Kattria「Storyteller」

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遅ればせながら今更になって聞いたんですが、なんで無料配布にしてしまったんだ!って悔やまれるくらいには素晴らしい内容でしたよ。ジャケットの雰囲気と試聴をちょこっと聞いた印象から「あーはいはいメタル風味の幻想音楽系ね」って感じで目新しさは感じなかったし実は大して関心なかったんですが、こうして全曲フルで聞いてみたら予想を覆すような充実な内容だったんで驚いた次第です。具体的な内容については後述しますが。

ご存知の通りこの作品は昨年秋M3で無料配布された新規サークルKattriaの1stシングルで、開場してから15分も経たないうちに速攻で全て捌けてしまい予約してなかった参加者はゲットし損ねた者が多数だったという曰く付きのCDでございます。もちろん自分も入手できませんでした。さすがに15分とか無理ですってw
無料配布という頒布形態については毎度毎度しつこく物申してる気がしますし繰り返して書くのも不毛かもしれないですが、やはりサークル側にもリスナー側にもデメリットだらけな気がしてならないですね…。まあ、このサークルさんは初参加なんだし謙虚な気持ちで無料ってことにしたんだろうけど、まさかそんなに速攻で無くなるとは思いもしなかったんでしょうなぁ。しかし新規サークルはどこも搬入数少なめだろうし事前に話題になってる場合は無料配布じゃなくても入手できない可能性はあるけども。

さて内容についてですね。このサークル、シンフォニックメタルをいちおう標榜してるみたいですが、どうせ同人音楽にありがちなメタルっぽいサンホラ曲から影響受けたやつだろうと高をくくってたんですよね。Ephebophiliaの記事の時にも書きましたけど、メタルっぽい曲と一口に言っても同人音楽では色んなバリエーションがある訳で、パッと聞いた感じではどれも似たように聞こえるかもしれないですがやはりルーツとなる音楽って重要だと思いますよ。例えば、本家サンホラとサンホラフォロワーの決定的な差ってそれなんじゃないかと思うんですよね、ルーツとなる音楽。どちらもオタク音楽であることには違いないんですが、メタルやらプログレやら様々なジャンルから影響を受けてそれを独自に解釈して結果的にオタク音楽を作り上げたという場合と、オタク音楽から影響受けてオタク音楽を作ってるというのでは根本的な部分で違いが出てくると思うんです。
ちょっと話が脱線しましたが、このKattriaは前者だと思うんですよね。ちゃんとオタク文化外の音楽から影響を受けてるのが伺える。歌メロだけ聞いてるとサンホラ系のオタク音楽の範疇でしかないんですが、演奏部分がかなりしっかりしていまして、ギターフレーズとか紛れも無くメタルだし、アレンジの端々からもこれはメタル好きな人間が作ってるんだなーって感じられるのがとても好印象です。同人音楽って、メタル風味の楽曲自体は多いんですけど、オタク音楽で完結してるパターンもしくはV系の影響が濃いパターンばっかりで実はメタル然としたメタルって意外に少ない気がするんですよね(たぶん東方ならガチなメタル多いと思うんだけどオリジナルでは少ない気が)。しかもこの手の「物語音楽」系を標榜してるサークルでしっかりしたメタル要素を聞けるってのは更に珍しいというか、そういう意味でオリジナリティあるサークルなんじゃないかと思いますね。

では具体的な楽曲ごとに語っていきたいと思いますが、まず1曲目のタイトル曲「Storyteller」ですね。幕開けはオルゴールの音で、この辺はいかにも「幻想音楽」って感じで新鮮味はないんですが、次の不穏な音色のシンセが入る展開が面白い。普通ならファンタジックなオルゴールで始まったら次はベタにアニソン系ストリングスとか来ると思うじゃないですか。それがこのシンセですよ。ヘヴィなギターと絡んでドラムが入るとこれプログレメタル的に変拍子リフとか来そうな雰囲気ですよねw しかしさすがにそこまで捻った展開にはならず分かりやすく疾走し始めるんですが、シンセの音色はそのままで自然に明るい展開に移行していく繋ぎも上手いしこのイントロだけでもけっこうインパクトありますね。歌パートの展開はかなりベタで、ボーカルさんの声質も「いかにも」って感じだしサビとかサンホラのブラックロリコンまんまなメロディだったりするんですがメロディの完成度は高いと思います。そして2番の後の間奏、ここがメタル的に一番の聞き所でしょうなぁ、歌パートの幻想音楽な雰囲気に似つかわしくないくらいにドラマチックにツインリードギターが泣きのフレーズを奏で、そして一段落の後に再びイントロの不穏なシンセが再登場して今度はしっかりとプログレメタル的な展開に移行。この流れは最強でしょう。サンホラメタルでもこういう展開はお約束だけどやっぱりいいよねえw

