NECRO POLARIS×SPARESPINE「Neodym」

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http://sparespine.com/main.html

同人メタル界には様々なスタイルのサークルが存在する訳ですけど、その中でも「正統派」メタル代表と言えばやはりこのSPARESPINEですよね。
現代的なスタイルのメタルサークルが台頭する中にあって、こういう伝統的なスタイルを持つサークルも同時に存在することによってシーンの厚みも増す訳で、やはりこのSPARESPINEは確固たる存在意義を持っていると思います。

で、この昨年秋の新作はそのSPARESPINEとメロデスサークルNECRO POLARISが各2曲づつ担当したスプリット盤となっています。
スプリットって言っても、実はそのNECRO POLARISというのはSPARESPINEと同じく岩下タミさん主催のサークルなので、実質的には1つのサークルがちょっと趣向を変えた曲が入ってるっていうだけでさほど特殊性は無い作品なんですけどね。
そのNECRO POLARISはなんと4年も活動休止状態にあったようで、いや本体のSPARESPINEは活動してたんだから活動休止っていう表現もしっくり来ないけど、とにかく久しぶりの作品って訳ですね。ちなみに自分はNECRO POLARISの旧作は聞いたことないのでこれが初聞きです。

1曲目「The Infallible Rule」はNECRO POLARISサイドの曲。出だしこそアグレッシブなブラックメタル調ではあるんですが、リードギターが入るといつものSPARESPINE流のメロパワになるんで少しホッとするかもしれない? あまりにアグレッシブすぎるのも個人的にはちょっと苦手だったりするんで。
デスボイスはSPARESPINEのほうでも毎回お馴染みのハイトーンボーカリストJo'Lさんによるもので、ハイトーンだけでなくデスボも見事にこなせるとは驚き。迫力ある唸り声を聞かせてくれるのですが、サビではハイトーンのバックコーラスが入るし僅かながら歌メロもあるからデスメタルっていうよりかはダミ声ボーカルによるパワーメタルって感覚もあるかもなぁ。メロディックスピードデスメタル…みたいな? もちろん某エクスカリバーとは全然違いますけどね。

2曲目「Riot」、続いてNECRO POLARIS曲ですがこちらはもうちょっとメロデスらしい曲調。SPARESPINE本隊とは距離のある作風になってますが、バイキングメタルっぽい合唱パートがあったりでやはり純粋なメロデスとは違う親しみやすさがあるかな。

3曲目「星間寝台特急」、ここからSPARESPINEサイドですが、もう曲名からしてSPARESPINE流のSFテイストあふれまくりですね。過去作にも参加していた女性ボーカリストにとりさんがゲストで歌唱していますが、この方もすっかりSPARESPINEの「キャッチー系楽曲担当」のレギュラーに定着した感じありますね。曲調は「楽園の残響」シリーズの流れを踏まえた安定のSPARESPINE節。構築美のあるギターソロが味わい深い。

4曲目「天蓋の瞳」のボーカルはなんとボカロ。どうやらボーカルの収録が間に合わなかったそうで。でも演奏部分はばっちり完成してるしボカロバージョンのSPARESPINEっていうのもこれはこれで新鮮味があっていいかも?

正直なところ、自分はメロデスって普段あんまり好んで聞いてないものですからNECRO POLARIS再始動の報についてそんなに好感を持ってた訳でもないんですが、このスプリットで聞いた限りではSPARESPINE本隊のテイストが活かされた作風みたいだしちょっと安心しましたね。NECRO POLARISもSPARESPINEも共々アルバムが楽しみです。

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Release hallucination「Chronostasis」

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http://releasehallucination.com/

という訳であえて後回しにしておいた(?)同人メタル界の真打ち、オリジナル同人メタルの「頂点」、リリハルことRelease hallucinationの秋新作ですね。
もはや今のリリハルは凄すぎて、「頂点」とか「神」みたいな行き過ぎな言葉を安直に使ってしまいたくなるんですが実際のところ過剰表現でも何でもないと思うんですよ。ほんとに凄いんですから。

