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Answer to the MOMONGA「branch#1」

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https://answertothemomonga.tumblr.com/

女性ボーカルをフィーチャーしたマスロック系サークル「アンサツモモンガ」の新作。
フルアルバムを経て再びEP(シングル)形態に戻ってのリリース。「#1」となってることからも「Preparation」シリーズと同じく次回のアルバムへの準備作であると思われ。

今回の新作はですねえ…二重のサプライズが仕掛けられた実験性の色濃い作品だと言えますかね。

1つ目のサプライズはパッケージ。なんと海苔とかレトルト食品とか入ってそうなアルミ製パッケージに入れて頒布されてたんですよ。びっくりしましたね。これ本当にCDなのかよ?って疑った人もいたんじゃないかと。
で、そのアルミパッケージの中に小冊子サイズの厚紙に挟まれるようにCDが入ってまして、ジャケ絵もしっかり付いてます。ってか、アルミパッケージの中に隠れて見えないっていうのにジャケ絵の完成度が非常に高いことにまた驚き。
今までの割と抽象的なコンセプトのデザインとは一線を画する、女性キャラクターが描かれたイラストになっていて一般的な同人音楽ジャケに寄った作風であるように思いますが従来のジャケのスタイリッシュ感も継承していて良いとこ取りである感じもあり。こんな出来の良いジャケなのにアルミパッケージに入れちゃうなんて勿体ない…。

2つ目のサプライズは「試聴版と完成版が全く違う」。
これはですねえ…試聴がボカロ仮歌のデモ音源で完成版はかゆさん(女性ボーカル)バージョンっていうのなら全くもって普通の事なんですけど、今回は新たな試みとしてn平面さんの男性ボーカルが入ってるんですよ。しかも添え物的なデスボイスとかではなく曲通してのツインボーカル体制。これによってデモ版とはまるで別物になってる。良くも悪くも。
この「線香花火の降る夜に」の試聴バージョン聞いた時は、シューゲイザーな浮遊感&甘いメロディ&エモーショナルなリードギター、そしてマスロックで緻密な演奏が全て高い完成度に達していて、これはアンサツモモンガの最高作なんじゃないか?ってくらいの手応えあったんですけどね。それに対して完成版のほうはボーカルのアレンジが練り込み不足だと言わざるを得ないかなと…。
まあ実験性が先行してしまった感はあるけど曲自体の完成度が過去最高級なのは間違いないのでアンサツモモンガが着実な進歩を遂げてるのを感じ取れると思います。きっと次のアルバムで本領発揮してくれることでしょう。

2曲目のほうはエレクトロニカなインストですがこちらもかなり実験的。アンビエント+ノイズな作風ですがフルアルバムに収められたアンビエント曲に比べるとノイズの印象が上回ってる感じ。

という訳で今回は進歩と実験性が入り混じったちょっとカオス風味の「通過点」的な作品だと思うのでアンサツモモンガ初めて聞く人にはおすすめしないですけど、通過点であることを踏まえて聞けば面白い内容だし、きっと2ndアルバムでそれらの進歩が結実すると思うので楽しみですね。
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Answer to the MOMONGA「PEREGRINATIO」

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https://answertothemomonga.tumblr.com/

「Preparation!#1」、「Preparation!#2」に続き「Pre-Peregnatio」と、「Pre」作品が3連続していよいよプリプリ感が極まりこのままプリプリし続けていずれはプリキュアサークルになってしまうのではないかと懸念されていた(?)アンサツモモンガでしたがついに満を持して1stフルアルバムがリリースされました。

なんせ予告作品を3作も重ねた上での本編たるフルアルバムですから当然ながら内容のほうも非常に充実しておりますよ。収録曲はなんと13曲という大ボリュームに加えて捨て曲もないという隙の無さ。それでいて500円という破格の値段設定なのでこれは多くのリスナーに聞いて頂きたい。

さてこのアンサツモモンガ(Answer to the MOMONGA)というサークルをご存知ない方も多いと思うのでざっくりと説明しておきますと、プリキュアサークル…ではなくて、オリジナルの楽曲で活動してるサークルです。公式サイトで度々プリキュアの話題が出てきますが直接的にプリキュアを題材にした曲は無い…はず。プリキュアをイメージした歌詞とかはありそうな気もするけど。
音楽性としては、変則的なリズムを擁したオルタナロック/ポストロック/マスロック由来のギターサウンドをボカロック的に解釈してそこに同人音楽ならではのキャッチーな女性ボーカルを乗せたといった趣きの音となっております。
まあややこしいジャンルの話を抜きにすれば要するに女性ボーカルなロックですね。ポストロック系ってインストのバンドが多いジャンルですしこのアンサツモモンガも一時はインスト率が増えた事もあったのですがこのフルアルバムは大半がキャッチーな女性ボーカル曲で占められているので敷居は全く高くないです。

