調にした曲が多めなんですけど良くも悪くも音作りが軽めなんでロック的なダイナミズムを求めてるリスナーには少し物足りないかも? しかし逆に言えばうるさい音楽が苦手な人にもおすすめ出来る幅広さがある。ロックというよりポップスの観点から聞くべきサークルですかね。

ギタリスト兼コンポーザーと女性ボーカルの2人組という同人音楽で典型的なメンバー構成のようですが、その女性ボーカルの「千尋*」さんの歌声が特筆すべきであり歌唱力といい声質といい「一流」の風格しかない。まじ上手いです。自分が買ってみたのもこの歌声に惹かれたからですし。同人音楽でいうと元GILDIAの悠季さんの声にマイルドな甘みをプラスしてJPOP寄りにしたみたいな感じの声…?

楽曲のほうも絶妙なポップセンスを伴う甘く切ないメロディを備えた優れた曲ばかり。この作品は8曲入り(そのうちインスト2曲)でボリューム感も十分で捨て曲も無くどれも良い曲ですね。特に5曲目「魔法みたいな夜」のクリスマスソングのようなロマンチックな雰囲気や8曲目「誰もいない」における情感たっぷりの歌唱やエモーショナルなギタープレイは素晴らしい。後者はエモすぎるトレモロフレーズも出てきたりしますしもうちょいロック系の音作りだったらラウド系のリスナーにもアピール可能だったかもしれない。
ってかこのアルバムって過去曲の再録+新曲っていう構成みたいなんでベスト盤な位置付けでもあるのかな?

という訳で非常に良質なポップス系サークルだと思いますし多くのリスナーにおすすめ出来るかと。

Mokine「Mokine Miku」

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https://xiloro.booth.pm/

界隈にはソシャゲやら音ゲーに曲が採用されたとか様々な強い実績を持つサークルは多いんですけどこのサークルもびっくりするほど強いんですよ。なんとTVで作品が紹介されたという!!! ちょwwwwwおまwwwww有名人wwwww状態。

ちなみにTVで紹介されたっていうのは音楽作品ではなく自主制作ゲームのほうだった訳なんですけどね。同人ゲーム制作と同人音楽活動を並行して行うハイパーマルチクリエイター系サークルであるChloro/Xiloroなんですけど、ゲームのほうが各所で絶賛されてるっぽいにも関わらず音楽サークルXiloroのほうはさっぱり話題になる気配がない。傑作フルアルバムを3つも発表してるっていうのに。これだけ個性的で面白い音楽やってるサークルだというのに。何故なのか。
みんな、ゲームが良かったからといって必ずしも音楽のほうにも興味持って聞いてみようとはならないのかなぁ…残念ながら。まあかく言う自分も音楽聞いてるのにゲームのほうはやってないですからね。何故なのか。人間という生き物は愚かで矛盾した不可解な存在だからね…仕方ないよね(極大主語)

さて今作はXiloro名義ではなくもきねさん単独名義での新作なんですけど実質的にXiloro新作扱いでも良い気がする? Xiloroと違って女性ボーカルものではなくボカロだしジャンル的にもロック要素はかなり薄め。にも関わらずやはりXiloro「らしさ」が満載の内容。
M3直後にも書いたことの繰り返しになりますが、このアルバムって計画的に制作された作品というよりかはイベント間近になってから突発的にデモ曲を寄せ集めて作ったような感じがありありなんですけど、にも関わらず各楽曲から滲み出るポテンシャルの高さ。未完成っぽいデモ曲の寄せ集めであってもこれほどのオーラを保持してるってのは驚愕と言うしかないです。昨年のボツ曲アルバムといい、相変わらず本気作でないのに圧倒的パワーを誇る「なろう系」主人公のようなチートっぷりを発揮。これが天才以外の何だというのか?