ご存知のように同人メタル界にはアマチュアレベルを越える超クオリティのサークルがいくつも存在するんですが、そういうサークルって大抵の場合プロの領域のアーティストが副業のように同人活動してるってパターンだと思うんですよね。同人出身のプロが同人のほうも継続してるってイメージ。
対してリリハルは今に至るまでずっと同人イベントを中心にして活動してる訳で、同人サークル以外の何者でもない。その同人純度(?)の高いサークルがここまで圧倒的ハイレベルな音楽を生み出しているというのは驚愕に値しますよね。加えて、アレンジ音楽を通過していない最初からオリジナルで出発したサークルであることも箔を付ける。
更に、同人音楽という限定的な界隈に軸を置いたサークルでありながらもデジタル配信を充実させまくってワールドワイドな領域に進出しようとしてるんですから凄まじい。まるで同人音楽というジャンルの限界に挑戦してるかのようにさえ感じる。

もちろん、これだけの実力を持ってるにも関わらず同人音楽の領域に留まり続けることについては必ずしも良いことばかりではないだろうし、ファンの中にはリリハルにもガチなバンドのようにライブ活動やって欲しいと願ってる人もいるでしょうから難しいところではあるんですが、でも個人的には「同人サークルとしてのリリハル」がどこまで行けるかを見てみたい気もするんですよね。

さて、この新作シングルの内容についてですが…まあはっきり言って「最高傑作」ですよね。リリハル史上最高クラスのキラーチューンが2曲も入っており絶大なインパクトを内包してます。この充実度は過去最高であるのは間違いない。
3曲マキシシングルを最高傑作扱いにするってのはどうかなと思いつつも、でもこのシングルの収録曲って全て7分前後の大作なんで実質的にミニアルバムみたいなもんだと思うんですよ。1曲あたりの情報量もいつも通り半端ないので満腹感も相当ありますしね。

1曲目のタイトル曲「Chronostasis」から圧倒されまくります。エフェクトかかったemiさんの歌唱による静かな出だし、ここでうっかり音量を上げてしまうとその後に洪水のように押し寄せる重低音リフの荒波に押し潰されることになります。この音圧やばすぎでしょ…これが同人音楽???ってなるレベル。いやはや本当に凄まじいインパクト。前作で音圧が上がった印象あったけど更なる進化を遂げてる気がする。
Aメロに入ってもゴリッゴリな重低音リフは続き、これはプログレメタル系リスナーだけでなく音圧を重視するメタルコア系リスナーも魅了しそうなほどの迫力。実はドラムはそんなに疾走してる訳じゃないのにギターリフの生み出す尋常でないグルーヴによってめっちゃ速く聞こえるという。
その分厚いギターサウンドと対になるのがemiさんのボーカル。前作の「Keep the Memories Brilliant」でエモーショナルな歌唱スタイルを開花させた感あったemiさんですけど今回は更なる安定感を獲得してる。emiさんは前身のPHANTAS-MAGORIA及びリリハル初期の頃は良くも悪くもクールで淡々とした歌唱スタイルを持ち味にしていたと思うんですが、現在は楽曲に応じてクールな歌唱と感情的な歌唱を使い分けられるスキルを確立した感ありますよね。
そしてリリハルサウンドの醍醐味と言えばもちろんkaorinさんの超絶テクニカルなギターワーク。今回も長めの間奏パートを使ってドラマチックな展開美を聞かせてくれます。複雑でありながらも退屈さとは無縁のスリリングな展開が続く。
エクストリームメタルに通ずる激しさと重さ、プログレメタル的な緻密に計算された展開、そして同人音楽的なキャッチーで親しみやすいメロディ、その全てを完璧に備えた無敵の楽曲でございます。これは新たなリリハルの代表曲っていうだけでなく、現在の同人メタルシーンを象徴する楽曲になり得るってくらいの堂々たる風格があると思う。きっとこれ聞いたらこのサークルが同人メタルの頂点って感じる人多いでしょう。

