Hollow Mellow「Cinema Fantasia」

http://irumarin.com/

やはり格が違いますねこのサークルは。同人ゴシックというジャンルにおいて最高峰のクオリティと風格を備えた圧倒的な作品であることは疑いようがないでしょう。
完全新作としてはなんと2年以上の間隔を空けてリリースされた待望のHollow Mellow新作アルバムです。

短い間隔で作品が連発されるのが常である同人音楽界においては2年という期間はかなり長めのインターバルであった訳ですが、それだけ待った価値のある素晴らしい作品になってますよ。
実はその間にリメイクアルバム「Reincarnation」もあったんですけどね…。でもあの作品はボーカルをIRUMAさんに差し替えてJillさんのバイオリンを追加しただけであまり目新しさがないように思えてならなかったので実は買ってないのです…(小声)。まあオリジナルバージョンが十分すぎるほど完成度が高いのだから別にいいかなぁみたいな。やっぱり自分が待ち望んでいたのは完全新作ですからね。そしてその完全なる新作がついに来た訳ですよ。

バイオリニストJillさんが正式加入してからは初の完全新作となる訳ですね。やはりJillさん加入以前とは明らかに音の趣きが変わってますよね。言うまでもなく生バイオリンの音は超強力です。大々的にフィーチャーされた生バイオリンによってクラシカルな壮麗さが大幅に増強され、楽曲の持つ貴族的な優雅さがグレードアップしておりますね。ただでさえ高かったクオリティがさらに底上げされてます。
ただ、手放しに絶賛できるかというとそうでもなく…生バイオリン導入によってギターの出番が減ってしまってる感じがあるんですよね…。以前だったらNemuさんが主旋律を弾いていたはずのフレーズをバイオリンが代わりに担当してる場面が増えていて、相対的にギターが目立たなくなってる感じも否めないというか。まあゲストバイオリニストじゃなくて正式メンバーなんだからこれだけ出番が割り振られてるのは当然なんでしょうけど、でもやっぱりNemuさんのプログレッシブなギターワークを目当てで聞いてる者としては若干の寂しさを禁じ得ないんですよね…。
とはいえ別にJillさんの演奏に不満があるとかいうことではないので誤解なきよう。まあ同人ゴシック聞いてる主な層はギターよりもバイオリンの音色を重視するリスナー多そうな気がするしやっぱりJillさん加入は完全にプラスに働いてるんでしょうけどね。

収録曲は9曲。大ボリュームのフルアルバムです。そのうち2曲はIRUMAさんソロ名義のアルバムからのリメイク曲ですがオリジナルバージョンから大幅にクオリティアップしているので聞き応えありますよ。

1曲目「Romantique」、これはアルバムリリースに先駆けてMVが公開されていた楽曲ですね。しかし「先駆けて」って言ってもこれ公開されたの2年前なんですよね…てっきりこれが公開された年のM3で新作出ると思ってたんですが…いやほんとに長かった。
この曲はアルバムオープニングに相応しい勢いを持つ楽曲ですね。ロシア民謡的な疾走感あるビートとクラシカルなアレンジが秀逸です。特に間奏でのバイオリンとギターの掛け合いが鳥肌モノ。Jillさんのバイオリンも凄いんだけどやっぱりNemuさんのプログレッシブなギターワークは至高ですよ。もちろんIRUMAさんの可愛らしさと妖艶さと力強さを複合したかのような歌唱も相変わらず素晴らしい魅力を放っています。

2曲目「Lesson」、これが今作のハイライトチューンでしょうか。圧倒的な完成度。新加入のJillさんのバイオリンの音色が最大限に活かされたクラシカルな曲調。IRUMAさんの天才的なメロディセンスも絶好調で、これは新編成Hollow Mellowの代表曲と言ってしまって構わないんじゃないかと思える素晴らしい出来栄えですね。A.C.Tに通じるようなプログレッシブポップ感さえあるかも。せっかくのNemuさんのテクニカルなギターワークがちょっと影に隠れ気味なのだけが寂しいですが…。

