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Fyrri Líf「COSMOLOGY」

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https://fyrri-lif.booth.pm/items/1337137

という訳で今宵も恒例となった第n回「同人音楽のジャケットイラストについて考える会」を開催いたします。
今回ピックアップしますのは昨年秋デビューの準新規サークル「Fyrri Líf」の春M3新譜「COSMOLOGY」でございます。
いやはや実に美しいイラストですねえ。界隈で引っ張りだこの超人気絵師おにねこ大先生を彷彿とさせるような儚げで繊細な美少女をフィーチャーした幻想的なイラストでありこれは多くのリスナーの好みにグッサリと突き刺さるんじゃないかなぁ。これは中身の音楽のほうも少女病タイプの物語音楽かはたまた多重コーラス民族音楽かあるいは浮遊感あるアンビエントという可能性も…。

…ってことはなくて前回の記事でネタバレしてる通りバンプフォロワー系ロックなんですけどね。界隈には男性ボーカルにも関わらず美少女ジャケにしてるサークルは多々存在してるので別段珍しいことでもないんですけど、しかしながらここまでハイレベルな超美麗ジャケにしてるサークルは他にあんまり無いんじゃないかなぁ。ここまで力が入ってるとむしろ誠実さを感じざるを得ないっていうか「ジャケ詐欺」なんて安易な表現は使いたくなくなりますね。ってかボーカルが男性っていうだけであって世界観とかイメージはジャケと合ってる気がするし。全然詐欺じゃない。
この界隈における「男性ボーカルなのに美少女ジャケ」のパターンって、お前らこういう絵が好きなんだろ? 俺らも好きだからさ、これで良いよな!(固い握手)みたいな認識によって成り立ってるように感じますが利害一致してるんだしそこに何の問題があるのか?ってか同人音楽は男性ボーカルじゃダメみたいな風潮だってそんなの誰が決めたんだ?って感じだし。売り方がどうのとか宣伝方法がどうのとか、界隈の暗黙のルールとか人間関係の縦や横のつながりとかそんなの関係ねえ! 同人なんだし、しがらみに囚われずにもっと自由に飛ぼうぜ! 同人音楽という箱庭の空を自由気ままに飛び回ろうぜ!(ハイパー謎ポエム)

…という訳で要らない前置きが長くなりましたがバンプフォロワーな音楽性です。歌い方もかなり真似てる感じ。前作はここまで藤原さんの歌い方を直接的に意識してなかった感じなんですけどね…。ちなみに初期ではなく「orbital period」以降のポップスとして洗練された爽やか&キャッチーなバンプの音。
前回紹介した1stアルバム「It's A Brave New World」では「バンプ+プログレ+民族音楽」という余りに個性的な音楽性を披露していたFyrri Lífなんですけど今作ではプログレ要素も民族音楽要素も完全消滅してしまって良くも悪くも「普通」と言わざるを得ない音になってます。プログレ云々を抜きにしても単純に音楽としての刺激が足りず面白みが激減してるというのが本音。
とはいえ曲は相変わらず良く出来てるし、ギターの音やボーカルの歌唱も前作に比べて安定した感もあるのでロキノン/JPOPとしては洗練されたと言えるのかもしれない。前作を聞く前にこっちを聞いてたら普通に「お、いいサークルじゃん」って言ってた気がする。まあ要するに前作「It's A Brave New World」が余りに良すぎたってことなんですよ。

3曲入りシングルなんですけど3曲とも良い曲ですね。本家バンプにも劣らない「名曲感」があるんじゃないでしょうか。やはりメロディセンス素晴らしいサークルです。
あとバンプリスペクトの要素として無音トラックの後にお約束のシークレットトラックも入ってるんですよね。おまけとはいえ普通にフル尺の曲。なので実際には4曲入り。
「おでん」なんていういかにもネタソングなタイトルなんですが人によってはこの曲が一番印象に残りそう?