2曲目「醜い嘘と僕」はリリハルの標準的バラード曲と言えそう。1曲目と3曲目が強烈すぎるんでちょっと地味な印象もありますがリリハルらしい魅力が聞ける曲ですね。

3曲目「Cure」、これもまた半端ないキラーチューン。1曲目のほうが速さと重さ及びキャッチーさにおいて過去最高を示した楽曲だったのに対してこの3曲目はテクニカルな演奏とプログレメタル的な構築美においてリリハル過去最高を達成したと言えそう。
リリハルは作品を重ねる毎に着実にファン層を拡大させてると思うんですが、そのファンの中には「ドリームシアターって何? プリパラ? 東山奈央のラジオ?」ってくらいメタルに疎いリスナーも居ると思うんですよ。更に言えばメタラーであっても速さと重さとメロディさえあればいいっていう非プログレ系リスナーも多いでしょうから、リリハルにプログレメタル性を強く求めてる自分みたいなリスナーってひょっとすると少数派かもしれないって思うんですよね。にも関わらず、リリハルはニッチなリスナーしか求めてないようなプログレメタル性を捨てるどころか過去最高にまで高めて来たという事実、この全くブレないスタンス、これは大きな称賛に値すると思うんですよね。
この曲のテクニカルでカオティックでありながらもドラマチックさを兼ね備えた楽曲展開って「Dystopia」の2曲目「Dysmnesia」を想起させるところはあるんですが、あの頃に比べるとサウンドプロダクションもemiさんの歌唱も段違いに進歩してるから完成度では圧倒的に勝っていますが、でも楽曲自体は甲乙付けがたいかな…Dysmnesiaは未だにリリハルで一二を争う名曲だと思ってるんで。
タッピングを多用した浮遊感あるテクニカルフレーズを基軸としながら進行していきますが、四つ打ち系グルーヴも一部で取り入れられていて単なるプログレメタルの枠に収まらない音楽性を聞くことが出来ます。
やはり聞き所は後半、テクニカルな展開がぎっしり詰め込まれた間奏→カオティックなリフとBメロの絡み→エフェクトかかったサビ→エモーショナルなギターソロ→転調したサビの流れは至高。リリハル史上最高にドラマチックな展開と言って過言でないかと。

そんな訳で、同人メタルの頂点を極めるような超キラーチューンが2曲も入っているこのシングルはリリハル入門用にも打って付けだと思うし、さらに言えば同人音楽をよく知らない一般メタラーの同人メタル入門用にも最適かもしれない。是非ともこの圧倒的クオリティを聞いて衝撃を受けて欲しい。同人メタル=東方アレンジという未だに残ってそうな偏った認識を葬り去るだけの力を備えた作品だと思う。あんきもやドラガだけじゃないんすよ今の同人メタルは。

Endorfin.「Horizon Note」

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http://endorfin.jp/

澄み渡った甘々な歌声が売りの人気女性ボーカリスト藍月なくるさんを擁するサークル「Endorfin.」の1stアルバムですね。リリースは昨年春、もう1年も経ってるのか。

昨年の春M3はメタル系が少しばかり物足りないラインナップだったんで(結果的には豊作だったんですがあくまでイベント前の時点での印象ですね)、それでメタル系以外でも何か買おうかなぁとチェックしてる時にこのサークルの試聴に出会い、たまにはポップス系サークルも買うべきかなと軽い動機で購入してみた次第ですがこれが大当たりだった訳ですね。

音楽性はというと、きらびやかなシンセを多用したエレクトロニカポップス(メタル要素は無し)なんですが、身も蓋もない言い方すればエロゲソング系。もしくはエロゲ原作のアニメの主題歌、そっち系のイメージの範疇の音です。I’veとか好きな人なら高確率で気に入りそうな作風。
特筆すべきはもちろん藍月なくるさんの歌声で、DTこ…もとい透明感ある甘ったるい歌声がたまんないですねえ。同人音楽界にこの手の甘々ボイスの持ち主は数多くいるけど他と一線を画するだけの実力と存在感があるのは間違いない。ゴシック系のロリボイスとは一味違って闇を抱えてないすっきり明るい雰囲気なのも良い。現在の同人音楽の女性ボーカリストの中で最も「推せる」人かなぁと。

藍月なくるさんはこのEndorfin.以外にもソロ作品を発表していて、そのソロアルバムもAPOLLOのときにDL購入で聞いてみたんですけども、そちらもそれなりに良い内容ではあったんだけどこのEndorfin.に比べると何だか物足りないというか、楽曲が藍月なくるさんの歌声を活かし切れてないようにも感じました。歌声を活かし切れてないっていうのは藍月さんがゲスト歌唱している他サークルについても同様でして、裏を返せばそれほどにこのEndorfin.が藍月さんの声の持つポテンシャルを最大まで引き出した楽曲を作ってるってことなんですよね。自分みたいにこのアルバムがきっかけで藍月なくるさんに注目し始めたリスナーは他にもけっこういそうな気がする。

