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roxie philharmony「交響曲第7番[王魂よ、光あれ]」

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http://roxie.holy.jp/kings_top.html

なげうり 【投げ売り・投売り】
(名)
損を覚悟で、捨てるように安い価格で売ること。捨て売り。


…という訳でね、「同人音楽の歴史に残る投げ売り」価格のCD、roxie philharmonyの新作アルバムのご紹介です。
どんくらいやばい投げ売りなのかっていうとですね、21曲入りで70分越えという同人音楽としては破格の超ボリュームなフルアルバムが…なんと…500円???? は???? でも公式にはっきり明記されてるし自分も500円で実際に買ったので嘘ではないのです。
「定価¥3,000 / 2018秋M3特別価格¥500」って意味不明すぎますよね。「支離滅裂な思考、発言」のあの吹き出しの中にこの文字列入れたらぴったりだと思う。(あのコラ絵の元ネタの出版社から使用禁止の声明が出たらしいけど…まあそれは置いといて…)

いや、でもさ、21曲って言っても本当は短いインストとか語りだけのトラックとか大量にあって実質的な中身は大したことないんだろ?という同人音楽リスナーなら誰でも抱くであろう疑念(同人音楽は曲数水増し作品ほんとに多いから…)、しかしその疑念をことごとく打ち砕くほどに内容がぎっしり詰まったアルバムだという事実。
まあ確かにインスト曲も多いんですけどね、でもボーカル曲が15曲もあるんでインスト曲の比率は決して高くない。
更には、この作品はゲストボーカルを11人も迎えて制作されてるのですがどのボーカルさんもめっちゃ歌唱力高い人ばかり。島サークル級同人音楽にありがちな音程ズレズレの歌はほぼ皆無。
でトドメと言えるのがあの同人音楽最強の知名度を誇るサークルAsrielの元ボーカルKOKOMIさんがゲスト参加しているということ。ぶっちゃけKOKOMIさん歌ってる曲だけで500円取れるレベルなんじゃね? 普通なら。

つまりどこにも手抜き要素など見当たらない、どう考えても全力投球の渾身の作品なのに500円…。同人音楽界にはフルアルバムを500円で売っちゃうサークルは確かに結構いるんですけどそういうサークルは基本的に低クオリティですからね。こんだけ実力あるボーカル揃えて金と時間かけてそうなアルバムが500円ってのはやはり歴史に残るレベルなんじゃないかと。

こりゃ今回の秋M3を語る上で絶対に外せない作品ですよね。きっとM3参加者全員買ってるに違いない…。と思いきやツイッター等に上がってる戦利品写真を見た限りでは買ってる人は意外に少ない…。同人ゴシック系を割と買い漁ってるタイプの人の戦利品にもなかったり。何故なのか。
まあ今はストリーミング聞き放題で音楽聞けちゃう時代ですしね…値段設定とかあんま関係ないんでしょうな。でも値段関係なく凄い作品ではあるんですけどね。

っていうか、やっぱこの作品って同人音楽を聞き始めたばっかりの初心者リスナーこそが聞くべき作品だと思うんですよね。
あ、初心者ってこのブログ書いてる人のHNのことじゃないですよ? 一般的な意味の初心者ね。ほんと紛らわしいからこのHN変えたいけど今更変えるのもね…。名前考えるのも面倒だし…。
…話が逸れましたが、なぜ初心者リスナーにおすすめしたいかっていうと、もしこれを同人音楽を聞き慣れたリスナーが聞いても「ふーん、なるほど」としか感じないかもしれないから。この手のV系ロック+女性ボーカル+サンホラ(物語音楽)なタイプのサークルってこの界隈に山ほど存在するから新鮮味なんて無いし、いくら豪華な内容であっても絶賛の域まで行くのはまあ難しいと思うんすよ。
でも初心者リスナーならば、「こんな超上手いボーカルばっかりでサンホラ並の超ボリュームの作品が500円!!! 同人音楽やべえ!!! roxieやべえ!!! まじ神サークル!!!」って感動する可能性もあると思う訳で。自分もこの作品を同人音楽聞き始めた頃に聞いてたら絶対衝撃だったに違いない。
だからやっぱM3初参加者も書いやすい価格設定にする戦略は意味があったんじゃないかと。初参加者にこのサークルの情報が伝わっていたかどうかは定かでないですが…。