1曲目も相当にメタル度高いんだけど、これだけだとサンホラの影響だけで作ってる可能性も否定し切れないんですが、しかし2曲目のバラード曲「Dahlia」、これが地味な曲調ながらもメタル的なルーツを感じさせる楽曲なんですよ。アコースティックギターと歪みのないクリーントーンのギターが主体になってる曲なんですが、なんでしょうねこの曲調、少なくともオタク音楽でこういう曲調には余り出会えない気がするw ジャーマンメタル系バンドがやるバラードみたいな雰囲気ですよ。特にギターソロの哀愁感?というか、すげえ洋楽っぽいw
そしてトドメの3曲目「Lucia」、超爽やかな疾走チューン、もうこれ物語音楽とか関係なくメロスピやりたいだけだよねw ジャパメタ愛がひしひしと伝わってくるようなキラーチューンですよ。こういう曲調、SKYWINGSのボーカルの人とか歌ったらすげえ合いそう。歌メロ非常に素晴らしいんだけど、女性ボーカルの人は高いキーにかなり苦戦してる感じ。これ聞いてると作曲担当メンバーが方向性の違いで抜けたって話が納得いってしまうような…。作曲の人は「メタルやりたい!」って感じで、ボーカルの人は「サンホラ系やりたい!」って感じで方向性合わなくなっちゃたんだろうか、勝手な想像ですが。

無料配布でしかも新規サークルの1作目とは思えないくらいに完成度の高い作品ではあるんですが、この作品の魅力の8割くらいはコンポーザーの人の功績な気がしてならないのでその人が脱退しちゃったとなると正直残念でならないですね。
一度活動中止を宣言したものの、先月からボーカルの方の個人サークルとして活動再開したみたいですね。今後もし別のコンポーザーと組んだとしてもこういうメタル直系の独特な作品は作れないような気がするけど、しかしまあ、多くのリスナーにとってはメタル要素なんてオマケ程度でしょうしね、物語音楽系を求めてる方々なら今後も大いに期待できるサークルなんじゃないでしょうか。次回作は無料配布じゃないことを願いますがw
FC2 Management

Moon Prideフル公開きたあああああ!!

フルバージョン、ほぼ予想通りというか、やっぱり2番は普通でしたねw さすがにももクロの曲でそこまでやりたい放題は出来なかったか。個人的にはちょっと残念というか、耳新しい展開を聞きたかったというのもあるんですが。
しかし「ももいろクローバーZ新曲」って紹介されてると未だに違和感があるんですが、それくらいあらゆる要素がリンホラ的であることは間違いないですな。特に2番の後のギターソロ、途中でプログレっぽいオルガンが絡む部分とか、余りにもリンホラ(サンホラ)まんまな展開なんで笑ってしまうほどですw ただソロ時に流れる映像がキラキラした変身シーンというのがちょっと残念か。バトルっぽいシーンなら合ってたと思うんだけど。
ソロ後のCメロも最高ですなぁ、この切なさをそそるようなメロディといい歌詞といい。そしてラストのサビへ向かう盛り上がり方。もう完璧すぎるアニソンですなぁ。これで2番に一捻りあったら個人的には紅蓮の弓矢を越えるアニソンだったと思う。(セーラームーンは詳しく知らないんで作品の内容と曲があってるのかという評価はできないんですが)

夏コミまで約1ヵ月

…なんですけど、まだ新譜情報とかほとんど見かけない感じですかね。早いところだと来週あたりから出始めるかな?
しかしながら、正直なところ、夏コミって苦行すぎるからあんまり行きたくないという気持ちもありましてですね…。昨年なんて灼熱の天候の中わざわざ行ったけど本命のサタアラ買い逃して散々でしたからね…。どうしても欲しいサークルは知り合いに頼んで、あとは2ヵ月後の秋M3で買ったほうがぶっちゃけ効率いいと言えなくもないんですよね。
まあ実際に現地に行くかはともかく注目のサークルをピックアップする記事はいつも通りに上げるつもりですが。

2014春M3作品感想 (まとめ書き版Part 3)