という訳で「普通に良い」最新作なんですけど次回作はプログレに戻ってくれるとのことなんで期待したいですね。
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Fyrri Líf「It's A Brave New World」

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https://fyrri-lif.booth.pm/items/1071312


「BUMP OF CHICKEN + ドリームシアター + 民族音楽」な音楽性?????

この世にはジャンルを飛び越えて様々な悪魔合体を試みる音楽アーティストが存在しますがさすがにこの組み合わせは他にはなさそう…。
あ、ドリームシアターってのはもちろんプリパラじゃないですよ? 大傑作「The Astonishing」でお馴染みのほうのドリームシアターですよ? だから「The Astonishing」は駄作じゃねえって言ってんだろサンホラと同じ感覚で聞けって何度言えば…。

えーと話が脱線しましたが要するにロキノン+プログレ+ゲーム音楽という奇想天外な組み合わせな訳ですね。でも絶対あり得ない組み合わせって訳じゃないっすね。ってのはバンプも「Ever Lasting Lie」とかめっちゃプログレ感あるしシークレットトラックは20分越えだし。いやシークレットトラックは冗談ですけど初期のやたら目立つベースラインとかも何気にプログレとの親和性はあるような気もする訳で。

ちなみにバンプとドリームシアターの融合ってのは自分が勝手に解釈してるんではなくて、このサークルの主催(ってか1人でジャケ以外の全て手がけるマルチ系)のNóttさんの発言に基づくんですが、実際のところ十分にプログレ的ではあるけどさほどドリームシアター的ではないんですけどね。過剰な複雑さは無いしギターもメタリックじゃないのでバンプ系ロキノンサウンドと自然に調和してます。同人音楽リスナーにとってポピュラーな民族音楽&ゲーム音楽要素もふんだんに取り込まれていてとても聞きやすい音に仕上がってるのではないでしょうか。プログレやメタルに興味ない方にもおすすめしたい。むしろ同人音楽の枠を越えて評価されて欲しいってくらい普遍的な魅力のある音楽性だと思う。

ってか今更ながら、ジャンル単位で音楽を語るってのはやっぱ一長一短なんですよねえ…。プログレだとかメタルだとか前面に掲げて紹介すればそういう要素を求めてる人は惹き付けることが出来るけど逆に興味ない人は遠ざけてしまう訳で…。だからといって「ジャンルに囚われない」っていう言い回しを安易に使うのもいまいち信用ならないし。音楽作品ってのは突如ゼロから発生したものではなく過去の偉大なアーティスト達の積み重ねがあってそれらに影響を受けて作られてる訳じゃないですか。そういう影響関係を無視して「ジャンルなんかいらない」って言い放つのも何だか違和感ありますからねえ。だから個人的には自らの影響を受けたアーティストやジャンルを公言してるサークルさんのほうが好感持てるっていうか、このFyrri Lífも信頼できるなって思う訳です。

あと、個人的に「信頼できるサークル」の条件があるとしたら、洋楽と邦楽とオタクミュージック、この3つからの影響を感じ取れることですかね。オタクミュージック(アニソン及びゲーム音楽)の影響だけで作られてる「純粋種」なサークルってあんまり惹かれないんですよ…なんか内向きすぎるっていうか? 洋楽の影響も程よく入ってると「殻」を打ち破れるような気がするんですよね。このFyrri Lífはまさにこの3つがバランス良く取り込まれてる音楽性。洋楽=プログレ、邦楽=バンプ、でオタクミュージック要素は民族音楽とゲーム音楽由来の要素ですね。
実はこの作品って昨年の秋M3リリースでして、春M3の新譜は別に存在するんですけどその新譜のほうではプログレ要素と民族音楽要素が消滅して純粋バンプフォロワー化していて独自性が大幅に減少してるんですよね…。やはりこの3要素がせめぎ合っていて欲しかった。