そして特筆すべきは前述のようにこのフルアルバムは13曲も入ってるのに無駄な曲が全く無いんですよ。インスト曲も含めて全ての曲に役割があり、不要な曲が無し。これって何気に凄いと思うんですよね。メジャーアーティストのアルバムでも普通は10曲以上入ってると「この曲は要らないな」って思える曲が数曲は出てきてしまいますからね。特にポストロック/マスロック系って演奏技術は凄くても楽曲の魅力が乏しいこともあったりする訳ですが、このアンサツモモンガはメロディセンス、アレンジセンス共に優れていることがこのフルアルバムで改めて証明されたなと思います。

ただ、楽曲は優れてるけど演奏技術やサウンドのクオリティについてはまだまだ発展途上である事は否めないかなと。もちろん、初期の頃の音を知ってる者としては大幅に進歩したクオリティに感慨を覚えるんですが、今回のフルアルバムで初めて聞いた人にとってはまだまだ新参サークルレベルの音にしか聞こえないっていうのはあるでしょう。ですがこのフルアルバムはまだアンサツモモンガにとっての「第一章」の区切りに過ぎないでしょうし、これから更に伸びるサークルであることは間違いないと思います。むしろ1stアルバムで完璧すぎる作品を出されちゃうとそれが「越えられない壁」になってしまう懸念もあったりしますから伸び代があるのは安心感をもたらすかもしれない?

さて具体的な収録曲についてですが、13曲入りでそのうちインストが5曲あるのですがインスト曲もボーカル曲と何ら変わらない作り込みがされていてほんとに退屈な曲は皆無ですね。

1曲目「マインドフリーク」はクリーントーンのギターによる軽快でシャキシャキとしたサウンドが堪能出来るいかにもポストロック/マスロック然としたインストチューン。

2曲目「バッドエンドシンドローム」は「Preparation!#2」に収録されていたチップチューンサウンドのdemo曲の完成版ですね。ちゃんとボーカルが入ってます。チップチューンバージョンのときは分かりづらかったけどこの曲めっちゃアルバム冒頭に相応しい勢いのあるメロディだったんですね。っていうか言われないと同じ曲って気付かないレベルで別物なサウンドに生まれ変わってます。適度にテクニカル感あるギターサウンドと共にかゆさんのボーカルも冴え渡りとてもアンサツモモンガらしい楽曲に仕上がってるなと。

3曲目「atri」もポストロック/マスロック的なインスト。インストとは言えメロディも曲展開もしっかりしていて聞き応えあり。ミドルテンポの安定感あるリズムでさり気なく変拍子。ギターの演奏にも安定感あり。ポストロック系が好きな人ならこの曲と9曲目が一番刺さるかも?

4曲目「無い物ねだり」は無料配布のプレビュー盤「Pre-Peregnatio」で先行公開された楽曲ですね。やはり歌モノとしてはこの曲が最高傑作でしょう。歌メロの完成度が半端なくかゆさんのボーカルも堂々たる歌唱。キャッチーなギターフレーズも耳に残るし、最も幅広い層にアピール出来そうな曲。

5曲目「Siracusa」は今回初出のボーカル曲ですね。この曲も適度なマスロック感がアクセントになっている秀逸な出来。

6曲目「eye catch」は2nd EPにもあった南国リゾート風のアコースティックなインスト曲。ってかこの曲名ってアニメのCM入りの時のアイキャッチを意識してるんだと思いますがまさにアルバム中盤の箸休めとして絶妙な役割を果たしてると思う。

7曲目「CATOBLEPAS」はdemoバージョンではボカロでしたがプレビュー盤ではボーカル版が収録されていました。今回のアルバム版では多少ミックスいじってたりするのかな? ボーカルに空間系エフェクトのかかったシューゲイザー寄りな楽曲。

8曲目「Peregrinatio」はアルバムタイトル曲。インストバージョンがプレビュー盤に入ってましたが、この曲はボーカル入って見違えるほどに化けましたね。インストだとDjent「もどき」みたいな音しか印象に残りませんでしたが、このアルバムバージョンではボーカルパートが全面的に追加され、その歌メロが非常に優れてる。メロディ展開が意外に複雑で、1コーラス目でサビかな?と思った歌メロが1回しか登場しなかったりするんですよね。3分強の尺にサビっぽいメロが3種類くらいぶち込まれてるなかなか贅沢な構成。アルバムのハイライト曲と言えるかな。