贖罪の十字架

Diclofenacの(実質)2曲入りシングルですね。音楽性としてはほぼ前回のミニアルバムと同じで、キャッチーなメロディを聞かせる女性ボーカルゴシックになっていますが、サウンド面でだいぶ進化が伺えるますね、音質も割とクリアになってる気がするし。一番顕著な変化と言えるのはゲストミュージシャンによるギターソロでしょうか。まるでインギーみたいなクラシカルで流麗なギタープレイが挿入されてこれは盛り上がりますねえ。荘厳な多重コーラスとクラシカルなフレーズの相性もばっちりだし、このギターソロのおかげでメタラーもかなり楽しめる音になってるんじゃないでしょうか。いちおうドラムも生演奏みたいだけど分かりづらいかな?
ジャケがメンバーの実写というのも珍しいですね。同人音楽だとほとんどが美少女イラストだけど、メンバーのルックスに自信があるサークルならこういうのもアリなんでしょう(?)。
しかし女性ボーカルの方は残念ながら脱退してしまったみたいですね。今後も同人活動続けて欲しいものですが。


Decision.jpg

GULF STREAM、1stはギターインストでしたが今回はボーカル入りということで買ってみました。さすがギターインストやってただけあってテクニックはかなりのもので聞き応えありますね。ボーカルパートも充実していて良いメロディが揃ってると思います。
ただ、なんだかちょっと古臭い雰囲気があるというか? 2曲目とかメタルというよりハードロックっぽいですよね、リフがRAINBOWっぽいし。あと3曲目も一昔前のアニソンっぽい雰囲気かもしれない。女性ボーカルの方の声質は普通だし、やはりアレンジの問題なんだろうな。いや、どちらも良い曲なんですけどね。
クオリティは十分高いのでそういう雰囲気とか気にしなければ楽しめる作品なんじゃないかと思います。


light dark

soft ni deadman、サタアラのスペースで委託されてたサークルですね。ネーミングにインパクトあるので記憶に残りやすいですよねw
ジャンルは「激情ポストロック」、というかジャケに挟まれてる紙に思いっきりそう書かれてますからね、ジャンルが一目で分かるのは非常に助かりますねw
ポストロック系同人音楽って割と珍しいというか、他にはMarmalade Butcherくらいしか知らなかったんですが、ここもなかなかのクオリティだと思います。テクニカルな演奏に若干の拙さはあるかもしれないですが、サウンド面はしっかりしてるしB級臭は薄いですね。
しかし唯一のボーカル入りである3曲目は素人くささ全開のボーカルが歌ってるのでけっこうB級な雰囲気かも。でもそれが良い。こういう素人っぽいボーカル好きなんですよw スクリームも入ってるのでポストロックっていうよりポストハードコア的な感じですが、インストのポストロック曲より敷居が低いしけっこう気に入ってます。




http://hollow-mellow.irumarin.com/2014/07/06/post-368/
「大切なお知らせ」とかいうからちょっと身構えてしまいましたよ…。だって、こういう書き方だと大抵の場合はメンバー脱退とか活動停止とかロクな話題じゃないことが多いですからね。ネガティブなお知らせじゃなくて安心しましたw
Hollow Mellowに名義を統一するとのことですが、確かに名義が別だと新規に購入するリスナーも混乱しますしね。これは良い判断だなと思います。
もちろん個人的にもこれは歓迎ですかね。だって名義がバラバラだとラスエフの再生数が分散しちゃいますからね…(ラスエフ厨らしい意見)。
バイオリニストも正式加入したようで、これによって更に演奏面に磨きがかかることを期待したいですね。Nemuさんのギターソロとバイオリンソロの掛け合いとか聞けそうだし楽しみ。

Eine Kleine「少女秘密遊戯」

少女秘密遊戯

大手ゴシック系サークルですね。でも次の夏コミでは壁じゃないっぽいし常に壁配置のガチ大手に比べるとまだ安定しない感じなのかな? 中の上、もしくは上の下くらいの位置?
まあそれはどうでもいいんですがw

大手サークルってその活動歴の長さに比例して旧譜の数も膨大だったりで、後追いリスナーである自分がその中から1枚だけつまみ食いみたいに聞いてみてもピンと来ないことが多かったから敬遠気味だったんですが、このEine Kleineの場合は前身サークルの猫の福音やSylfioreを含めればかなりの旧譜の量だと思うんですがEine Kleine名義だけに限定すれば割と少ないから途中からでも入りやすいような気もしなくないというか? まあそれでもこの新譜含めて2枚しか聞いてないんですけどね。

やはり大手だけあって音質やプロダクションは他の中堅ゴシック系サークルとは一線を画してる感はありますね。ギターの音色もボーカルも全てがクリアで、特にドラム音は非常にシャープで打ち込み的なB級臭はほとんど感じられません。やっぱりドラムの音は重要ですよね…。
-LostFairy-も最終的にはこれくらいのクリアな音を目指して欲しいなーみたいなw