この作品、9曲入りなんですけど短い曲が多いのでミニアルバム的なボリュームしかないです。ボーカル曲も5曲だけ。でもインスト曲も含めて組曲のように繋がっているコンセプチュアルな構成になってるんで聞き応えはかなりあります。

1曲目「霧の森」、序曲のインスト…かと思わせといて後半ボーカルも入ってきます。ピアノとアコースティックギターを中心にした穏やかで静かな出だしからエレキギターの重たい音がズーンと鳴り響きダークな雰囲気になる展開がかなりプログレ的。最初このサークルがプログレ的だという「ネタバレ」無しで聞いたからこの展開にはけっこう驚いた。

2曲目「Fairy Tale」、これは全編ボーカル曲。端的に言えば三拍子の民族音楽要素を取り入れたオルタナロックサウンドなんだけど、バンプ譲りの主張のデカいベースサウンドや巧みなドラムのアレンジだけでもセンス良すぎて脱帽なんですが何と言っても最高に推せるのはリードギターのメロディアスでドラマチックな音でして…これはメタラーの琴線にも触れまくるんじゃないかなぁ。ってかジャンル云々を抜きにして曲として純粋にめっちゃ名曲なんですよ。前半と後半でサビメロが異なるダブルサビ展開もアツい。
歌もギターも作編曲も全て手がけるNóttさん、いかにもインディーロックって感じの爽やかで飾り気のない歌声が良いですねえ。めっちゃ上手い訳じゃないけどそこがむしろ良いんですよ。同人リスナーならこの感覚分かってくれると思いますが。

3曲目「夢の山麓」はインスト曲。基本的にボーカル曲とインスト曲が交互に配置されてます。この曲も軽やかなピアノの音色とアコギによる牧歌的な雰囲気が素敵。

4曲目「Gazelles」は再びボーカル曲。これはロック要素の薄い穏やかな曲。童謡のようなノスタルジックなメロが良いですね。

5曲目「真実の湖畔」は再び繋ぎのインスト。ガラスのような透明感あるシンセの音が印象的。ってかどの曲も完全打ち込みじゃなくてアコギの音が入ってるおかげでオーガニック感が増し増し。

6曲目ボーカル曲「Abyss」、これが最もプログレ度が高い曲かな。イントロからカオスなギターで攻めてくる。基本的に歌パートはバラード系なんだけど後半コロコロと曲調が変わってプログレ厨ホイホイ。でも過剰な複雑さは無いし全く敷居は高くないですね。これも純粋に曲として素晴らしい。

7曲目「虚ろの小路」はポリリズム使用のなんとも不思議で浮遊感ある曲調。

8曲目ボーカル曲「世界樹の雫」、これは2曲目と並んでハイライト曲かな。単純にメロが一番キャッチー。アップテンポな軽快なロックナンバーですがキーが高いサビでオートチューン使ってるから近年のバンプ感もあるかもしれない。そして心なしかQUEENを彷彿とさせるツインリードギターでめっちゃ盛り上がる。ロキノン+オールドスクールなブリティッシュロックの素晴らしき融合。

9曲目「Re」はラストを飾るゲーム音楽的な民族音楽インスト。

男性ボーカルだけどジャケは美少女…まあこの界隈では1ミリも珍しいことじゃないんですけどね。しかし新譜のほうではその美少女ジャケが更に洗練されていて最早オリジナル同人音楽ジャケ詐欺大賞を狙えそうなレベルにまで達している。

ちなみにこのサークルって自力で探したんじゃなくて相互リンク(遊戯王用語ではない)のブログさん(http://dojinmusix.blog.jp/archives/77257483.html)が紹介していて知ったんですよね…こんな面白すぎる新規サークルを探し当てるなんてさすがです…。

そんな訳で初作品にしていきなりバンプ+プログレという独自性が高く完成度も非常に高い作品をぶちかましてきた衝撃的サークルなんですが、最新作では純粋バンプフォロワーになってしまったものの次回作は再びプログレに戻ってくれるようなんで期待したいところですね。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

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