9曲目「CAMERA OBSCURA」は「Preparation!#1」に収録されていたインスト曲ですが、インスト曲としてはアンサツモモンガの最高作がこれかな。疾走感あるサウンドと複雑でありながらキャッチーさのある展開。特に後半に向けて盛り上がっていく構成が秀逸。

10曲目「毒と棘」、これはアンサツモモンガとしては珍しくダークで少し耽美風味もある曲。なんとなく同人ゴシックに寄せたような雰囲気もある。憂いを帯びた歌メロとヘヴィなギターフレーズの絡みが素晴らしい。

11曲目「tronica」はエレクトロなアンビエントとブレイクビーツを組み合わせた新機軸かな。繋ぎ的な位置付けではあるけどとても良い雰囲気を演出してる。

12曲目「無機質な投影」もプレビュー盤に入ってましたがこれも歌モノとしての完成度が秀でてる。

13曲目「End roll in the Bedroom」はプレビュー盤ではボカロでしたが今回はかゆさんボーカルバージョン。ボカロの時点でも良い曲だと分かってましたが改めてエンディングに相応しい雰囲気たっぷりの素敵な曲だなと。

そして、ジャケのアートワークも毎回素晴らしいアンサツモモンガなのですが、今回は満を持してのフルアルバムなのに大半が白地という意外にもシンプルなデザイン。シンプル・イズ・ベストな美学。

という訳で充実したフルアルバムですので多くの方に聞いて頂きたいですね。同人音楽リスナーにとっては13曲入りで500円なら実質無料(?)みたいなもんだと思いますし。

Answer to the MOMONGA「Pre-peregnatio」

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女性ボーカルをフィーチャーしたオルタナ/ポストロック/マスロック系サークル「アンサツモモンガ」の無料配布作品です。無料とはいえ5曲も入ってるんで聞き応えは抜群ですよ。

本当ならば先日のM3でフルアルバムがリリースされるはずだったようですが、残念ながら制作が間に合わずに延期になってしまいました。で、その代わりに先行シングルならぬ先行EPとして今作が無料配布された訳ですね。

ていうかタイトルに「Pre」って付くのこれで3度目? さすがプリキュア好きなサークルと言うべきなのか…。まあそれだけ準備期間すなわち「溜め」が長かっただけあってフルアルバムは渾身の出来になると思われますし、今回のプレビュー盤でもその片鱗はしっかりと感じ取れます。

1曲目「Peregnatio」、2nd EPにもメタルコアの真似事っぽい小曲があったけど今回はDjent「っぽい」インスト。あくまで「っぽい」感じであってDjentとして聞いたら違和感ありまくりだとは思いますが…まあ基本的にオルタナ/ポストロック系の音作りを主としてるサークルですからね。チャレンジ精神及び試行錯誤が表れてる曲とも言えるか。
やっぱりアンサツモモンガはクリーントーン主体のほうが合ってる気がするけど…でも「Who Killed AnsatsuMomonga?」はこのサークルの最高傑作だと思うんであの感じはまたやって欲しい気もする。

2曲目「無機質な投影」はこのサークルの確かな進歩が形になっている今回のハイライト曲でしょう。ファンキーに細かく刻まれるリズムギターとグルーヴィーなベースラインがインパクト大。演奏面での進歩がしっかり感じられる。テクニカルでありながらもマスロック的な変態性が鼻に付かず大衆性もアピールする出来栄えだと思います。
そして演奏面のみならず、かゆさんのボーカルも大きく進歩を遂げてるのが重要ポイント。近作の「Pre」シリーズではインスト曲やボカロ曲ばっかりでかゆさんボーカルはご無沙汰だった訳ですが、どうやらその間にしっかりボーカルスキルも磨いておられたようですね。2nd EPの頃は歌唱に不安定感も見受けられましたが今作のボーカル曲では見違えるほどに力強い歌唱を披露してます。「歌モノ」としての完成度が以前とは段違い。元々から声質には光るものを持っていらしたと思うしこの進歩は大いに歓迎すべきものだと思います。もちろん歌い上げるメロディ自体も優れた出来。

3曲目「Catoblepas」は以前収録されていたボカロによるdemo曲をかゆさんボーカルに差し替えたバージョンでしょうか。やはりかゆさんボーカルになったことで明らかに楽曲の説得力が増してる。シューゲイザー的な浮遊感とうねるベースラインが魅力的な1曲。