3曲目「Lamento」、基本バラード曲なんですがちょっとラテン系テイストあって弾むようなリズミカルさもあります。やはりアレンジの妙を感じられますね。ベースとドラムは活躍してるけどNemuさんの出番はやはり少なめ…。

4曲目「Asterisk」、これも続けてバラード系なんですがサビではバンドサウンドがっつり入ってメタル的なドラマチックな盛り上がりを演出します。この手の楽曲でのNemuさんのプログレッシブなバッキングは相変わらず絶品の一言。やっぱりこのギターワークがなくちゃHollow Mellowじゃないですよねえ。ドラムがメタルコア的な手数足数多いフレーズ多用するのもメタラーには嬉しいところ。

5曲目「Seiren」、これはIRUMAさんソロ作からのリメイク曲ですね。当然ながらオリジナルバージョンよりはるかにグレードアップした内容になってます。かつてはアマチュア感が残っていたIRUMAさんの歌唱は格段にレベルアップしてもはや一流としか言いようのない貫禄あるものになっていますし、そしてなによりサウンドプロダクションが向上して演奏がクリアに聞こえるようになったのが大きいですね。オリジナルバージョンはどうにも曇ったような音質が惜しかったですからね。
しかしながら改めてこの曲ほんと凄いですよねえ。複雑なリズムでありながら全く難解さはなくキャッチーなメロディを聞かせるセンスは天才的だと思う。

6曲目「Twilight -暁のヴァンパイア-」、これは疾走感あるV系メタル。もちろん単なるV系ではなく、NemuさんのプログレッシブなセンスとJillさんの壮麗なバイオリンによって他と一線を画する音になってますね。IRUMAさんの妖艶さと繊細さとパワフルさを兼ね備えた歌声も絶品です。

7曲目「Stage」、これもリメイク曲なんですがほんと名曲すぎますよねえ。スケール感あふれるサビが涙腺を刺激します。バラード系楽曲としてはIRUMAさんの最高傑作なんじゃないかと。生バイオリンが高級感を何倍にも増してます。

8曲目「Adieu -幸福の王子様-」、これは今作のハイライトPart2ですね。プログレッシブV系メタル、まさにHollow Mellowにしか出来ない音がここにあります。Aメロの変則的なリズム展開とサビメロの複雑な展開が特徴的ですがそれらプログレッシブな要素をキャッチーさと格調高い雰囲気で包み込むセンスは見事としか言いようがないですよ。

ラスト9曲目、表題曲である「Cinema Fantasia」、ジャケ絵のイメージ通りレトロな映画を思わせるようなスケール感たっぷりの楽曲になってますね。IRUMAさんの歌声の表現力もまさに極まっております。こんだけ壮大さのある曲なんだから8分くらいの尺でプログレッシブでドラマチックな曲展開があっても良さそうな感じするんですけどね。ほんとHollow Mellowは1度長尺の曲やって欲しいなぁ。Nemuさんの出番も大増量で。

IRUMAさんの天才的なメロディセンスと表現力豊かな歌唱、Nemuさんの唯一無二のプログレッシブなギターワーク、そしてJillさんの優雅さあふれるバイオリン。この3つの孤高の才能が集結して圧倒的作品を作り上げておりますね。メジャー作品と全く差のない超ハイレベルな内容ゆえに、同人音楽シーンの成熟を象徴するような作品とも言えるでしょうか。
まあこれだけハイクオリティだと作品が出るペースがゆっくりになるのも当然だし、次はまた2年後くらいになるかもしれないですが気長に待ちたいと思います。というか次のアルバムはメジャーデビューアルバムになりそうな気がしますけど。
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Hollow Mellow「Hollow Mellow -Sweet Greed-」

Sweet Greedジャケ

C85(冬コミ)で発表されたHollow Mellowの新作です。
ほんとなら冬コミ終わってすぐ感想上げるつもりだったんですけど(いつも期待作はイベント後に速攻で上げてたんでw)、リンホラやら年間ベストを優先してたらすっかり遅くなってしまいました。まあ、まだ悶絶メタルさんがレビュー上げてないからセーフかな(?)