ちなみに、自分がこのroxieの作品を初めて買ったのはまさに同人音楽を聞き始めたばかりの頃でした。6年前っすね。
ってかその時に買った「遠き王国のイストワール」が「交響曲第6番」=6thアルバムだったので、つまり本作「交響曲第7番」の1個前…。え?正式なナンバリング作品としては自分が初買いした作品以来ってこと??? まじかよ。6年もかけてこのアルバム作った訳か…そりゃ全力投球に決まってるわ…。

で、同人音楽聞き始めの自分がそのroxieの前作「イストワール」を聞いて感動したのかっていうと…ぶっちゃけ微妙なところです。なんていうか、クオリティ的には前作も今作と同じレベルだったし(裏を返せばこの6年でほとんどクオリティ上がってないってことなんだけど…まあ6年前にすでに完成の域に至っていたってこと)、なんですが前作はアルバム構成に難がありまして、ボーカル曲の合間にいちいちインスト曲が入るんですよ。しかも長めで楽器単体のインスト。別にインスト曲が悪い訳じゃないんだけど、歌物として聞こうとすると長いインストが邪魔くさく感じてしまうしどうにもバランスが悪く全体的な印象も良くなかった訳でして。普通に歌もの中心でインストが副菜的な位置付けのアルバムだったら楽しめてたと思うんですけどね。

それに対して、本作もインスト曲が合間に入る構成は同じなんですけど、作品ボリュームが段違いに上がったことによってインストがあっても作品バランスにほとんど悪影響はなく自然な流れで聞けるようになってるんです。インスト曲も組曲の一部として必然性が備わってる。前作とは比較にならないくらい作品構成の完成度高まってますね。

このサークルって自らの音楽性を「ヴィジュアル系ロイヤルシンフォニー」と公言していて、まあこの界隈にはV系からの影響大きいサークルが山ほどいるから別に1ミリも珍しくはないんですけど、でも公言する割には意外にV系っぽさは抑えめだったりするんですよね。というのは、他のゴシック系サークルってボーカルを女声に置き換えただけでサウンドは90年代V系そのまんまってサークル多かったりするけど、このroxieの場合はクラシックやロシア民謡のテイストが濃いめなのでV系そのまんまって感じではない。男性ボーカル曲も最小限だしね。幅広いジャンルを内包してる感じ、やっぱサンホラ系物語音楽シンフォニックロックな印象っすね。

ボーカルについてはほんとサンホラの歌姫に抜擢されてもおかしくないくらい実力ある方々が揃ってると思うんですが、演奏やサウンドクオリティについては…まあ島サークル級って感じかなぁ。6年前とあんま変わってない。ってか、失礼ながらオケはギター含めて全て打ち込みだと思ってたんですが、クレジット見たらギターもドラムもオーケストラ楽器も全て参加者が記載されてるんですよね…まじか…。ほんとに相当な労力と金がかかってますな…。

各楽曲の出来栄えも非常に優れていて捨て曲と言えるような退屈な曲はほとんど無い。良メロ&ドラマチックな展開を備えた楽曲が勢揃い。さすが6年かけただけはある。全体的に疾走曲多めな構成もメタラーには嬉しいポイント。
キャッチー系の曲では2曲目、5曲目、10曲目、18曲目あたりが気に入ってて、クサ系の曲では6曲目、12曲目、15曲目が特に良いですね。でもやっぱトドメと言えるのはKOKOMIさんボーカルの20曲目「幽暗を啀む星彩の輪廻」。他のボーカルさんも上手い人ばっかりなんだけどKOKOMIさんはさすがオーラが別次元。てかこの曲だけ曲名がAsrielっぽいネーミングになってるのもあざといなぁ。

ジャケは「イストワール」と同じく主催ryotaさんの写真をメインにした簡素なデザイン。こんだけ豪華な内容なんだからジャケも神絵師に依頼して物語音楽っぽい感じにしたほうがリスナーにアピール出来たような気もするけど…まあ「ヴィジュアル系」サークルだから、イケメン主催者のヴィジュアルを前面に出す必要があるのかもしれない。分からんけど。

という訳で、前述のようにこの作品はサンホラや妖精帝國などが好きな同人音楽歴の浅いリスナーに特におすすめしたいですね。もしかしたらこれがきっかけで同人音楽にハマるということもあるかもしれない。それだけのパワーのある作品だと思う。
もちろん玄人リスナーも満足できるだけの内容ですけどね。
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同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

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