4曲目「無い物ねだり」においてもかゆさんのボーカルが輝いてます。ほんと良い曲ですよ。この曲ではテクニカルな要素は控え目ですがその分メロディの良さが際立ってる。リラックスしたムードのサブカルオシャレポップスといった感じ。これはアンサツモモンガ史上で最も一般向けな作風で歌モノとしての完成度も高いので是非とも多くの人に聞いて欲しいですね。

5曲目「Endroll in the Bedroom」…タイトルからしてフルアルバムのエンディング曲かな? これはボカロによるdemoバージョンですがフルアルバムではかゆさん歌唱バージョンになるのでしょう。ポストロック的な穏やかな雰囲気とシューゲイザー的な浮遊感、そしてキラキラしたシンセの音色がエンディングに相応しい心地良い空気を生み出してますね。

このアンサツモモンガはジャケのアートワークのセンスの良さも魅力の1つでして、今回は無料配布ということで簡素なデザインなんですがそれでも十分にセンスの良さを感じさせる。メンバーがデザインも担当してるのって改めて強みですよねえ。デザインを外部に依頼してるサークルだとアートワークのイメージがちぐはぐなこともあったりしますからね。

そんな訳で、フルアルバムへの期待が高まるプレビュー盤となっております。
きっと秋M3では満を持してフルアルバムが発売されると思いますので是非チェックして頂きたいですね。ポストロック、マスロック系が好きなリスナーは勿論のこと、普通に女性ボーカルのロックが好きなリスナー全般におすすめしたい。

Answer to the MOMONGA「Preparation!#2」

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春M3にてフルアルバムをリリース予定…だったけど残念ながら延期になってしまった、オルタナ/マスロック系サークル、アンサツモモンガの昨年秋の新作です。だいぶ遅くなってしまいましたが感想上げておこうかと思います。

昨年春の「Preparation!」に続いて今作は「#2」ってことで…タイトル通りフルアルバムへ向けた伏線的な内容であると思われ。要するに「繋ぎ」の作品なんでボリュームは少ないですが、作品を重ねる毎に少しづつですが着実に進歩しているのを感じ取れるのは嬉しいですね。

1曲目の序曲を経て2曲目「回想と懐疑」、基本的に前作の延長線上のマスロック的なインスト曲なんですが、今回はピアノの音を効果的に使うことによって洗練さが増したように感じます。サブカル的な「オシャレ」感も獲得してる。曲が進むにつれて楽器の数が増えていって賑やかになっていく展開が良いですよねえ。ポリリズムを駆使した複雑な曲調ながらもキャッチーさをしっかり保っているのが素晴らしい。
ベースラインを始めとしたバッキングはほんと洗練されたと思うんだけど歪んだギターについてはまだガチャガチャした不安定な印象は残ってますね。でも2nd EPに比べたら見違えるほど進歩してる。テクニカルな音楽やりたいけど技量が追いついてないって感じがだいぶ薄れたと思う。っていうかマスロック系って機械的な印象が強い音楽だから多少ガチャガチャしてるのも人間味あって良いと思うんですけどね。

3曲目「Catoblepas(demo)」、demoって付いてるのは歌がボカロだからなんでしょう。きっとフルアルバムにはかゆさんの歌ったバージョンが入るに違いない。ボカロにはシューゲイザー的な空間的なエフェクトがかかっていて全体的に浮遊感ある曲調。こっちは2曲目ほどの複雑さはないけどベースのうねるようなフレーズが聞き所になってます。シューゲイザー+マスロックな感じかな。

4曲目「バッドエンドシンドローム(demo)」、これはバンドサウンド無しのチップチューン曲。でもdemo扱いになってるからきっとフルアルバムにギターで演奏したバージョン入るんでしょうね。これもカッコいい曲になりそうな予感。

そして今回もジャケのアートワークはインパクトありますね。2曲目のタイトル「回想と懐疑」をデザイン文字化したシンプルなアートワーク…なんか現代美術の展覧会の広告かなんかでありそうな感じ。ジャケがサークルの魅力の一部としてしっかり機能してるのはやはり強みですよねえ。

2回のPreparationで積み上げられた進歩がきっとフルアルバムで結実すると思われますし、今までこのサークルを知らなかった人もまじで要チェックだと思いますよ。春には残念ながら間に合わないみたいですがおそらく今年中には出ると思いますし。Preparationは2作ともインスト中心でしたが、フルアルバムではボーカル曲もあると思うんでテクニカル系音楽に興味ない方にもおすすめしたい。もちろんマスロックやDjentなどが好きなリスナーならば尚更マスト。