このサークルさんが昨年春に出した「Hollow Mellow -Tangled Knot -」は年間ベストにも選出させて頂きましたが、本当に凄い内容の作品だったと思うんですよね。ゴシック、クラシック、プログレ、メタル等、実に多様な要素を高次元で融合させ生み出された超クオリティのサウンドで、もはや同人ゴシックという枠では測りきれないほどの傑作だったと思います。
そんな凄い作品を出したサークルさんの新作といったら期待度MAXで待つのが普通なんですが、どうにも不安になる要素があって素直には新譜情報を喜べなかったんですよね。
なんせリリース間隔が短すぎる。冬コミって秋M3からたったの2ヵ月しか経ってない訳ですしねw いくら才能あるアーティストでもさすがに2ヵ月じゃ時間足りないんじゃないかと思えますし…。
自分は贔屓のサークルさんの新作が出るのならどんなのが出て来ようが喜ぶ、ってタイプのリスナーじゃないですし、贔屓のサークルさんだからこそ時間かけて最高の作品を出して欲しいなぁとか思ってる我が儘なリスナーなのでw

しかし、そんな不安は全く杞憂でした。いざCDを聞いてみたところ、たった2ヵ月で作ったなんて信じられないくらい細部まで作りこまれた充実の内容で驚きましたよw
しかも前作に比べて着実な進化も感じさせる音になっていて二重に驚きました。やっぱりこのサークルさんはとんでもないですよまじで…。
というか、どうやら2ヵ月で作ったんじゃなくて、実際は秋M3作品と同時並行して制作されてたみたいですね…。やっぱりそうだよなぁw さすがにこのクオリティを2ヵ月じゃ無理ですよねw いや、このサークルさんほどのレベルのミュージシャンならば2ヵ月で作ることも可能かもしれないですがw
余談ですが、イベント前は新作に不安があった→実際CD聞いたらいつものクオリティで安心、って流れは完全に秋M3とかぶってますなぁw まあ、さすがに次回はもう信じて待てると思いますけどもw

前置きがだいぶ長くなりましたが、内容について書きますと、基本は「Tangled Knot」と同様にゴシックやクラシックとメタルを融合させたサウンドなんですけど、今作はかなりミュージカル感が増量された感じですよね。セリフとかデュエットみたいないかにもミュージカルな要素がある訳じゃないんだけど、ちょっとコミカルな風味があるせいかな?
具体的にはサンホラのMärchenに近い雰囲気ですよね。Märchenからセリフと複雑な構成を抜き去ってプログレやメタル要素を強化したらこんな感じになるんじゃないかと。サンホラの「取っ付きにくい部分」を排除しているのでサンホラ苦手な人でもハマれるサウンドかもしれません。
とはいえ、確かにサンホラを引き合いに出したくなるんですけど、多くのサンホラフォロワー的サークルとの決定的な違いとしては、単なる模倣ではなくオリジナリティが確立されてる点ですかね。直接的に影響されてるというよりは、いろいろ組み合わせてオリジナリティを追求してたら結果的にサンホラに近くなった、みたいな印象ですかね。それでいながら、他のどのサークルよりもMärchenに近いクオリティを出せているというのも凄いところ。
(このブログ書いてる奴はやたらサンホラと繋げたがるなー、と怪訝に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、自分にとって「サンホラに近いクオリティ」っていう表現は最大級の賛辞のつもりで書いてますのでw)