収録曲は総じてクオリティ高めなんですが、1曲目「Horizon Note」と2曲目の「桜色プリズム」、この2曲が突出した良曲すぎて他の曲の存在が霞んじゃってると言えなくもない。藍月なくるさんの甘い歌声をこれ以上にない程に活かし切った歌メロ、キラキラ爽やかなシンセを中心とした完成度高いアレンジ、夏をイメージしたエロゲ系の主題歌に打って付けと言えそうな雰囲気を持ち、文句の付けようのない名曲感を備えてますね。(画面越しの)青春の甘酸っぱい匂いが満ち溢れてる感じ。完璧すぎるオタクソング。こんだけ主題歌オーラが強烈なのに何のゲームやアニメにも採用されてないのか? ちょっと不思議なほど。

最初の2曲が突出した名曲なんでこれ以降はちょっと地味なイメージが無きにしもあらずだけどもちろん捨て曲はないです。
3曲目「Luminous Rage」はアップテンポでけっこうソリッドなギターリフも入ってるからこのアルバムの中では割とメタラー向けな曲と言えそう?
4曲目はナレーション入りのインスト曲でいかにも同人音楽といった感じ。

5曲目「Spica」、これは音ゲーの提供曲らしいんですがそれも納得の出来ですね。1曲目ほどの高揚感はないけどやっぱり良い曲ですよ。
6曲目「コトノハ」、バラード系で綺麗なメロディラインが際立っております。
7曲目「海月」、このアンビエントっぽいAメロの展開も良いですな。

ジャケは典型的なエロゲ系の絵柄。内容がエロゲソング系なので当然ながらこの上なく合ってます。うちのいつも買ってる同人CDってメタル系ばっかりで美少女ジャケ率あんま高くないんで何気にこういうベタな絵柄は希少だったりする。

非常に良質なオタクポップソング作品です。メタラー向けな音楽性ではないと思うけどわざわざM3やコミケ行くような人は十中八九オタクだろうからほぼ誰にでもおすすめ出来そうな感じではありますね。特に1曲目と2曲目は全ての同人音楽オタクが聞くべき名曲かと。

はるまきごはん「BLUE ENDING NOVA」

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http://nova999.webcrow.jp/

このブログのスタンスとしては、東方アレンジサークルについては基本的にオリジナル作品を出すまで待つつもりなんですけど、ボカロサークルについては別に避けてる訳でもないし人間ボーカル作品を出すまで待つ必要なんて全く無いのでもっと積極的に漁らないといけないよなぁと常々思いつつも結局APOLLOの時くらいしかチェック出来てないのが現状だったりする訳です。

で、この「はるまきごはん」っていう美味しそうなネーミングのボカロサークルは秋APOLLOの時に知って冬コミでアルバム購入した感じなんですが、非常にハイセンスな音楽やってるボカロPですよねえ。

音楽性は…邦ロック系サウンドですね、エモい系ロック。ボカロックでありがちなシンセの過剰装飾でチャラくなってる感じではなく、ギターサウンド中心のシンプルなロック。しかしシンプルでありながらも緻密に作り込まれたサウンドでかなり聞き応えあります。ボカロ苦手なリスナーでもギターサウンド聞いてるだけで楽しめそうってくらいに完成度の高い音作り。

もちろん歌は全てボカロなんですが、エフェクターによって独特な音に加工されたボカロの歌声がエモさを醸し出してる。ボカロの無機質な歌声をここまでエモーショナルに響かせることに成功させてるのは凄いなぁと。

収録曲が13曲もある大ボリュームのフルアルバム。全編を通してジャケのイメージ通りの「青」「星空」的なイメージが通底しているのも素晴らしいですね。ちょっと曲数が多いのでざっくり紹介しますと、

1曲目「泣いてしまいたいのは」、アコースティックバラードな小曲。
2曲目「ラストライト」、邦ロック然としたキャッチーなギターフレーズと高音メロによる美しく透明感あるサビメロのコンビネーションが素敵。
3曲目「サイレンは彼方より」ではうねるようなギターフレーズの生み出すグルーヴが印象的で、やはりサビはキャッチーでエモい。

4曲目「アトモスフィア」、グルーヴィーなギターフレーズにテクニカル感あるかも。ベース音もバキバキ目立ってる。
5曲目「サマーアリス」はクリーントーンのギターによるポストロック的フレーズが特徴的。歌メロは可愛らしい。