Answer to the MOMONGA「Preparation!」

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オルタナ/ポストロック/マスロック系サークル「アンサツモモンガ」の最新作です。
「Preparation!」というタイトルから察するに、おそらく今回の新作は次回作へ向けての準備的な位置付けの作品だと思われますし、内容もボーカル曲が無くインストオンリーで曲数もいつもより少ない3曲入りとなっていますが、でも物足りない内容なのかというとそんなことは全くなくて、むしろ前作から着実に進歩を遂げた音楽性を聞ける充実作になってますよ。

前作「HypnoPhobiaPhobia e.p.」は、同人音楽的に例えると岸田教団辺りを彷彿とさせる女性ボーカルによる歌メロと雰囲気にマスロック的なテクニカルなアンサンブルを組み合わせるという、とても独特な音楽性を提示してみせた意欲作だったと思うのですが、ただ、マスロック的な高度なフレーズを弾きこなせていない場面も散見されクオリティ面ではいまいちという印象は拭えませんでした。
しかし今回の新作は、前作のマスロック路線を踏襲しつつも演奏の安定感が確実に向上しているのが感じられますね。前作でのバタバタした拙い感じがだいぶ払拭されましたよね。演奏面だけでなく楽曲の構成もより洗練されたように感じられますし、半年で予想以上に進歩したなぁという印象です。

インスト曲オンリーな内容なんですが、そもそもポストロック系バンドってインストバンドが多いからその点はほとんど物足りなさ感じないですね。むしろインストのほうが「それっぽい」感じになってるというか。
かと言ってこのままインストサークルになってしまうのは勿体ないかな。やっぱり同人音楽というフィールドで活動するんならボーカル入ってたほうが良いと思うし。マスロックとアニソン系の歌メロを合わせることで得られる独自性も大きいと思うんで。

1曲目「atri」、これは変拍子は入ってると思うけどそれほど複雑な印象はないし普通にキャッチーなポストロックという感じですかね。メロディも分かりやすいし、これは普通にボーカル入れて良さそうな曲ですな。

2曲目「焔立つ(demo)」、demoと書かれてはいますが十分に完成度は高い曲だと思います。キャッチーな1曲目とは打って変わって、変拍子やポリリズムを駆使した複雑さを印象付ける楽曲になってます。全体的にシリアスでダークな雰囲気が充満してるし割とプログレメタル寄りな趣きもあるでしょうか。ドラムとベースだけのシンプルな出だしから始まって少しづつ楽器が加わっていき盛り上がっていく構成が見事。

3曲目「カメラオブスキュラ」、これは再び明るくキャッチーな曲調になりますが、イントロからいきなり難易度の高そうなマスロック的フレーズで攻めてきますね。前作の同系統の曲と比べると演奏力が上がっているのが一聴瞭然だしインパクトも抜群です。3分未満の短い尺ながらも楽曲展開はドラマチックで非常に聞き応えある曲になってると思います。特にラスト近くの展開は圧巻。

4曲目と5曲目はボーナストラック的な枠で、1曲目と3曲目のチップチューンバージョンが収録されているんですが、これがまた本編バージョンとは一味違った面白さがあって楽しい音になってますね。

今回のクオリティで次回作のミニアルバムが作られるのならばかなり期待できると思いますね。おそらくあと半年あれば更なるクオリティアップも望めると思いますし、マスロック系が好きな方やロック調の女性ボーカル曲が好きな方はもちろんのこと、クオリティ不足を理由に様子見してたリスナーさんが居たとしたら次回作は確実に買いだと思いますよ。

あとジャケのアートワークですね。前作も良かったけど今回も相変わらずスタイリッシュで素晴らしいですね。やっぱりセンスあるなぁと。
全くの偶然だと思うんですがプログレ界隈で話題のHakenの新譜のジャケと似てるのも面白いと思ったり。発売日が近すぎるし因果関係は全く無いと思うんですがこういう偶然って面白いですな。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者

メタル系とプログレ要素のある同人音楽を中心に扱います。
ゴシック系やサンホラ系の比重は少なめです。

Information

↓当ブログ的に超絶おすすめなサークル2選!!!
必聴です!!!!!

http://lostmyproust.jimdo.com/

https://tomorro4.bandcamp.com/

↓その他のおすすめサークルはこちらにまとめてあります
http://adtoe.blog.fc2.com/blog-category-75.html

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