さて各曲についてですが、1曲目の「Candy Prison -グレーテル-」はゲストボーカルの浮森かや子さんが歌唱を担当しています。浮森かや子さんはちょっと声の個性が半端なくて、この方が歌ってるだけでどんな曲でも幼蚕文庫と化してしまう感じですねww まあボーカルパートは完全に幼蚕文庫なんですけど、間奏パートはHollow Mellowらしいクラシカルでプログレメタルなアンサンブルが存分に聞けますね。
ギターのNemuさんのギタープレイとアレンジセンスは相変わらず天才的ですよねー。ギターのテクニックに関してはこの方より上手い人いっぱいいるでしょうけど、この独特のプログレッシブなリズム感とドラマチックなフレーズセンスは同人音楽界隈でも屈指なんじゃないですかね? 歌メインの曲でありながらここまで間奏が聞き所として機能している事に驚愕です。Irumaさんの卓越したソングライティングとNemuさんのギタープレイ、まさに最強のコンビって感じですねえ。
2曲目「Control Me -醜いアヒルの娘-」は主催のIrumaさんボーカル曲ですね。イントロの「クワックワッ」ってアヒルの鳴き声はIrumaさんがやってるんですかね? 可愛いですw ちょっとディズニーっぽいノリですかね。そしてその後もギターがアヒルの声を引き継いで鳴き声を模した音を出してるのも実に面白いw Irumaさんの歌唱もまずます説得力を高めてますね。コミカルな雰囲気のAメロから一転、サビではシリアスな雰囲気で疾走してメタラーも大満足であろう展開ですね。間奏でのツインリードによるギタープレイがまた絶品。Xを思わせる叙情的なフレーズがたまりません。

3曲目「Lonely Prince -おおかみと3匹の子豚-」は、Hollow Mellowでは初の男性ボーカル曲ですね。ボーカル担当の下和田ヒロキさんって方は存じ上げないんですが、中性的な声質がミュージカル的な曲調と絶妙に合っていて良い味出してますねー。これも三拍子のAメロから一転してサビで疾走する展開です。メロディの完成度も高く、これが本作一番のキラーチューンかもしれないですね。間奏ではギターがドラマチックなフレーズを連発しつつ弾きまくるというメタラーにはたまらん展開ですw Tangled Knotに比べてギターソロが長めなのも嬉しいですね。
ラストの「Just one more dance -灰かぶり-」はMiddleIslandの紫さんが歌唱担当するバラード曲です。Hollow Mellowはいつもラスト曲に超キラーチューンが配置されてる気がするんですが今回のラスト曲はちょっと地味かもしれないw 紫さんの歌唱が大人っぽい渋い雰囲気を醸しているせいもあるかもしれないですが。

全体的には強烈なキラーチューンを複数収録していた前作Tangled Knotには及ばないかもしれないですが、アレンジ面ではオリジナリティを更に増している感ありますし、プログレ度も前作より心なしか上がっていることもあって、今後の更なる進化が楽しみな作品に仕上がっているんじゃないかと思います。もはや同人ゴシック系では孤高とさえ言えるレベルなんじゃないですかね? まあこういう系のサウンドがあんまり需要なくて評価されてない可能性もあるかもしれませんが。
そして、こんなハイクオリティな作品が頒布価格500円ってのがまた凄いw 秋M3作品より内容も上回ってるしジャケもちゃんと付いてるのに半額ですからねw

Iruma Rioka「Letter」

Letterジャケット

ソロ名義の作品としては2年ぶりというIruma Riokaさんのミニアルバムです。

Iruma Riokaさん主催のサークルHollow Mellowが今年の春発表した2ndミニアルバム「Hollow Mellow -Tangled Knot -」は、自分が今まで聞いた同人音楽CDでも屈指の素晴らしい内容だったので(左カラムのおすすめCD欄にも載せてありますしねw)、当然ながらIrumaさんのソロ作品にも期待してたんですが、正直、この新作に関しては内容を聞くまでは期待半分、不安半分って心境だったんですよね。
なぜなら、まず告知が出たのがイベント直前だったということ、そして、試聴も1曲目のインスト曲しか公開されず、ジャケットも真っ黒…と、不安要素がいくつもあったので。
まあ、試聴出さなかったのはリスナーがCDを聞いた時に新鮮な気持ちで聞けるようにっていう配慮だったみたいですが、それでもやっぱり試聴上げられないくらい制作作業がギリギリだったんじゃないかなぁって勘ぐってしまいましたw
ジャケットも、手紙を模したパッケージというのはアイディア的に面白いなーとは思いましたが、やっぱり正直言うと真っ黒な紙ジャケットっていうのは寂しいですよねw