だからといって、ボカロでも全然いけるやん!Xiloro最強!もきねさん天才!このままボカロで行こうぜ!みたいな簡単な結論には至らないんですよねえ。やはりXiloroの音楽性にとって脱退してしまったボーカルのMeltyさんの歌声は不可欠な構成要素だったというのは否定できない事実。Meltyさんのあのキュートな声質が無ければ成立しなかった楽曲も少なくなかった訳で…相当な痛手であったことに変わりはないかなぁと。
このボカロアルバムも十分に魅力的な楽曲ばかりなんですがXiloro本体に比べると他と明確に差別化できるだけの決定的な要素が欠けるかなって感じもあるんですよね。やっぱ人間の歌声ってのは唯一無二の個性を持つ物ですからね。
もちろんボカロという表現形態をdisってる訳じゃなくてボカロならではの良さもありますけどね。このままボカロサークルになるという選択肢もそれはそれで全然アリだと思うし。

本作は9曲入りアルバムですが前述の通りデモ曲っぽい短い尺の曲が多いので全体でも30分未満。
1曲目「Aim Now Aim」はフル尺の「完成品」。これはデモ曲っぽさはなく完成度高いですね。派手なシンセと電子ドラムによる電波ソングっぽい曲調。Xiloroと全然違うようでいて実はギターをシンセに置き換えて歌をボカロにしただけで根本的な部分は変わってない。シンセのリフもハードロック的だし。Aメロのクスリキメたみたいな初音ミクのポリリズムなラップがインパクト大きいんですがBメロでは打って変わってメロディアスになるしやっぱXiloroに近い魅力がある。

2曲目「どうせ」もフル尺。Aメロは童謡系の穏やかな雰囲気だったりしますがBメロで一転して不穏な雰囲気になりサビではAメロを倍速?にしたような展開になるという意外性に満ちた曲。これだけ曲調が急変するのに全く違和感なく繋がってるのはアレンジの妙だなぁと感心するばかり。何気にこの曲だけギターが入ってるんですよね。
歌詞が今までのXiloroには無かったタイプで、コミュ障あるあるみたいな根暗で病みまくってる内容。ボカロ曲ではこういう病んだ歌詞はちっとも珍しくないけどボーカルさんにこれ歌ってもらうのは無理だよねえ。この「病み」がもきねさんの素なのかもしくはボカロってこういうの多いよね?って感じで寄せた結果なのかは定かでないですが。

3曲目「亡き王女のためのコラール」、タイトルからして東方アレンジかと思ったけど違った。「宗教音楽チャレンジ」と称してサウンドクラウドで公開されてたやつですね。ボカロでグレゴリオ聖歌やるというまさに宗教音楽。他の収録曲とはまるで雰囲気異なるけど良いアクセントになってる。

4曲目「旅行」は1分半しかない小曲ですが単純な展開ながらもこの何とも言えない浮遊感が良いですよねえ。効果音も良い味になってる。

5曲目「わたあめ」も短い尺でシンプルな曲展開ながら不思議と存在感ある。フワッとした無垢な童謡系。反復される特徴的なシンセの音がポイント。

6曲目「kid pics」はリズムトラック無しでシンセがひたすらピョコピョコ鳴るだけの実験的なインスト曲。

7曲目「テディベアの死んだ日」、タイトルからしてやばそうですが実際歌詞もだいぶ病んでます。めっちゃメンヘラってる系。これは2曲目以上にXiloroじゃ絶対無理な曲ですね。メロディやアレンジは単調だけどその分歌詞の病みが突き刺さってくる。

8曲目「Downstairs Memories」は歌詞のないボカロのスキャット曲って感じですが何気に壮大な感じが良い。

9曲目「サイクリングルーチン」、このメロディ展開がなかなか素晴らしい。淡々としてるようでいて不思議と美しく浮遊感があるこの感じ。

まあXiloroの3枚のアルバムに比べたら完成度が低いのは仕方ないんですがこのボカロアルバムも決して無視できない魅力を持った1枚であることは間違いないです。新たなボーカリストを見つけてXiloroが活動再開するのかは定かではないですがボカロであれ何であれ今後も注目していきたいですね。
ってかXiloroを知らない人がいたらまずXiloroを聞いて欲しいですけどね。アルバム3枚とも傑作です。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

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