そして、ボーカルのくろねこさんの力量も相当なものですよね。楽曲によってロリだったりAsrielっぽかったりと多彩な歌声を自在に使い分けていて表現力半端ないです。
しかも、楽曲に挿入されるセリフまでくろねこさんが喋ってるっぽい? ゲスト参加の声優さんが1曲目と6曲目にクレジットされてますがそれ以外の曲にもセリフ入ってるし、前作にはそもそもゲスト声優のクレジットないですもんね。やっぱりくろねこさんがセリフもやってるとしか思えないんですが。もしそうなら、セリフのほうも歌声と同様に多彩な声色を使い分けてらっしゃっててまじ器用すぎですなぁ。
しかしながら、歌とセリフ両方とも多彩な声を使い分けるといえば、やはりあの方を思い出してしまいますよね。今もなお根強い人気を誇り、サンホラ一期ファンが慕い求めてやまない歌姫、あらまりさんですよ。こんだけ器用だとあらまりさんの領域に迫ってるように思えてしまいますね(声質は全然違うけど)。
そんなに高い技量をお持ちなのに、Asrielフォロワーと片付けられてしまうような歌唱がメインになってるのはちょっと惜しい気もしなくないんですが、でもだからといって、サンホラっぽい曲をやってみたところで単なる模倣にしかならないだろうし…。サンホラフォロワーの方がAsrielフォロワーよりよっぽど同人音楽にありふれてますしね。
なんだか勿体ない気もしなくはないんですが、でもまあ大手サークルなんだし、オリジナリティなんて別に関係ないですよね。現状で十分すぎるほど需要があるから大手なんですもんね。

そして、ギタリスト兼コンポーザーの朔夜さん、こちらも凄い人材ですよね。楽曲も素晴らしいしギターの演奏もかっこいいんですが、なによりボーカリストとしての隠れた実力が凄い。他サークルの企画作品で歌声を披露してらっしゃいますが、甘ったるいV系な歌唱がめちゃくちゃ上手いんですよねー。なんでこんな上手いのに自サークルでは歌ってないのか不思議でならないほど。男性ボーカル入れると作品の雰囲気が崩れてしまうからなのか、それとも単に謙虚だからなのか。それともあれか、男性ボーカル入れるとサンホラ二期っぽくなっちゃうからか? やはり一期っぽい雰囲気を目指してるとか? そういう訳じゃないかw

さて今回の作品についてですが、自分は前作と今作の2枚しか聞いてないしあんまり比較対象とか出来ないんですが、悶絶メタルさんのレビュー読んだ感じだと前々作がヘヴィな方向性で前作からAsriel度が高まってるのかな? でも正直、個人的にはAsrielよりこっちの方が好きかもなぁ。Asrielのボーカルの方ってちょっと声の癖が強くて若干苦手だったりするんですが、くろねこさんの声の方が柔らかい雰囲気あって好きかも。
1曲目はAsrielでもなくV系でもなく、ずいぶん明るい雰囲気の曲なんで意外だったんですが、ぶっちゃけこの曲が一番好きだったりします。こういうファンタジックな感じが好きなんだよなぁ。前作に童謡パートと轟音メタルパートを繰り返すプログレ風味の曲ありましたが、ひょっとしたらこの曲も途中からダークな展開に突き落とすのか?と身構えながら聞いてたんですが、終始平和な雰囲気なので安心しましたw くろねこさんは基本ロリっぽい歌唱ですが、サビの頭でオペラティックな歌声との掛け合いもあったりでほんと表現の幅が広いなぁ。
2曲目はAsrielっぽいですね。メロディはキャッチーだし演奏も安定してて良曲なんですが、せっかく1曲目でファンタジックな雰囲気だったんだからそれに繋げる展開が欲しかった気もしなくない。というか後の曲もだいたい「Asrielっぽい」で済んでしまう気もする…(適当)。前作に比べるとバラエティ感が少ないかな。でも、どの曲も似たような曲でつまんねえって感じじゃないんですよ、ちゃんと曲ごとの個性もあるしメロディもキャッチーでクオリティはめっちゃ高いですよね。やはり大手級サークルの貫禄十分な作品だと思います。
プロフィール

同人音楽初心者

Author:同人音楽初心者
サンホラとプログレメタルが好きな同人音楽リスナー歴約1年のにわかです。
http://www.lastfm.jp/user/ojr_m

一言雑記 (随時更新)
https://tomorro4.bandcamp.com/
今回のM3最大の注目サークルの放った名作1stアルバムが
なんとバンドキャンプで(実質)無料公開されてます!!
これは聞くしかない!!
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