しかし、いざ「手紙」を開封して中身を聞いてみたところ、作り込みが足りないなんてことは全くなく、Hollow Mellowの2ndと同様の「貫禄」を感じさせる内容だったので安心しました。
まあ、メタラー的にはHollow Mellowの2ndみたいな疾走曲が入ってないので若干物足りない感じもありますが、こっちのソロ名義のゴシックポップ路線のほうが本来のスタイルなんでしょうね。
1曲目が前奏曲的なインストなので実質3曲であり、ミニアルバムというよりシングルというべきボリュームではあるんですが、その3曲がどれも濃い楽曲で実に聞き応えがあります。

序曲から続く#2「塔からの手紙 -letter-」はIrumaさんの情熱的な歌唱が聞けるバラード曲ですが、概ねソロ名義の前作Crimson Princessと同路線でありながらも、Crimson Princess収録曲に比べるとIrumaさんの歌唱もサウンドプロダクションも格段に進化していますよね。Irumaさんの歌声は大物歌手的な風格を感じますし、サウンド面でも、Crimson Princessで感じた惜しい点が全て払拭されてる気がします。
そして、サウンドの進化を更によく実感できるのが#3「魔女の問いかけ -denounce-」ですね。この曲は3拍子のワルツ的な曲調ながら、ギターの音が前面に出ていてかなりメタリックな印象です。Crimson Princessでも同路線の曲ありましたが、あっちは音が悪かったのでせっかくのテクニカルなアンサンブルが埋没してた感があったんですが、今作ではサウンドの向上により演奏の魅力を最大限に味わえるようになってると思いますね。相変わらず三拍子をメタル的にアレンジするのめちゃくちゃ上手いですよねー。
そしてラストの#4「幻想の森の終わり -lullaby-」、タイトル通り子守唄みたいな趣きの静かなピアノ弾き語り系の楽曲で、演奏時間も2分半しかないし、いかにも「おまけ」的なイメージの曲ではあるんですが、これがまためちゃくちゃ良いメロディなんですよ。おまけポジションの楽曲に使うには勿体ないくらいの名曲オーラ漂うメロディだと思いますね。

ボーカル曲3曲とも完成度の高いメロディとアレンジで彩られていて、同人ゴシック界隈でも頭ひとつ抜き出た貫禄を感じさせる内容になっているんじゃないかと思います。
それでも「Hollow Mellow -Tangled Knot -」ほどの圧倒的なオーラはないですね…やっぱり疾走曲がないですし…。もちろんこの作品も十分すごい内容なんですけど。
来たる冬コミではHollow Mellow名義の新作が予定されてるようなので、そっちに期待したいですね。

IRUMA RIOKA「Crimson Princess」

Crimson Princess

IRUMA RIOKAさんの2ndアルバムですね。
この方の主催するサークルHollow Mellowの今年の春M3で発表した2ndミニアルバムは、個人的に同人ゴシックでも最高峰に位置すると思うくらいの凄い作品だったのですが、ソロ名義のこのアルバムも素晴らしい内容になっていますね。

この方が他のゴシック系ボーカリストと一線を画しているのはやはりシンガーソングライターであるという点でしょうね。そもそも女性コンポーザーっていう時点で珍しい気もしますが、自らボーカルと作曲手がけているというのは素直に凄いですよね。
Hollow Mellowの方でも非凡な作曲能力を披露していましたが、このソロ名義作品でも個性的かつハイセンスな楽曲が並んでいます。
楽曲のジャンルも多岐に渡り、ロシア民謡的な曲からクラシック的なフィーリングを持つ曲やプログレメタル的なアレンジを持つ曲までバラエティに富んでおり飽きさせずに楽しませてくれます。単なるゴシックの枠に留まらない、サンホラに通ずるような素養を感じますね。
IRUMAさんの歌声は、歌唱力という面ではパーフェクトとはいえないかもしれないですが、情熱的でパワフルでありながらもゴシック的な妖艶さと少女のような無垢さも感じられるような多面性のある素晴らしい声だと思いますね。