6曲目「フォトンブルー」、クリーンのギターによる爽やかさが際立つ曲。ギタープレイの巧みさも感じ取れます。
7曲目は繋ぎのインストで、8曲目「銀河録」がこのボカロPの一番再生数の多い曲? やはり高音のサビメロがエモい。
9曲目「カルデネ」、これもグルーヴィーなギターリフ。何気にマスロックに通ずるようなテクニカルフレーズ刻むリズム隊。

10曲目「宇宙分解」、この曲もクリーンなギターの刻む緻密なフレーズが耳に残る。
11曲目「November」、絡み合うボカロのハーモニーとディレイのかかったリフの心地よさ。

12曲目「ネオンノクチューン」、この曲だけ異色で、EDMなキラキラシンセをメインに据えたエレクトロな曲調。
13曲目「ルナ」、ラストは可愛いメロディのスローチューン。後半ドラマチックに盛り上がる。

ちょっと似たタイプの曲が多いんで後半ダレるのは仕方がないところなんですがクオリティめちゃ高いのは間違いない。世界観も素晴らしいし、万人向けなボカロ作品なんじゃないかと思います。エモいギターロック好きなリスナーには特におすすめ出来そう。

幻覚アリア「月光ミュオソティス」

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http://www.genkakuaria.com/
同人ゴシックにメタルコア要素を大胆に導入したサウンドによりメタラーからの支持も得ている人気サークル、幻覚アリアの昨年秋の(実質)2曲入りシングルです。

(実質)2曲入りシングルとしては「蒼黒フリージア」以来なんですが、その「蒼黒」と比較すると今作は少しパンチが足りないと言わざるを得ないかも? なんせ「蒼黒」のほうは収録曲2曲ともキラーチューン級のインパクトを誇る楽曲でしたからね。それに対して今作の2曲はちょっと地味かもなぁ。悪くはないんだけど…。

まず1曲目の表題曲「月光ミュオソティス」なんですが、2ndアルバム以降このサークルの音楽的特徴になっていたメタルコア要素が希薄になっていて、1stアルバムの時のようなヘヴィさ控え目なサウンドに回帰してる感あるんですよね。
メロディについてはほんと素晴らしい、同人ゴシックならではの耽美で格調高いクサメロに彩られた良曲なんですが、しかしサウンドについてはやはりここ数作で「幻覚アリア=メタルコア」ってイメージがすっかり定着してたこともあって少し物足りなさを感じてしまうのが事実。
トレードマークである分厚いクワイアのほうは健在で、楽曲に荘厳なイメージを与えています。やっぱりこのクワイアが無いと幻覚アリアじゃないよね。

2曲目「忘却アルカディア」、同人メタル界隈でも人気の実力派歌い手おこげちゃんさんをフィーチャーした楽曲で、伸びのあるパワフルな歌声によりボーカルパートについては安定の出来栄え。こっちはいちおうメタルコア要素はあるんですけど、でも心なしかブレイクダウン時のヘヴィさが前作に比べると弱い気がする…? 同じくおこげちゃんさんをフィーチャーした他サークルがもっとガチなメタルサウンドやっていたのでそれと比べてしまうと尚更。
もちろん、非メタラーのゴシック系リスナーにとってはヘヴィさとかどうでもいい代物でしょうから、まあその辺りの折り合いでこういう音に仕上げた可能性もあるかな。

メタラーを完全にターゲットに据えたかのような激しく勢いのあるサウンドで攻めてきた「蒼黒フリージア」の時には、デビューからたった半年のサークルがこの域まで到達するとは、もしかするとこのまま進化したらAsrielや妖精帝國の域にまで行く可能性もある?とか思ってたんですが、それから2年経ってもあんま進化してないのが少し寂しくはあります。

今作の路線で次のアルバムが作られるとしたらやっぱりメタルコア要素は抑え目になるのかなぁ…うーん。メタラー的には、重くて速くて荘厳でテクニカルでメロディアスでクサクサな作風にして欲しいとか思っちゃうんですけど、そんなトッピング全部を盛り付けた特盛りラーメンみたいな音は一般リスナーからすると胸焼けを催すものなのかもしれないし…やっぱり難しいですなぁ。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

Information

↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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