アルバムで聞き所となる曲は#3、#4、#6、#7、#8、#9辺りでしょうか。特に後半は良曲が揃ってますね。#4や#9はバラード系の曲ですがサビの情熱的な歌唱が素晴らしい。#6は勇壮さを感じさせるシンフォニックなアレンジが秀逸でアルバムでもハイライトとなる名曲だと思います。#8では間奏でプログレメタル的なテクニカルな演奏も聞けますね。
ただ、Hollow Mellowの方が非の打ち所のない完璧なサウンドだったのに比べると、このアルバムはちょっと音が全体的に軽いのが惜しいところですよね…。そのせいでせっかくのプログレメタル的なアンサンブルも魅力を削がれてしまっている感がありますし。
もっと音が良かったらかなりの名作になってた気がしますね。

Hollow Mellow 「Hollow Mellow -Tangled Knot -」

Hollow Mellow -Tangled Knot -

Hollow Mellowの2013春M3で発表のミニアルバムです。

このサークルさん、分類的にはゴシック系って事になってそうですけど、音はかなりハードで完全にメタルですね。ギターワークが粗めだからエモコア系のノリもありますが。しかも自分の大好物のプログレ要素もふんだんに取り込まれていて、個人的にはたまらない音楽性になってますねー。

試聴で#1「BAD END -白雪姫-」のシンフォニックなイントロから変拍子入ったハードエッジなリフに移行する展開を聞いただけでノックアウトされてしまいました。これはかっこよすぎる。フルで聞いたらもっとハード&プログレッシブな演奏たくさん聞けると期待してたら…そんなことはなかったwなんかリフや間奏が短すぎる気がしますねwせっかく鳥肌もののかっこよさなのにすぐ間奏終わっちゃうからだいぶ物足りないです。歌削ってもっと演奏パート聞かせて欲しかったくらい。
しかしこれは、ハードな演奏やプログレ要素はアクセント程度の要素であって、あくまでメインはゴシック要素って事なんでしょうね…。もしこのサークルさんが出し惜しみせず本気でプログレメタルな作品作ったら驚異的な物が出来上がりそうな気がします。

#2と#3はスローテンポで比較的おとなしい曲ですが、ギターは相変わらず重く、プログレメタル的なアレンジや壮大なシンフォニックなアレンジも絶妙で、どちらも聞きごたえある曲に仕上がってますね。

そして、とどめの#4「FALL AWAY -マッチ売りの少女-」。これはまじやばい。超キラーチューンですよ。サビの高揚感やべええええ!!!基本三拍子の曲なのにこんなに疾走感あふれるアレンジにしてしまうセンスに脱帽です。ドラムのアレンジが本当凄いですね。しかし、これも1曲目と同様に演奏パートが短いんですよね…ギターソロ凄いかっこいいのに…なんとも惜しい。もしこの曲にプログレメタルなインストパートが入ってたら恐るべき神曲になってた気がしますよ。このままでも十分神曲ですけど。

この作品ゲストボーカルさんが3人参加してますが、サークル主催で作詞作曲手がけるIRUMA RIOKAさんは4曲目でしか歌ってないみたいですね…全曲IRUMAさんに歌って欲しかった気が。でもこの方ご多忙でこのミニアルバムもずっと発表延期してたみたいだし、単にレコーディングの時間取れなかっただけなのかも。

ゴシック系、メタル系、プログレ系、どのタイプのリスナーにもおすすめ出来る超ハイクオリティなサウンドを備えた凄い作品ですね。特に4曲目が凄まじいのでこれだけのために買っても損はないくらい。


ゴシック度:A
シンフォニック度:A
ハード度:A
プログレ度:A
総合おすすめ度:S
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

Information

↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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